近年は健康やスポーツパフォーマンスにおいて、体幹を鍛えることに注目が集まっています。体幹を鍛える方法は様々ですが、中でも手軽でおすすめなアイテムが、バランスボードです。この記事では、バランスボードの概要や効果、バランスボードを使ったトレーニング方法を紹介します。
バランスボードとは?
そもそも、バランスボードとはいったいどのようなアイテムなのでしょうか。ここではまずバランスボードの概要や種類について解説します。バランスボードは様々な場面においてとても効果的なアイテムですので、詳しく知っておくと役立つことでしょう。
円盤のような形をしたアイテム
バランスボードは、円盤のような形をしたボードのことです。上に乗ったり座ったりすることで、体幹を鍛え、骨盤を整えるといった効果が望めるトレーニングができます。「バランスディスク」や「バランスクッション」などのような名称で呼ばれています。
サイズがコンパクトなため、トレーニングする場所を選ばず、自宅でも気軽にできるのがメリットだといえます。
バランスボードには2種類ある
バランスボードには、比較的固い素材でできたボードタイプと、空気を入れて使うクッションタイプの2つがあります。ボードタイプはクッション性が低いためバランスをとるのが難しく、それだけ運動の効果が高まるといえるでしょう。一方、クッションタイプは空気圧によってバランスのとりやすさを調節できるため、若い方から年配の方まで幅広い年齢層で使用が可能です。
バランスボードの効果
バランスボードは非常に手軽ながら、様々な効果が期待できる便利なアイテムです。ここでは、バランスボードの使用によって期待できる効果を紹介します。
体幹を鍛えられる
バランスボードの効果としてまず挙げられるのが、体幹を鍛えられることです。ボードの上はとても不安定なため、バランスを保つには想像以上に様々な筋肉を使います。特に腹直筋や脊柱起立筋などの体幹と呼ばれるインナーマッスルを鍛えることができます。
スポーツのパフォーマンスが上がる
バランスボードで体幹を鍛えたりバランス感覚を向上させたりすることで、スポーツのパフォーマンス向上が期待できます。体幹を鍛えると、身体中の筋肉へ上手に力を伝達できるようになり、滑らかな動きが実現できます。その結果としてスポーツする際の動きもスムーズになり、結果、パフォーマンス向上に繋がるのです。
姿勢がよくなる
脊柱周辺の体幹筋を鍛えることで、姿勢の改善が期待されます。猫背気味の方もバランスボードを利用することで、姿勢が良くなることがあります。また、身体の歪みが改善されると、肩こりや腰痛の軽減も期待できます。そしてさらに、肩こりや腰痛が改善すると、頭痛の軽減に繋がる可能性があります。バランスボード1つで数多の嬉しい効果が得られるかもしれないのです。
体質が変わる
バランスボードでのトレーニングを継続することで、体質の変化がみられるようになります。例えば、体幹を鍛えることで腹部の筋肉が強化されると、内臓の働きが活発になって便秘の解消が期待できます。また、体幹を鍛えると基礎代謝が向上するため、同じ生活を送っていても痩せやすい体質に変わってきます。
体幹を鍛えることで身体の様々な部分に好影響が働き、結果として健康的な体質に変えていくことができるのです。
ケガの予防ができる
バランスボードの使用は、ケガの予防にも繋がります。体幹が弱い状態だと、日常の生活でも、ちょっとしたことで躓いて転倒のリスクが高まり、結果としてケガしやすくなります。体幹が強くなると、躓いても自然と受け身がとれたり、踏ん張れたりできる可能性が高まるのです。
バランスボードのトレーニング方法
バランスボードによる効果をなるべく高めるには、正しいトレーニング方法を知ることが大切です。ここでは、バランスボードのトレーニング方法を紹介します。トレーニングの種類によって難易度は異なるため、自分に適したものや、気軽にできるものから取り入れてみましょう。
体幹トレーニング
自宅の椅子でもできる、体幹を鍛える簡単なトレーニング方法があります。まず、バランスボードを椅子にのせて、その上に座りましょう。そして膝を曲げた状態で、両脚を挙げます。両膝は開かないように、しっかりと閉じます。この時、バランスボードの中央にお尻をのせることが大切です。
バランスボードに乗って両膝を挙げるにはバランス能力やお腹周りの体幹筋が必要となるので、このトレーニングに取り組むことで体幹が自然と鍛えられます。
骨盤調整トレーニング
次に紹介するのは、骨盤を調整できるトレーニングです。床に置いたバランスボードの上に座り、その状態で骨盤を前後左右に動かすことで、骨盤が調整されたり、体幹筋が刺激されます。
トレーニングの際にはしっかりと息を吐き、バランスボードの中央に座ることを意識しましょう。また、骨盤調整トレーニングは背筋を伸ばして取り組む意識が重要です。
スクワット
ここからは、少しレベルを上げた筋力トレーニングを紹介します。スクワットはとても有名なトレーニング方法ですが、バランスボードを用いて行う際には、まずバランスボードの上に両足で乗ってください。そして両手を前に伸ばし、ゆっくりと膝を曲げてしゃがむように腰を下げて戻します。焦らず、ゆっくりと取り組むようにしましょう。スクワットでは、太ももの前側にある大腿四頭筋や裏側にあるハムストリングスを鍛えられます。
プッシュアップ
プッシュアップとは、腕立て伏せのことです。バランスボードに手をついた状態で、腕立て伏せを行います。行う際には身体をまっすぐに保つことや、腕をしっかりと曲げてから戻すことを心がけましょう。バランスボードを使用することで、普通の腕立て伏せよりもトレーニング効果が高まります。
ダイアゴナル
四つん這いになった状態で片方の膝にバランスボードを敷きます。次に片手とバランスボードを敷いた側と逆の足を背中の高さまで上げて、元の状態に戻しましょう。1つ1つの動作をなるべくゆっくりと行うことで、より効果を高めることが可能です。
ダイアゴナルは上級者向けのトレーニングであり、実際にアスリートも取り入れています。初めて行う方は無理をせず、少しずつ取り組んでみてください。
バランスボードの上に立つ
ただバランスボードの上に立ってバランスを保つだけでも十分なトレーニングになります。まずは両脚で立った状態と、しゃがんだ状態の2通りを行ってみて、慣れてきたら目を閉じたり、片足で立ってみましょう。全てできるようになったら、片足で目をつぶって立てるかどうか試してみてください。
立っているだけでも体幹やバランス能力を鍛えられるため、初心者はまずはこれから行ってみるとよいでしょう。実施する時は転倒に備えてマットを敷くなど、十分に気を付けることが大切です。
まとめ
バランスボードとは円盤状のアイテムであり、上に乗ってバランスをとることで、体幹を鍛えたり、骨盤を整えたりできます。体幹を鍛えると基礎代謝の向上や、体質変化などたくさんの効果が出てくるので、健康的な身体作りに非常に効果的です。
トレーニング方法には様々なやり方があるため、自分が実施しやすい方法や自分が鍛えたい部分に合わせて方法を選択します。トレーニング中は転倒に気を付けて、安全に行ってください。ぜひバランスボードを活用して、健康対策やスポーツパフォーマンスの向上に繋げましょう。