ビーチコーミングの楽しみ方と注意点を紹介

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ビーチコーミングとは、海岸の漂着物を観察して楽しむこと。見つけた貝殻や流木を、アクセサリーや家具の素材に利用するのも、ビーチコーミングの楽しみ方のひとつです。しかし、ビーチコーミングには、有害成分が付いた漂流物が見つかったり、毒を持った海洋生物に遭遇する危険性があります。

家族でビーチコーミングを楽しみたい方のために、ビーチコーミングの楽しみ方と注意点を紹介します。

意外なお宝が見つかるビーチコーミングとは?

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ビーチコーミングとは、海岸に打ちあがった漂着物をみつけ、観察して楽しむこと。子どもから大人まで幅広い年代で楽しめます。

海岸には、日々さまざまな漂着物が打ち上がるので、「カラフルなシーグラス」や「複雑な形の流木」「きれいな貝殻」などが発見できるでしょう。中には、海外から流れ着いたものがあったり「亀の卵の殻」のような、普段見られない珍しいものを発見できる点も魅力です。

ビーチコーミングの楽しみ方

ビーチコーミングの楽しみ方では、見つけた貝殻やシーグラスなどをきれいにし、他のものに活用するのもおすすめです。

例えば、割れたり形が欠けたりしていない状態のよい貝殻や、角がとれたきれいな色のシーグラスは、ブラシなどで磨いてアクセサリーにできます。さまざまな色のシーグラスや貝殻を集めて、瓶に詰めて飾り物にするのもおすすめです。

自分でみつけた貝殻やシーグラスで作った創作物は、この世でひとつしかない作品です。既製品のように他の人とかぶることがありません。アクセサリーへの思い入れがより深まるでしょう。

また、流木を拾うという楽しみ方もあります。人の手では表現できないような、珍しい形の流木は、家具や飾り物の素材として活用できます。このような流木で、味のある創作物を作って楽しむのもおすすめです。

ビーチコーミングの際にあると便利な持ち物

次は、ビーチコーミングに持っていくと便利なアイテムを紹介します。

・バケツなどの入れ物
見つけたものをいれるのに便利です。ビニール袋でも大丈夫ですが、薄くて割れやすい貝などは、プラスチックケースなどに入れると安心して持ち運べます。

・軍手
軍手はビーチコーミングに最適です。浜辺には、鋭利なものが落ちていたり、直接触らない方がよいものもあります。より安全に楽しむためにも、軍手の使用がおすすめです。

・ブラシ
ブラシは貝殻などの掃除に役立ちます。見つけたものを家に持ち帰ってからブラシをすると、砂が落ちてしまうので、海岸でブラシを使ってキレイにするのがおすすめです。

ビーチコーミングの注意点①「訪れるシーン

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ビーチコーミングには、最適な時期があります。漂着物の数が多い方が楽しめるため、天気が悪く高い波で海が荒れた日の翌朝などがおすすめです。 特に台風の後は、木の実や流木、国内外からの人工物などが大量に打ち上げられます。

浜辺でも、海藻や流木が溜まっている漂着物の帯から探していくと、めずらしいものが見つかりやすいです。

春~冬

主に貝殻を見つけたい方は、春〜冬の時期がよいでしょう。海中の気温が低いと、温度変化に対応できなかった貝殻が、海岸に多く打ち上がります。ハンドメイドに適している、傷や割れが少なくて状態のよい貝殻が見つけやすいのもこの季節です。

浜辺の中でも、海水浴場として整備されている場所より、足跡がなく利用されていない海岸のほうが、漂着物を見つけやすいです。
ただし、冬の時期の海辺は冷たい風が吹いて寒さが厳しいため、ダウンジャケットや手袋、マフラーなで防寒対策をしてください。

一方、夏の時期は、冬とは異なる種類の貝殻が打ち上がります。冬にはお目にかかれなかったような貝殻が見つけられます。夏場のビーチコーミングは、いつの間にか脱水になってしまう恐れも。夢中になって水分補給を忘れてしまわないように気をつけ、熱中症には十分注意しましょう。

帽子や飲み物、クーラーボックスや日焼け止めなど、アイテムを用意するのがおすすめです。

ビーチコーミングの注意点②危険な漂着物

ビーチコーミングでは、注意するべき危険な漂着物があります。海辺でなるべく触らないように気をつけるべきものは、以下のとおりです。

割れたビン

割れたビンは、手をケガする恐れがあるので注意が必要です。海岸には時期を問わず、多くのビンが落ちています。海を漂流してきたシーグラスは、角が丸くなっているものが多いのですが、浜辺で捨てられたビンは角が尖っています。岩や流木などとぶつかり、割れているものがほとんどなので、なるべく触らないようにしてください。

液体が入っている漂着物

開けられていないビンや飲みかけのペットボトルなどは、中身が腐っていたり、有害な成分が発生していることが考えられます。ペットボトルなど、液体が入っている容器などを見つけたときは、中身を開けないでください。

化学薬品が入った容器

洗剤のボトルやスプレーなどは、化学薬品の残りが液体となって入っている可能性があります。長い時間をかけて漂流していたものなので、中身が腐って有害な成分になっていることも。

また、医療系の廃棄物が捨てられている可能性があり、このような容器には感染症のリスクがあります。洗剤のボトルやスプレーなどを見つけた場合は、中身を開けないようにし、なるべく触らないようにしてください。

生き物の死骸

海辺には魚やクラゲなどの死骸が、多く打ち上がります。毒を持っている生き物の死骸には、毒針が残っていて危険です。また、魚などの海洋生物の死骸は、細菌が大量に付着しているため、触らず近づかないようにしましょう。

見慣れないものには近づかない、ビニール袋のようなものは避ける、絶対に触らないことが大切です。

ビーチコーミングの注意点③猛毒をもつ海洋生物

浜辺には、生きている海洋生物も打ち上がります。その中には、以下のような猛毒を持つ海洋生物もいます。

カツオノエボシ

カツオノエボシは、クラゲのような見た目をした、ヒドロ虫が集まってできた群体です。見た目は透明がかったブルーが特徴で、ビニール袋と勘違いしやすいです。

浜辺に打ち上げられているカツオノエボシは、死んでいたとしても、刺激に反応して毒針が発射されます。刺されると激痛が走り、炎症が長時間続くので、絶対に触ってはいけません。

刺されるのが2回目になると、アナフィラキシーショックを起こし、最悪の場合、命の危険があります。対策としては、ラッシュガードなどでなるべく肌を露出しないようにするのがおすすめです。

アカエイ

アカエイは、数十センチから1~2メートルほどのエイです。特に、繁殖期の初夏は数が増えていきます。何もしなければ攻撃されませんが、砂の中に埋もれていることが多いため、踏んでしまうと刺されます。
ウェットスーツやマリンブーツを貫通させるほどの鋭いトゲは猛毒です。刺されると激痛が走り、最悪の場合は命を落とす危険もあります。

砂浜ですり足で歩くとアカエイは逃げていくので、ビーチコーミングをする際は意識してください。

ギンカクラゲ

ギンカクラゲは、温かい地域を好む円盤型のクラゲです。特に夏場や太平洋側に多く、台風の後には大量に打ち上げられるケースがあります。自力で動くことができず、海面を漂って海に打ち上げられます。鮮やかな青い色をしていますが、触手のような感触体に触れると、毒針が発射され痛みを伴います。

また、死んでいたとしても、毒針が発射されるので注意が必要です。ギンカクラゲの毒は比較的弱い部類で、死に至る可能性は低いでしょう。ただし、人によっては痛みを強く感じたり、腫れが酷くなったり、最悪呼吸困難になったりするので、絶対に触ってはいけません。

砂浜を歩く際は、長ズボンを履き、裸足で歩くことは避けてください。

まとめ

ビーチコーミングでは、普段目にすることのない貝殻や流木、海外からの漂流物が見つけられます。アクセサリーなどの素材として、利用するのもおすすめです。漂流物には有害物質を含むものや、猛毒の海洋生物などが打ち上げられるので、注意しながらビーチコーミングを楽しんでみてください。

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