ビーチコーミングとは、海岸を歩きながら気に入った漂流物を拾い集めること。特別難しいことは何もなく、本能的に好きなものを集めます。ここでは、ビーチコーミングで拾える漂流物にはどのようなものがあるのかについて解説。おすすめのDIYも紹介します。
浜辺でお宝を見つけるビーチコーミング
ビーチコーミングとは、浜辺で漂流物を探し、気に入ったものを拾い集めることです。言葉そのものは、ビーチが「beach(砂浜)」、コーミングが「combing(くしでとく)」といった意味。くしでとくように砂浜をすみずみまで探すという様子を指しています。
ビーチコーマー
ビーチコーミングを趣味とする方のことを「ビーチコーマー」といいます。もともとは、海岸でゴミ拾いをし、美しい浜辺を保つ活動から発展したものです。ビーチコーミングと呼ばれるようになる前から、浜辺で漂流物を拾う方はいました。
ビーチコーミングを楽しもう
浜辺でのんびり過ごしていると、貝殻やきれいな石など、さまざまなものが目につきます。それは興味の対象となり、拾ってみたくなるものです。ときには海の向こうの外国から、はるばる流れ着いた漂流物を見つけることもあるでしょう。浜辺には、未知の世界からやってくる不思議な宝物がたくさん存在しています。
海の自然物たち
ビーチコーミングで拾えるもので真っ先に思いつくものといえば、貝殻やサンゴなどの海の自然物たちです。ここでは、ビーチコーミングで見つけられる海の自然物として、具体的にはどのようなものがあるのかを紹介します。
貝殻
浜辺で拾えるものの代表格といってもよいのが貝殻です。その中でも人気があるもののひとつに、タカラガイがあります。全体に丸いフォルムで、つやつやと光沢のある美しい貝殻で、柄や大きさはさまざまです。
日本の海岸では90種類ほど見つけられ、珍しいものも含まれます。白く細長い形が美しいツノガイやマテガイ、ピンク色で小さな可愛らしい形をしている二枚貝のサクラガイ。オレンジや赤などカラフルな色合いが魅力のヒオウギガイなど、豊富な種類の貝殻に出会えます。
貝以外の殻
海岸に流れ着くのは、貝殻以外の海洋生物の殻があります。繊細な色あいで突起が模様となっているウニ殻、ピンポン玉が潰れて風化したようなウミガメの卵の殻、角が4つ生えた黒い謎の物体に見えるエイやサメの卵の殻などです。
サンゴ
サンゴといえば、沖縄に見られることで知られていますが、沖縄以外でも九州や四国など黒潮に面した地域でも拾えます。よく見かけるのが白いキクメイシ、まれに見つかるのが赤くて細い枝状のイソバナなどです。
骨
ビーチコーミングでは、海の生き物の骨も拾えます。イルカやサメなど魚の骨や、海鳥の骨。運が良ければ、アクセサリーとして人気のサメの歯を見つけられます。
アレンジにも最適な流木
ビーチコーミングで見つけられるものの中には、流木もあります。海に流され、風雨や日照にさらされて風化した木のこと。ここでは、海岸で拾える流木について紹介します。
アレンジしやすい
流木の魅力のひとつに、アレンジしやすいということがあります。元が木なので、自由自在に組み合わせたり、加工したりできます。しかし、あまり加工しすぎると、せっかくの流木の風合いが台無しになってしまうことも。あくまで流木そのものの魅力を活かしたアレンジを意識するのが成功のコツです。
そのままでも魅力的
流木は、そのまま飾っているだけでも十分魅力的です。オブジェとしてインテリアに取り入れたり、水槽に入れるだけで、部屋の雰囲気が変わります。
洗ってしっかり乾燥させるのを忘れずに
海岸に落ちている流木は、フナクイムシの住処になっていることがあります。細長い穴がたくさん空いているのがフナクイムシの住処ですが、完全に乾いている流木にはいません。拾う流木は、完全に乾いているものを選ぶとよいでしょう。まだ湿っているものを拾うのであれば、洗ってしっかり乾燥させることがおすすめです。
DIYの材料としても最適
流木は、DIYの材料として使えます。看板やウェルカムボードを作ったり、組み合わせてオブジェにしたり、写真フレームにもできます。偶然にも大物が拾えたら、机やイスのような家具にアレンジすることも可能です。
販売もできる
近年は、流木はアートとして海外でも人気。アレンジした流木を、販売する方もいるようです。浜辺で拾ったものを材料にして販売できるのであれば、センス次第で趣味と実益を兼ねます。
色合いがかわいらしいシーグラス
ビーチコーミングで見つけることができるものには、海の自然物のほかに、人工物があります。その代表的なものが、色合いがかわいらしいシーグラスです。ここでは、海辺で拾えるシーグラスについて紹介します。
シーグラスとは?
海辺に落ちているガラスの欠片のことで、長い年月をかけて海や砂に揉まれ、角がとれて丸い形になったものをいいます。元がガラスなので、キラキラと美しく、色あいもかわいらしいのが特徴です。
どんなカラーがある?
シーグラスになるガラスの欠片は、もともと捨てられたガラス製品です。空きビンが海に流れることで割れて小さくなり、さらに海や砂に揉まれ、長い年月をかけてシーグラスになります。空きビンの色は透明や茶色、緑などが多いので、シーグラスもこれらの色が見つかりやすい傾向。中には赤やオレンジ、青や黄といった珍しい色合いのものが見つかることもあるようです。
シーグラス以外の人工物も
ビーチコーミングで拾える人工物には、シーグラス以外にもさまざまなものがあります。シーグラスと似たもので、ビー玉やおはじきが海や砂に揉まれ、シーグラスのような風合いになったものや、陶器の欠片が見つかることがあります。陶器の柄のもともとのデザインで、どの部分が欠片となっているのか、想像するのも楽しいです。
ビーチコーミングで拾ったアイテムをアレンジ
ビーチコーミングには、浜辺で気に入ったものを拾う楽しみのほかに、拾ったアイテムをアレンジする楽しみもあります。ここでは、ビーチコーミングで拾ったアイテムのアレンジについて紹介します。
ビンに詰めるだけでも
拾ってきたアイテムを、空きビンにセンスよく詰めるだけでも、ちょっとしたオブジェが制作できます。玄関先やリビングの棚の上に置いておくだけで、ビーチの気分が味わえる作品の完成です。
写真フレームに貼りつけて
100円ショップなどで購入できるシンプルな写真フレームに貼りつけると、自分だけのオリジナル写真フレームができます。シーグラスを中心に貼りつけたり、貝殻など海の自然物を中心に貼りつけてもよいでしょう。
シェルリースを作ろう
クリスマスリースの夏バージョンです。リースに白っぽい貝殻を中心に飾りつけ、最後にリボンを巻きつけると、きれいにまとまって素敵なインテリアになります。
シーグラスの風鈴
拾ってきたシーグラスを、糸でつなぎ合わせたものをいくつか作ります。まとめて窓辺にぶら下げておくと、風に揺られてキレイな音を奏でる風鈴の出来上がり。シーグラスの色合いはお好みで、グラデーションのようにしたり、あえてバラバラに組み合わせるのも素敵です。
アクセサリーに取り入れるのも
ビーチコーミングで拾ってきたアイテムの中からお気に入りのものを選び、アクセサリーに取り入れるのもおすすめです。貝殻に穴を空け、好みの順番で並べれば、ネックレスが完成します。シーグラスにパーツを組み合わせてもキレイです。
ビンに貼りつけてシーグラスライト
空きビンにシーグラスを貼りつければ、シーグラスライトの完成。ビンの中にライトやキャンドルを入れて照らせば、幻想的な照明になり、インテリアに映えます。
まとめ
ビーチコーミングは、浜辺を散歩しながら気に入ったものを拾って楽しむことです。拾えるものには、貝殻やシーグラス、流木などのアイテムがあり、アレンジしてインテリアやアクセサリーとして愛用できますし、販売もできます。サーフィンや海水浴で訪れた合間にもできるので、ぜひのんびり楽しんでみてください。
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