サーフィンの上達に欠かせないステップバック!テクニックを紹介

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出典:dutch / PIXTA

サーフィンで波に乗れるようになってきたら、よりスムーズなターンを覚えたくなるでしょう。そのために、「ステップバック」は欠かせないテクニックです。ここでは、ステップバックの方法と、上達させるためにおすすめの練習方法などについて詳しく解説します。

ステップバックとは

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ここではステップバックとはどのようなものか、詳しく説明します。

ステップバックとはトリックに入る前の動きのこと

ステップバックとは、ターンなど波乗りの方向を大きく変える動きをする際に、足のポジションを後ろに移動するテクニックのことです。

テイクオフ前のパドリングのとき、サーフボードに寝そべっていると思いますが、パドリングから立ち上がったときは足が少し前に着地しています。これはサーフボードの前方に寝そべった状態からテイクオフをするためです。

テイクオフのときにサーフボードの後方に立ってしまうと後ろに倒れやすくなってしまうので、テイクオフのときにサーフボードの中心、もしくは少し前方に立つのが正解です。しかしそのままだと、ターンをするときにサーフボードのコントロールがうまくいきません。

ステップバックが必要な理由

ステップバックを行うことでサーフボードの後方に重心が移動すると、ターンのときにサーフボードのコントロールがしやすくなります。またサーフボード前方の浮力が上がるので、サーフボードを移動しやすくなります。

このことから、ステップバックはターンを自在に行うために、サーフボードをコントロールしやすくするテクニックだということがわかるでしょう。

ステップバックの際はフィンの上に足を置くように意識しながら片足を移動させます。そうすると、サーフボードの後方にしっかり体重をかけてターンできるので、方向転換しやすいでしょう。 このとき、多くのサーファーは両足を後方に移動させるのではなく、片足だけをフィンの上あたりまで移動させます。足はかなり広げるとよいでしょう。

ステップバックとステップインを繰り返す

ターン時のコントロールにはステップバックがマスト。ライディング中に片足が後方にあると、ライディング時にブレーキの役割を果たしてしまい、スピードが低下。そのため、ターンをした後は「ステップイン」で片足を前に戻し、スピードを出して滑ります。

そしてまたターンの必要が出てきたら、ステップバックで片足をフィンの上に移動して、しっかりコントロールしながらターン。この繰り返しによって、スムーズなライディングを楽しめます。

ステップバックを上達するコツ

ここでは、ステップバックを上達させるためにはどうしたらよいか、具体的に説明していきます。

体を起こした状態をキープ

ステップバックとステップインを繰り返しながらライディングをする際、ステップインが上手にできない場合は体を曲げることで重心を前に移そうとする人が多いようです。

しかし、体を前に曲げても重心は思うように移動しせん。また次のターンをする際、ステップバックをスムーズに行えないので、体を曲げることはNGです。

同様に、頭を曲げるのもターン時の重心を正しい位置に移動できないため避けましょう。頭を曲げても前足にしか重心がかからないので、自在なコントロールができません。 こうしたことから、スムーズなステップバックとステップインが重要です。

ステップバックを使わないケースもある

波の状態によっては、サーフボードの方向にコントロールするのにステップバックを必要としない場合があります。代表的なのが「バレル」のときです。バレルとはチューブと同じ意味で、海外では「バレル」と呼ぶことが多いです。

バレルでは大きなターンは必要なく、パワーのある波の中でサーフボードのバランスを微調整しながらライディングしていくので、ステップバックのようにフィンの上まで後ろ足を移動させる必要はありません。この理由は、ステップバックをするとサーフボードの先が浮きやすくなってしまうため、バレルの中では転倒しやすくなるためです。

多くのプロサーファーも、バレルではデッキパッドの前方あたりまで後ろ足をずらした状態でライディングしています。

デッキパッドを短くする方法

ステップバックをスムーズに行うために、そのテクニックを体に染み込ませたいときは、サーフボードのデッキパッドを短くするのもひとつの方法です。デッキパッドを短くすることで、ステップバック時に理想の位置まで片足を後方に移動できます。

ステップバックを体で覚えたら、また元の状態に戻せばOK。デッキパッドは安価なものもあるので、練習中は安価なものを使用して、貼り直すときに気に入ったものを使うとよいでしょう。

実際にデッキパッドを短くしているプロサーファーもいるので、ステップバックをしっかり身に付けたい人は試してみてもよいでしょう。

地上での練習方法

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ここでは、海ではなく地上でサーフィンのテクニックを練習したいときにおすすめの方法を説明します。

地上での練習にはブレイブボードがおすすめ

さまざまなサーフィンのテクニックを陸で練習する場合、スケートボードを利用する人が多いです。スケートボードを使うことで体幹が鍛えられて、バランス力の向上も期待できます。そのためちょっとした移動に愛用しているサーファーが多いようです。

ステップバックの練習ではスケートボードでもよいですが、これから購入するなら「ブレイブボード」もおすすめです。

ブレイブボードはスケートボードと同じような構造ですが、スケートボードが4輪であるのに対し、ブレイブボードは2輪なので、バランスが取りにくいのが特徴です。しかしこのバランスの取りにくさが、水上で行うサーフィンに近いため、練習に適切だといわれます。

またブレイブボード自体が乗っていてとても楽しく、スケートボード同様に体幹トレーニングに役立つので、地上でのサーフィントレーニングに活用してみてください。

ブレイブボードでステップバックの練習をするときは、サーフボードのときと同じように後ろ足を後方に移動させ、体重も後方にかけるように意識します。合わせてステップインの練習も行いながら、スムーズに繰り返せるようにテクニックを身に付けましょう。

イメージトレーニングで室内でも練習可能

室内でイメージトレーニングをして、ステップバックのテクニックを身に付けることも可能です。頭の中で片足を後方に、重心を後方の足に移動してターンをしたら、ステップインで加速をつけるイメージトレーニングを繰り返しましょう。

また室内であれば、実際にサーフボードを使ってステップバックの練習をすることも可能です。床に置いているのでブレイブボードのようなバランス感覚を必要とする不安定さはありませんが、フィンの上に確実に足を移動させるトレーニングはとても有効です。
ブレイブボードだと、ステップバックとステップインの繰り返しが難しい人でも、床にサーフボードを置いていれば安定するので、移動したい位置に足を乗せやすいでしょう。

最初は室内でサーフボードを使った練習を重ねて、確実に移動できるようになったらブレイブボードを利用した練習をするのもよいでしょう。

まとめ

ステップバックはライディングを楽しむうえで必要な、基本のテクニックです。ステップインと合わせて練習を重ね、ターンと加速の繰り返しを確実にできるようにしましょう。

波の上だけではなく、地上でも練習をすることで、海上でも正確なステップバックができるようになるので、ブレイブボードやイメージトレーニングを活用した練習もぜひ試してみてください。

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