波の高さや種類を学んでサーフィンのテクニックを磨こう

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サーフィンのテクニックが上達するには、波の高さから波の種類を読み取る目が必要です。波は、そのサイズによって種類が違います。しかし、人によって測り方に違いがあるのも確かです。サーファーが波の情報を知る方法について紹介します。

波のサイズはサーファーによって異なる!?

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波の高さの名前は、人によってかなり違います。その理由を解説します。

波の表現に厳密な基準はない

波の高さの表現は、人によって違います。なぜなら、波のサイズはサーファーそれぞれの身長や目測で表現するからです。

もし、目の前の波を膝の高さと表現しても、身長の高い人と低い人ではサイズに違いが生じます。また、実際に海に入って波を体に受けた感触や、目で見た印象で波の大きさを表現するため、個人差が大きくなります。

特に、初心者ほど実際に大海の波を目の前にすると、大きく感じるといわれています。次々と勢いよく押し寄せる波を見て、実際はウエスト付近の高さの波でも、頭を超えるような大波に感じる場合も少なくありません。

体の部位を基準にした波の表現

波の高さは、サーファーの体の部位を目安に表現します。高さを表現するときのポイントは、波がブレイクするタイミングです。つまり、波が起こってからピークを迎えて、崩れ落ちる瞬間の高さを基準に目で見て表現します。

波のサイズは、体の部位をメジャーの代わりに使います。足元から、以下のような表現などが一般的です。

・くるぶし
・すね
・膝
・もも
・腰・腹
・胸
・肩
・頭
・ヘッドオーバー
・頭半
・ダブル
・トリプル

波がない状態を「フラット」と呼んだり、サーファーによって「くるぶし」「頭半」という言い方は使わなかったり、多少の違いはあります。また、体の部位の高さで判断できる波までは、高さの表現も細かくなっているのが特徴です。

「すね」と「膝」、「腰」と「腹」を比べてもわかるように、数十センチ以内で小刻みに判断します。一方で、身長を超えるような、「頭」以上の言い方では判断の基準がゆるやかです。「ダブル」や「トリプル」になると目測になるため、人によって表現の差が大きくなります。

もちろん、サーファーの身長が150cmの小柄な人と180cmを超える大柄な人では、「頭」「ダブル」「トリプル」をイメージするだけで、最低30cmもの誤差が生じます。

サーファーが波の高さにこだわる理由

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サーファー同士で波のサイズ感で議論をしているシーンは、珍しくありません。なぜサーファーにとって波のサイズの表現が大切なのでしょうか。

波の高さはパワーも表す

サーファーたちの情報交換で波のサイズが話題になるのは、波の乗り心地に大きく影響するからです。波の高さが表すのは、単にサイズだけではありません。そこには、波が持っている勢いやパワーも含まれています。

波の高さが「腰」と「頭」では、海に出たときにサーフボードに受ける波のパワーは大きく異なります。波のパワーは、10cmや20cm程度の誤差の範囲でもサーフボードが受けとめる勢いは変化するため、波の高さ次第でスピード感に溢れるサーフィンができるかどうかが決まります。

波の高さによってパワーは数倍に

ほんのわずかな波の高さの違いであっても、波のパワーを受けるサーフボード側は大きく異なります。例えば、1mの波のサイズを1m×1mの箱でイメージしてください。このとき、1mの波を1とすると、2mの波は2m×2mで4倍、3mの波では3m×3mで9倍に。つまり、波の高さは1mと3mで、違いが2mでも波の大きさは数倍にふくれあがります。

まとまった水量が波になってサーフボードに伝わるときのパワーは、1mの波に比べて歴然とした差が生まれます。例えば、身長2mあるサーファーであれば、頭の波の高さがダブルになれば、2m×2m=4m、4m×4m=16mとなって、ブレイクした波は巨大な勢いとなって岸方向に押し寄せます。

フィートで表すことも

波の高さは、体の部位だけでなく、フィートで表現する場合もあります。

・くるぶし(フラット) 0フィート
・すね 1フィート
・膝 2フィート
・もも 2フィート
・腰 3フィート
・腹 3フィート
・胸 4フィート
・肩 4フィート
・頭 5フィート
・ヘッドオーバー 6フィート
・頭半 6フィート
・ダブル 10フィート
・トリプル 15フィート

日本では、m(メートル)で表現する場合がほとんどですが、海外ではフィート換算の場合が多いので覚えておいてください。

まとめ

サーファーにとって波の高さは、波のパワーも表す大切な情報です。体の部位で判断しますが、人によって身長が異なるので、あくまでも目安でしかないのも確かです。特に、初心者は、実際より波を高く感じやすい傾向です。

そのため、ベテランのサーファーの表現と比べながら、サーファー同士でより正確な波の高さの情報交換ができるようになれば、さらにサーフィンが楽しくなるでしょう。ぜひ波の高さの表現に慣れて、海に入るときの参考にしてください。

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