バランスボードは様々なトレーニングができることから、近年注目されているエクササイズアイテムです。しかし、適切な使い方を理解しておかなければ、トレーニング効果が半減してしまう可能性も。今回は、バランスボードを使用する効果を整理したうえで、使い方やトレーニング方法を紹介します。
バランスボードの効果
バランスボードは、通常のトレーニングでは鍛えられないところを鍛えられるので、大変便利なアイテムです。ここでは、バランスボードの効果について解説します。バランスボードの使用を検討している方は、確認してみましょう。
インナーマッスルが鍛えられる
バランスボードの効果としてまず挙げられるのが、インナーマッスルを鍛えられる点です。インナーマッスルとは身体の内側の深い部分にある筋肉であり、鍛えることで身体をしっかりと支えて、動きの軸になってくれます。インナーマッスルを鍛えることで身体の動きが良くなるだけでなく、様々な効果が期待できます。
例えば、インナーマッスルを鍛えることで姿勢が良くなり、猫背などの解消につながります。身体のバランスが崩れていると肩こりや腰痛といった病気や痛みに繋がる可能性があるので、インナーマッスルの強化は非常に重要です。また、インナーマッスルを鍛えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になることも期待できます。
このように、バランスボードを使ってインナーマッスルを鍛えると、身体にとって良い影響が多岐に渡って期待できるのです。
骨盤を整えられる
バランスボードを使うことで、骨盤を整えることも可能です。骨盤は身体の中心にあって上半身を支えている大切な骨であり、ズレてしまうと腰痛や肩こりなども引き起こす原因となります。普段の生活における何気ない姿勢の積み重ねによって骨盤は少しずつズレていくので、一般の健康な方でも骨盤の歪みは往々にしてあるものです。
骨盤のズレは腰痛だけでなく、スタイルが悪くなったり身体の一部分にお肉が付きやすくなったりと、様々な悪影響を及ぼします。バランスボードを活用することで骨盤を矯正し、健康な身体を手に入れましょう。
バランスボードの使い方
バランスボードは、目的によって様々な使い方が考えられる便利なアイテムです。ここでは、バランスボードの基本的な使い方について解説します。
立って使う
バランスボードの使い方としてまず挙げられるのが、立った状態で上に乗る方法です。バランスボードの上で立った状態を保つだけでも意外と難しいので、身体中のインナーマッスルを駆使してバランスを保とうとします。従って、バランスボードを使うだけで「ただ立っている」という行動が立派なトレーニング・エクササイズに。
また、両足で立つだけでなく片足を上げたり目をつぶったりと、様々な工夫をすることで、鍛える筋肉の部位や負荷を変えられます。
座って使う
バランスボードは、座るだけで効果を発揮するアイテムです。座った状態でバランスを保つことでお腹周りなど様々な筋肉を刺激。お腹周りの筋肉を鍛えると内臓の働きが活発になり、便秘の解消にも期待できます。また、座って腰を動かすことで、骨盤矯正を行うことも可能です。
筋トレに使う
普段行っているような通常の筋トレも、バランスボードを使って行うことで効果が増します。バランスを保ちながら筋トレをすることは最初こそ大変ですが、しっかりと身体を鍛えている実感が持てるのでおすすめです。
バランスボードを使ったトレーニング方法
バランスボードを使ったトレーニング方法には、様々な種類があります。ここで紹介するのは、バランスボードを使ったトレーニング方法です。身体中の様々な筋肉を効果的に鍛えられるので、目的に応じて使い分けてみましょう。
シットバランス
シットバランスとは、バランスボードに座った状態で手足を地面から浮かし、そのままの状態を保つトレーニング方法です。足を浮かせた状態でバランスをとると、腹筋やお腹周りのインナーマッスル、大腿四頭筋などが鍛えられます。
ニートゥチェスト
ニートゥチェストは、腹直筋の下部や腸腰筋を鍛えられるトレーニング方法です。具体的にはまず、バランスボードの上に座り、お尻の斜め後ろに手をつきます。その状態で足を伸ばしてかかとを浮かせ、膝を曲げて「胸の方に引き寄せ・元に戻す」を繰り返しましょう。
「引き寄せ・戻す」を10~15回程度繰り返すと、ポッコリお腹や腰痛の改善などに効果的です。実施する際は反動をつけないようにゆっくりと行い、お腹の筋肉に力がかかっていることを意識すると、なお効果的です。
サイドプランク
サイドプランクは、腹斜筋に負荷をかけるトレーニングです。まず横向きに床に寝て、肩の真下に肘がくるようについて、その下にバランスボードを置きます。そして腰を浮かせて、肘をついている方の足の側面で下半身を支えましょう。
上記の体勢のまま目線は前に向け、30秒~60秒間程度静止します。ここまでを1セットとして、30~60秒程度のインターバルを挟みながら3セット程度繰り返すのが通常のやり方です。
慣れないうちは想像以上にきついと思いますので、静止する時間を20秒程度など短くしてチャレンジするのがおすすめでしょう。
パイクプレス
パイクプレスは、肩の外側についている三角筋を鍛えられるトレーニング方法です。四つん這いの状態になり、両手の下にそれぞれバランスボードを敷きます。腰を上にあげてお尻を突き出すような姿勢をとり、その状態を手足で支えましょう。
次に、身体全体を前方に倒し、限界まできたら元の位置に戻します。「倒す・戻す」を1回として10回を1セットとし、3セット行うのがおすすめです。セット間には、60秒程度のインターバルをとります。
実施中は背筋を伸ばし、肘と腰だけの動きで行うのがポイントです。ついつい呼吸をすることを忘れてしまうので、呼吸を意識的に行うようにしましょう。
レッグランジ
レッグランジは、大殿筋に負荷をかけられるトレーニングです。床にバランスボードを置き、足を肩幅程度に開いて片足を乗せます。この時、腕は頭の後ろで組んでおきましょう。
次に、バランスボードに乗せている方と逆の足を大きく前に出し、身体を下げます。そして前に出した足を蹴るようにして、元の位置に戻すまでが1回です。15回を1セットとし、3セット行います。
ヒップリフト
ヒップリフトは、腰やお尻周りの筋肉に負荷をかけるトレーニングです。床に仰向けに寝て膝を90度に曲げ、両足の下にバランスボードを敷きます。そして腹部から膝までがまっすぐになるようにお尻を上げましょう。腹部から膝がまっすぐになったら、数秒間停止させます。
そして、数秒間停止したらゆっくり呼吸しながら元の体勢に戻すまでが1回です。15回を1セットとして、3セット実施しましょう。その際にはなるべく反動をつけず、お尻の筋肉に負荷がかかっていることを意識すると効果的です。
まとめ
バランスボードはインナーマッスルを鍛えられ、骨盤の矯正を行えるなどトレーニングや健康にとって非常に有用なアイテムです。家事の片手間に使用したり、普段行っている筋トレにプラスしたりする使い方でも、効果的にインナーマッスルを鍛えられます。
バランスボードを使ったトレーニングには様々な種類があるため、鍛えたい部位に合わせて選択しましょう。ゆっくりと筋肉に負荷がかかっていることを感じながら行うことで、より大きな効果が期待できます。