サーフボードは、サーファーの体重やレベルによって適切な浮力のものを選ぶ必要があります。しかし、サーフィン初心者の場合はどのように選んで良いのか分からないこともあるでしょう。今回は、サーフボードを選ぶ際に知っておきたいサーフボードの浮力について解説します。サーフィン初心者の人は必見です。
サーフボードの浮力とは
サーフボードの浮力は、乗り心地やテクニックを大きく左右する要素のひとつです。そのため、サーフボードを選ぶ際は浮力についてしっかり理解を深めておく必要があります。ここでは、サーフボードの浮力について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
サーフボードの浮力を表す「CL」
サーフボードのスペック表などで、「CL」と書かれているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。サーフボードのボリューム(浮力・容積)は、「CL」を用いて表現します。CLとは平方リットルを意味する「Cubic liter(キュービックリットル)」の略です。
例えば、サーフィン初心者や体重が増えてしまったという人は、CL値が高い(浮力が高い)ものを、サーフィンが上達してきた、浮力がありすぎると感じる人はCL値が低い(浮力が低い)ものを、というように選びましょう。このように、CL値を参考にサーフボードを選ぶと自分に合ったサーフボードが見つけやすくなるので、覚えておくと便利です。
1リッターの違いが乗り心地を大きく左右
サーフボードの浮力は、1リッターの違いが乗り心地に大きく影響してきます。
浮力が高いものは、推進力が高いためパドリングやテイクオフがスムーズにできるのが特徴です。また、安定感もあるのでサーフィン初心者にもおすすめ。しかし浮力がある分、コントロールがしにくいと感じる人もいるかもしれません。一方、浮力が低いものは、コントロール性に優れ、クイックな動きが可能になります。しかし推進力が低いためパドリングやテイクオフなどが難しくなったり、バランスが取りにくくなります。
そのため、サーフィンのレベルや好みの乗り心地によって適切なサーフボードの浮力を選ぶようにしましょう。
サーフボードの浮力の調べ方
サーフボードの浮力は体重やレベル、乗り心地などに影響するため、さまざまな要素を考慮しながら選ぶ必要があります。しかし、実際選ぶとなると、どのように選んで良いのか分からない人も多いのではないでしょうか。ここでは、サーフボードの適正な浮力の調べ方を紹介します。
体重やレベルから算出
サーフボードの適正な浮力は、体重×サーフィンのレベルから簡単に求めることができます。
サーフィン初心者の場合(体重)×(0.6)=サーフボードの適正な浮力(CL値) サーフィン中級者の場合 (体重)×(0.45)=サーフボードの適正な浮力(CL値) サーフィン上級者の場合 (体重)×(0.4)=サーフボードの適正な浮力(CL値) |
上記の数式に自分の体重を当てはめて計算してみてください。最終的に出た数値をもとに、サーフボードを選びましょう。
サーフボードを選ぶ際は浮力表を目安にしよう
サーフボードの適正な浮力を調べる際は、計算式を使わずに浮力表を参考にすることもできます。以下の表を参考に、自分に合うサーフボードを見つけてみてください。
上級者 | 中級者 | 初心者 | |
40kg | 18.0L | 21.5L | 25.5L |
45kg | 19.0L | 23.0L | 27.5L |
50kg | 20.5L | 24.5L | 29.0L |
55kg | 21.5L | 26.0L | 31.0L |
60kg | 22.5L | 27.0L | 32.5L |
65kg | 24.0L | 28.5L | 34.5L |
70kg | 26.0L | 30.5L | 36.5L |
75kg | 27.5L | 32.5L | 39.0L |
80kg | 29.5L | 35.0L | 42.0L |
85kg | 31.5L | 37.5L | 45.0L |
90kg | 33.0L | 39.5L | 47.5L |
95kg | 35.0L | 41.5L | 50.0L |
※計算式で求めた数値と差異がある場合は、浮力が高いものを目安にするのがおすすめです。
サーフボードの浮力に関する疑問を解説
ここまではサーフボードの浮力や、サーフボードの適正な浮力について解説しました。サーフボードの浮力に関して、もっと知識を深めたい、さまざまな疑問を抱えているという人もいるのではないでしょうか。ここではサーフボードの浮力に関する疑問を解説します。気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
サーフボードの浮力がありすぎるとどうなる?
サーフボードの浮力は、あればあるほど良いというわけではありません。なぜなら、サーフィン初心者の場合、サーフボードが正しく使えなくなってしまうケースもあるからです。
サーフィン初心者の場合、浮力の高いサーフボードを選ぶのが良いとされています。しかし、適正浮力よりも5L以上浮力が高いサーフボードを選ぶのはおすすめしません。浮力がありすぎることで、ドルフィンスルーがしにくかったり、テイクオフが早すぎたりというような状況に陥る可能性があります。
ドルフィンスルーとは、波の下をサーフボードごと沈めて通り抜けるテクニックのこと。押し寄せる波に流されずに済むため、沖に出るには欠かせないテクニックのひとつです。浮力のありすぎるサーフボードを使っていると、サーフボードを沈められず沖に出られないどころか、体力を消耗してしまうでしょう。
また、浮力のあるサーフボードは、テイクオフが早いというメリットがありますが、早すぎても困りもの。サーフィン初心者の場合、スピードのある波にも関わらず立とうとしてバランスを崩してしまうこともあります。ワイプアウトは危険も伴うので、注意が必要です。
これらは、適正な浮力のサーフボードを選ぶことで解消されるので、サーフボード選びは慎重に行いましょう。
大きい波に対応するサーフボードは?
サーフィンが上達してきたら、大きな波にも挑戦してみたいもの。大きい波に対応するサーフボードは、長めかつ浮力の低いサーフボードです。
大きな波を乗りこなすには、やはり沖に出なくてはいけません。そのため、ドルフィンスルーがしやすいサーフボードを選ぶということが重要な鍵となります。また、浮力があるサーフボードの場合、推進力によって波の前面に飛ばされてしまうことがあります。しかし、浮力が低いサーフボードは波に沈み込むので、飛ばされてしまうことがありません。
そこに長さが加わることで、サーフボードが安定しやすく、大きな波も乗りこなせるでしょう。
サーフィンの楽さと浮力は関係ない?
サーフボードは浮力がある方が楽というイメージがある人も多いのではないでしょうか。しかし、浮力だけに注目してサーフボードを選んでしまうと、コントロールのしにくさゆえ、バランスが取りづらくなってしまいます。そうなってしまっては本末転倒。サーフィンのレベルに合わせてサーフボードを選ぶようにしましょう。
サーフボードの浮力について理解しよう
今回はサーフボードを選ぶ際に重視したい浮力について解説しました。サーフボードの浮力はCL値で表され、サーファーの体重やレベルによって適切な浮力が違います。ぜひ今回の記事を参考に、自分に合ったサーフボードを選んでみてください。