初心者でもわかりやすい!テイクオフのテクニックを紹介

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「テイクオフ」は、サーフィンのテクニックのなかでも基本的なものの1つ。簡単にいえば「波に乗ること」ですが、サーフィンでは何度も必要となるものです。ここでは、初心者でもわかりやすいように、テイクオフについて説明していきます。

テイクオフとは?

英熟語の「take off」は、直訳すると「飛び立つ」という意味。よく飛行機が離陸することを「テイクオフ」といいますが、サーフィンにおけるテイクオフは、波に乗る瞬間のことを指します。

サーフィンでのテイクオフ

テイクオフの具体的な動きは、サーフボードに寝そべっている状態からパドリングによって加速し続け、波の勢いを使って立ち上がった瞬間のことを指します。サーフィンでは、基本中の基本といえる動作ですが、初心者は習得するために練習が必要です。

テイクオフまでの動作

テイクオフを行うまでには、大きく分けて「パドリング」「乗りやすい波を選ぶ」「ピークに向かって進む」という3つの動作が必要です。まずは「パドリング」で両腕を使って漕いでいきます。

パドリングで進みながら乗りやすい波を選びましょう。波は、風によってできるものと、遠い場所から伝わってやってくる「うねり」の2種類です。うねりは、予想しづらいだけでなく、大きな波の可能性があります。

状況によっては、危険を伴う可能性がありますので、初心者の方はうねりに注意が必要です。

その後、波のなかで最初に崩れる部分となる「ピーク」を見極め、そこに目指してパドリングをします。ピークを使うと、テイクオフがしやすくなります。

テイクオフの基本動作

出典:truphoto / PIXTA

「波に乗る」とはどんな状態?

上述の通り、テイクオフとは波に乗る瞬間のことと説明しました。具体的に「波に乗る」とは、パドリングにより自力で進むのではなく、サーフボードが波に押されて進んでいる状況のことを指します。

テイクオフに必要なスタンス

テイクオフをうまく行うためには、不安定な波の上で安定して立つ必要があります。素早く起き上がり、正しい立ちかたを学んだうえで、バランスの良いスタンスをキープすることが重要です。

初心者でも練習しやすい方法

初心者の方は、テイクオフを何度も練習しないといけません。しかし、どの場所で練習するのかは重要です。

スープ

初心者の方がテイクオフの練習を実際に海で行う場合、いきなり沖で行うのではなく、まずはスープで練習するのがおすすめです。スープとは、波が割れた後に現れる白い部分のことで、波の高さは1m以下で並の威力が弱い状態。水深1.5m以下のような浅い場所は、中〜上級者の方があまりいないので、プレッシャーを感じずに練習できます。

陸上での練習

「近くに海がない」「新型コロナの影響により外出しづらい」などの理由で、頻繁に海で練習することができない方は、陸上のトレーニングをおすすめします。パドリングから立ち上がるための基本動作は、どこでも練習可能です。

腕立て伏せをした状態から腕を伸ばして片足を前に出し、立ち上がる動作を繰り返し行います。その際、いつも同じ場所ではなく、地面やフローリング、カーペットなど、さまざまなコンディションで行うと、不安定な波を想定した練習ができるのでおすすめです。

さらに、練習の際は鏡の前で行ったり、スマホなどで動画を撮ってみたりするのも一つの方法です。実際に、上手な方がアップしている動画と比較することで、上達する度合いが早くなります。

テイクオフのテクニック①手のつき方

伏せている状態からテイクオフを行う場合、まずは「手をどの辺りでつくのか?」ということから意識します。

手をつく場所

テイクオフのときに手をつく位置で、よく言われるのは、胸の横あたりです。そうすることで、サーフボードから体を離すアクションが起こしやすくなります。その際、腕立て伏せから起きるイメージではなく、ボードを下に押し込むような感覚で行ってください。

持ち上げる際に意識すること

胸を持ち上げますが、腕の付け根部分に体重を乗せることで、下半身が動きやすくなり、両足を持っていきやすくなります。さらに、胸を上げて腕を使わずに背筋で持ち上げることもポイント。手の位置が胸の横にあり、胸を持ち上げると、自然に前方に乗り込む形になります。

その際、背中を反ることに意識しすぎないようにしてください。「背中が反るようにする」というアドバイスがありますが、これは意識して反らすのではなく、自然とそうなるということ。上手な人の動作を動画で確認してイメージトレーニングを行うのもおすすめです。

テイクオフのテクニック②目線

テイクオフを成功させるためには、目線をどこにやるかも大事。なぜなら、ピークを探すためには波の状況を正確に把握する必要があるからです。

目線が大事な理由

基本として、目線は進行方法に合わせて前を向くこと、つまり「顔を前に向けること」が大事です。波の状況は、刻々と変わっていきます。ピークを予想するためには、周囲をよく見なければいけません。さらに、しっかりと周囲の状況に目配りができていないと、他のサーファーとぶつかる可能性もあります。

目線をどこに置くか

人間は、自然と目線に合わせて進んでいく傾向があるため、あくまでも進む方向に目線を合わせます。その際、波のボトム部分に目を向けると、下を向いていることになり、正しい姿勢にならない状態になりかねません。

少し遠くに目線をおくことで、次の波に乗りやすくなります。初心者の方の場合は、波のショルダー部分を見るのがおすすめです。

テイクオフのテクニック③スタンス

テイクオフで立ち上がったとき、初心者の方が陥りがちなのは、スタンスが狭くなってしまうこと。サーフィンのプレイに悪影響を与えてしまいます。

スタンスはどれぐらいがベスト?

スタンスとは両足の間の距離感のこと。スタンスは、どれぐらいであれば妥当なのでしょうか。基本的には、自分の肩幅よりもやや広いぐらいが良いとされています。ただし、「1.5倍以上が良い」「やや狭くても問題がない」など人によって異なる場合もありますが、テイクオフ直後は広めが妥当です。

スタンスが狭い弊害

スタンスが狭い弊害の1つ目は、スピードがつかないこと。サーフボードのテール部分(ボードの後ろの部分)は、波がリフトする力を直接的に受けます。そのため、後ろ足がテールになければ、波のパワーを受けとめることができず、スピードがつきません。

さらに、テールに後ろ足を置かなければ、テールにターンの軸を作れないため、小回りのきく垂直的なターンができません。また、失速する可能性が高まるのも弊害の1つ。高い安定性を保つためには、重心を低くすることが必要です。

しかし、スタンスが狭い状態で重心を低くすると、膝を深く曲げざるを得なくなります。そして、バランスが取りにくくなることで、パワーが弱まってしまい失速の原因に。ただし、これらのことを意識しすぎて緊張してしまうと、より失敗する可能性は高まります。

まずは、適切なスタンスを取ることを陸上で何度も練習し、イメージをつかむことが大切です。また、リラックスしてテイクオフに臨むことも意識しておきましょう。

テイクオフのテクニック④立つタイミング

テイクオフにおける最後の成功の鍵は、立つタイミングを適切につかむことです。

波に乗るときがポイント

立つタイミングは、サーフボードが走り出して、ボードの速さと波の速さが一致した状態のときです。これを「波に乗った状態」や「サーフボードが滑った状態」といいます。

タイミングを意識しすぎない

テイクオフで、タイミングをあまり意識しすぎてしまうと立つことができません。特に、初心者の方の場合は、立つタイミングばかり気にしすぎて、波を見つけるタイミングを失うことがあります。最初は、何度も試してみて、コツをつかむことが大切です。

まとめ

今回は、サーフィンの基本的なテクニックの1つ、テイクオフの概要や、基本的な動作について説明しました。何度練習してもなかなかうまくいかないことがあるかもしれません。しかし、波乗りをするためにはテイクオフの練習は誰もが通羅なければいけない道。成功するために、繰り返し練習をする必要があります。基本的な動作などを押さえながら、できるまで何度も練習してください。

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