サーフィンリーシュコードの太さは波や場所に合わせて選ぼう

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サーファーとサーフボードをつなぐサーフィンリーシュコードの選び方は、初心者には難しいと感じるかもしれません。リーシュコードは太さや長さの違いなど、選び方はさまざまです。波の高さの考え方、選ぶ際に初心者が注意すべきポイント、太いリーシュコードが必要な場面についても紹介します。

波の高さやサーフィンをする場所によるリーシュコードの太さの初心者向けの選び方とは?

出典:wavebreakmedia / PIXTA

サーファーの安全を守るサーフィンリーシュコード。サーファーとサーフボードをつなぐリーシュコードに傷がついていたり、劣化しているとコードが切れてしまうことがあります。

リーシュコードが切れると、サーフボードが波に流されたり、浮力の反動で勢いよく跳ねてしまうこともあるので、大変危険です。サーフィンの道具をもらった場合も、リーシュコードだけは新しいものを買うことをおすすめします。

リーシュコードは、サーフィンをする場所の波の高さや、サーフボードのサイズ、海底の様子、周囲の状況などから、コードにかかる力を考慮してリーシュコードの太さや長さを選ぶと安全です。新品のリーシュコードを購入してもリーシュコードにかかる力が強すぎて、岩場のとがった岩に激しくこすれた際に切れる恐れがあるからです。

とはいえ、これからサーフィンを始める方にとって、低い波と高い波の境界線がどのくらいなのかが分かりません。サーフィンでは波のない状態の海面から、波の一番高い部分までの高さが身体のどの部位まであるかで波の高さを表現します。

クルブシ、スネ、ヒザ、モモ、コシ、ハラ、ムネ、カタ、アタマ、という身体パーツの単語で波の高さを表します。さらに頭を越えると、オーバーヘッド(身長以上)、アタマ半(1.5人分の高さ)、ダブル(身長の2倍)、トリプル(身長の3倍)と表現。 波が高いほどリーシュコードにかかる負荷は大きくなりますので、太くて丈夫なコードが必要になります。身長の倍の波「ダブル」を目安に高い波と考えると分かりやすいです。

人間の頭程度の小さい波の高さなら太さ5mmのリーシュコードで十分

出典:nobuomatsumoto / PIXTA

サーフィンリーシュコードの太さには、5mmと6~7mm、8mm、10~11mmの4つのサイズがあります。リーシュコードは主に波の高さで太さを使い分け、太さ6mmと7mmを境に小波用と大波用に分けられています。ヒザ~アタマまでの波は小波の中でも低い波と考えられ、岩場でのサーフィンでなければ、5mmのサーフィンリーシュコードで対応が可能な波の高さです。

とはいえ、サーフィンの経験が浅い初心者にとって、ムネを超える波になると恐怖を感じるもの。初心者が短めのサーフボード「ショートボード」を使って練習を始める際には、クルブシ、スネ、ヒザ、モモ、コシ、ハラくらいまでの小さい波で練習を重ねていった方が安全です。

波の高さがムネを超えると、初心者では波のパワーに負けてサーフボードのコントロールができなる場合あります。流されて岩にぶつかる、他のサーファーと衝突するなどといった事故を起こす危険度が増してしまうからです。

サーフィンの道具やルールを学び、初めてウェットスーツを着るという初心者の段階では、まずはサーフボードに腹ばいになり、両手で水をかいて進むことができるように練習をします。波におされる感触を体感する中で、徐々に波に流されているサーフボードの上に立てるようになる練習をするのです。

このような練習はハラまでの波で行うことが最適です。ハラまでの波で5mmのリーシュコードが耐えられないほどの負荷がかかることはあまり考えられません。初心者には人間の頭を超える波は大変危険です。5mmのリーシュコードで対応できないような場所での練習は避けた方がよいともいえるでしょう。

背丈より高い波なら、おすすめは太さ6~7mmのサーフィンリーシュコード

出典:wavebreakmedia / PIXTA

アタマ半~ダブルの高い波では太さ6~7mmのリーシュコードがおすすめです。トリプル以上の波では6~8mmを使います。ただしサーフィンの大会では、少しでも動きやすくするため、波が高くても5~6mmのリーシュコードを使うこともあります。

長いサーフボード「ロングボード」を使う場合には、サーフボードが受ける波の体積が増えることでリーシュコードを引っ張る力が強くなってしまいます。その分コードにかかる負荷が高くなり、切れる可能性も高まりますので、太さ7~8mmのサーフィンリーシュコードが必要になります。

波が高いほど負荷が大きくなることはわかりやすいと思いますが、波の高さとパワーの関係は比例ではなく自乗の関係です。つまり、波が2倍の高さになると負荷は4倍、波が3倍になると負荷は9倍になるということです。

そのため波の高さが数十センチとわずかであっても、サーフボードには予想以上に大きな負荷が加わります。「このくらい大丈夫」と感じても、思わぬ事故につながることもあるので注意が必要です。

ようやくサーフボードをコントロールできるようになったばかりの初心者が、いきなりアタマ半~ダブルの高い波に挑戦する行為は大変危険なので、絶対に止めましょう。ハラまでのサイズの波を見つけて練習し、パドリングやドルフィンスルーがスムーズにできるようになってから、徐々にムネ以上の高い波に挑戦するのがおすすめです。

初心者が安全に練習できる波の高さはハラまでですので、最初のリーシュコードは太さ5mmのものを選んで購入するのが良いでしょう。

岩場があるとリーシュコードが切れて危険、7mm以上の太いコードが安全

サーフィン中にリーシュコードが切れる状況を考えると、波が高いヘビーなコンディションと考えられます。この状況でサーフボードがなく、泳いで岸に戻るのはかなり大変な状況です。リーシュコードが切れて流されたサーフボードを見つけることは、ほぼ不可能。

運が悪ければ漂流や遭難などの事故につながることも考えられます。このような状況にならないためにも、リーシュコードが切れてしまってから交換するのでなく、切れる前に交換しなければなりません。

しかし、新品のリーシュコードでもコードにかかる力が強すぎたり、岩場で鋭利な岩にコードが激しく擦れて切れる場合があります。特に海底に岩があったり、岩場やテトラポットが近い海でサーフィンを行う際には、波が低くても太さ7mm以上の太いサーフィンリーシュコードを選ぶと、リーシュコードが切れる確率が少なくなるので安全です。

とはいえ、初心者には「ビーチブレイク」と呼ばれる、海底が砂のポイントで練習を行うことをおすすめします。海底が砂であれば波にさらわれて海底に叩きつけられても、大きなケガをすることが少なく練習にも集中できます。

中には海の表面は穏やかに見えても、海底に岩が露出している「リーフ」と呼ばれるポイントもありますので注意が必要です。初心者がいきなりリーフでサーフィンをすることはあまりないと思いますが、知らないうちに流されてリーフのポイントに行ってしまうこともあります。

初心者がサーフィンをする際は、太いリーシュコードを選ぶよりも、近くに危険な岩場がないかの情報収集をしっかり行うことが大切です。

まとめ

サーファーの安全のために装着するサーフィンリーシュコードは、サーフィンをする場所の波の高さやサーフボードのサイズ、海底の状況、周囲の様子などから、コードにかかる力を考慮して太さを選ぶと安全です。

5mm~11mmの太さのリーシュコードがあり、6mmと7mmを境に小波用と大波用に分けられます。岩場では太いリーシュコードがおすすめですが、初心者は太さ5mmのリーシュコードで対応できる波の高さで、海底が砂である安全なポイントをねらって練習を始めてみましょう。

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