サーフスケート用トラックの選び方解説!おすすめブランドや調整方法も紹介

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サーフスケートボードの最大の特徴はトラック構造です。滑る感覚がサーフィンやスノーボードと非常に近く、スケボーやクルーザーボードとは違った乗り心地を体感できます。サーフスケートボードの特徴や選び方、調整方法を詳しく解説。おすすめの人気ブランドから、3つのトラックと関連商品を紹介します。

サーフスケートボードとは?

ウィールの付いたデッキの上に乗り、陸上で滑るスポーツ。スケボーやクルーザーボード、サーフスケートボードも同じ用途の横乗りスポーツです。そのため初心者が見ても違いに気付きにくいでしょう。サーフスケートボードが他の横乗りスポーツから差別化される理由は、トラック構造です。トラックから生まれるサーフスケートボードの横滑り感覚は、サーファーやスノーボーダーから人気があります。

サーフスケートボードの特徴は「トラック構造」

トラックは、デッキとウィールを繋ぐための金属パーツです。デッキに固定する「プレートパーツ」と、プレートパーツからウィールにかけて繋がる「T字パーツ」に別れます。

スケボーやクルーザーボードのトラックは、T字パーツがデッキに対して垂直方向に可動。ウィールは常に進行方向を向きます。対してサーフスケートボードのトラックは、T字パーツが前後左右に動く仕組みです。ウィールが左右にスイングする、柔軟な動きができます。

サーフスケートボードとクルーザーボードの違いは「乗り心地」

ジャンプや回転技を得意としない点において、クルーザーボードとサーフスケートボードは非常に似た横乗りスポーツです。それぞれの大きな違いは、トラックが生み出す乗り心地でしょう。クルーザーボードの滑り心地はスケボーと同じで、大きく体勢を変えずに滑走できます。ターンする方向にデッキを傾けると、ゆるやかな弧を描くように曲がるでしょう。

対してサーフスケートボードは、軽くデッキを傾けるだけでも左右に大きく曲がります。バランスをとるためには、常に重心を真下に低く落としましょう。慣れるとデッキを強く踏み込んだターンが可能です。クルーザーボードと違い、鋭い角度のターンでダイナミックな動きができます。

サーフスケートボードはどんな人におすすめ?

サーフスケートボードは、「さらに腕を磨きたい」「手軽にサーフィンをしたい」と感じるサーファーやスノーボーダーにおすすめです。サーフィンやスノーボードの横滑り感覚や身体の使い方に似ており、海や雪山に行けない日の陸上トレーニングに活用できます。現在は初心者からプロまで、多くの横乗りスポーツ好きから人気です。

サーフスケート用トラックの選び方

サーフスケートボードを購入する際のポイントとして、トラックの選び方を解説します。トラックは種類によって高さや幅、硬さが異なるパーツです。適当に購入するとバランスがとれない、上手く滑れないといったトラブルもあります。自分にあったトラックを選び、最高のパフォーマンスで滑りましょう。

高さから選ぶ

トラックには高さがあります。地面からデッキまで距離が長いハイトラックと短いロートラック。それぞれのトラックに特徴があるため、自分にあったトラックを選びましょう。

ハイトラックは60〜63mmほどの高さのトラックを指します。トラックの可動域が大きく、小回りの効いたターンが可能です。また地面からデッキまでの間隔が広いため、大きなサイズのウィールを装着できます。よりキレのあるターンを求める人におすすめでしょう。

対してロートラックの高さは56〜58mmほどです。トラックの可動域が小さいため、安定して滑れます。サーフスケートボードの操作に慣れない初心者におすすめのトラックです。またトラックの高さは、デッキとプレートパーツの間に挟むライザーパッド(衝撃吸収材)で調節可能です。滑り慣れたころに高く調整するとよいでしょう。

幅の広さから選ぶ

トラックの幅はデッキの幅を基準に選びましょう。トラックの幅が狭くなるほどと安定しません。しかしキレのあるターンや、ダイナミックな動きが可能です。逆に広くなると安定性が向上します。

操作性や安定性から、トラックの幅は「狭すぎず、広すぎず」を意識して選びましょう。デッキの幅を基準に、トラックに装着するウィールの位置をイメージします。ウィールがデッキからはみ出さない程度がおすすめです。

硬さから選ぶ

トラックの硬さは操作性に影響します。後述する方法で微調整できますが、トラックの主な柔軟性や可動域は各製品の性能で決まるでしょう。柔らかいトラックはバランスをとるのが難しく、曲がりやすい傾向です。硬いトラックは安定性が向上しますが、曲がるためには強い力で踏み込みが必要です。

トラックの硬さで選ぶ際は、目的から選びましょう。サーフィンなどのトレーニングとして滑る場合、筋力トレーニングと感覚を掴むイメージトレーニングに別れます。踏み込む力を強化するなら硬いトラック、感覚を身体に覚えさせるなら柔らかいトラックが適切です。初めてサーフボードに乗る人には、安定性のある硬めのトラックをおすすめします。

サーフスケート用トラックの調整方法と注意点

サーフスケートボードの最大の特徴である、柔軟性のあるトラック。基本的にはスケボーと同じ調整方法です。あわせて覚えておくと便利でしょう。曲がり具合の調整や、デッキが大きく傾くからこそ注意するべきポイントがあります。転倒の危険をなくし、高いパフォーマンスでサーフスケートボードを楽しみましょう。

トラックの柔軟性はキングピンで調整

キングピンとは、プレートパーツとT字パーツを繋ぐピンです。サーフスケート用トラックの持ち味である「柔軟性」を生む主要パーツでもあります。ピンを強く締めると曲がりにくく、強い踏み込みが必要です。逆に、緩めると曲がりやすくなり、軽い重心移動でも簡単に曲がります。

キングピンを調整するには六角レンチが必要です。サイズ選びに失敗したくない人は、スケボーツールをおすすめします。スケボーツールはキングピンの他に、ウィールやデッキの脱着にも使用できるため便利です。またほとんどの製品に対応します。1本あるだけでさまざまなメンテナンスに役立つでしょう。

トラックを取り付ける向きに注意する

トラックを取り付ける向きに注意しましょう。向きを間違えると、ウィールが逆方向に動きます。まともに滑れない上、転倒の恐れもあり危険です。トラックの向きは、キングピンがデッキの内側を向くように取り付けましょう。

ウィールバイトに注意する

ウィールバイトとは、デッキが左右に傾く際にデッキとウィールが接触する現象です。急ブレーキによる転倒や、摩擦によるデッキの損傷が発生します。デッキが大きく傾くサーフスケートボードだからこそ、ウィールバイトが起こりやすい傾向です。

ウィールバイトを解決するには、デッキとウィールの間隔を広くしましょう。高さのあるハイトラックや小さなサイズのウィールを選ぶと解決します。さらに簡単で費用もかからない解決方法として、ライザーパッドがおすすめです。デッキとプレートパーツの間に挟み、高さを調節しましょう。

サーフスケート用トラックのおすすめブランドを紹介

サーフスケートボードは多くの横乗りスポーツ好きから人気です。そのため数々のブランドがサーフスケート用トラックを開発。販売に注力しました。そんな高性能で魅力的なサーフスケート用トラックを扱う、5つのブランドを紹介します。

CARVER(カーバー)

1996年、ロサンゼルスで生まれたカーバーは、サーフスケートボードの先駆けとも呼ばれます。多くのプロサーファーが愛用しており、高い信頼性があります。独自開発の「CXトラック」は、現在もなお改良を重ねる高性能トラック。減速のないターンを実現し、スピード感のある滑走ができます。

GRAVITY(グラビティ)

グラビティはアメリカのサンディエゴで生まれたブランドです。カーバーと同じく、高性能なトラックは90年代以降のプロサーファーから愛されました。日本製の「スラスターシステム」は3種類を開発。段階的に進化させるのではなく、操作性や加速性など、それぞれに長所があります。地形や好みの滑りにあわせて選べるでしょう。

INDEPENDENT(インディペンデント)

インディペンデントは、多くのスケーターに愛される老舗スケボーブランドです。高品質なスケボー用トラックをサーフスケート用トラックに反映しました。高い耐久性でありながら軽量設計。さらに操作性と安定性に優れます。初心者やプロまで、長く安定したトラックを使いたい人におすすめです。

VENTURE(ベンチャー)

ベンチャーは、インディペンデントと並ぶ有名スケボーブランドの1つです。サーフスケート用トラックにも注力しており、スケーターとサーファーから愛されるブランドでしょう。主にロートラックの開発を得意としており、直進時の高い安定性や操作性が特徴です。安定感のあるトラックは初心者にもおすすめします。

YOW(ヤウ)

ヤウの設立は2015年です。他のブランドと比べ、新しく生まれたサーフスケートボードブランドでしょう。サーフィンが盛んなスペインで生まれ、乗りやすい操作性やサーフィンに限りなく近い乗り心地が特徴です。独自開発の「ヤウシステムトラック」は、初心者のサーフィン入門やプロサーファーの練習に人気があります。スケボーでは味わえない感覚から、多くのスケーターに注目されるきっかけになりました。

サーフスケートボードにおすすめのトラックと関連商品を紹介!

サーフスケートボードにおすすめのトラックを3つ紹介します。信頼できる有名ブランドから厳選した、高品質なサーフスケート用トラックです。初心者からプロまで満足できるトラックでしょう。またメンテナンスに必要な関連商品を紹介します。高さ調整やウィールバイト防止に便利です。トラックを購入する際は、あわせて検討しましょう。

【CARVER】CARVER CX TRUCK SET

カーバー独自開発の「CXトラック」は、高い安定性と加速性が特徴です。踏み込みが強いほどスピードが増し、減速のないターンを実現します。急旋回の早くてダイナミックな動きにも安定し、プロサーファーでも満足感のある滑りができるでしょう。サーフィンの上達や、他のトラックでは味わえないスピード感のある滑走を求める人におすすめです。

【Xadventureのおすすめポイント】
・減速なく滑れるため、スピード感のある滑走が可能
・デッキと足が吸い付くような高い安定性はプロも愛用

【GRAVITY】スラスターシステム3

グラビティが開発する「スラスターシステムトラック」です。トラックに強力なスプリングを内蔵し、従来の「スラスターシステム1」と比べて1.5倍の反発力があります。また可動域を狭くすることで、高速時でも安定した滑りが実現。少しの体重移動で素早くサーフスケートボードに伝わる、レスポンスのよさが特徴です。

【Xadventureのおすすめポイント】
・初心者でも簡単に扱える操作性
・サーフィンやスノーボードの感覚を覚えやすく、入門におすすめ

【YOW】YOW SYSTEM V4

「ヤウシステムトラック」は、スケボーとサーフスケートボードの両方に使用可能です。トラックの可動域を制限するボルトが付属。ボルトを外すとサーフスケートボードに、ボルトを締めるとスケボー仕様に変更できます。

もちろんサーフスケート用トラックとして、非常に高い満足度のあるトラックです。柔らかいスプリングを使用した「S4」モデルは簡単な操作性で、初心者や女性におすすめ。硬めのスプリングを採用した「S5」モデルは、強い踏み込みによる加速を求めた上級者におすすめのトラックです。

【Xadventureのおすすめポイント】
・「S4」と「S5」それぞれのモデルから選択可能
・気分で違った滑り方を楽しみたい人におすすめ

【NiNjA(ニンジャ)】T-TOOL PERFECT X

T字型に工具が伸びたスケボーツールです。左右に異なるサイズの六角レンチ、下に伸びるハードウェア(デッキとトラックを繋ぐ小さなナット)用レンチはあらゆるパーツに対応可能。あると便利なねじ切りやラチェット機能が付いた万能スケボーツールです。キングピンだけでなくウィールの脱着や、トラックとデッキを脱着する場合に使用できます。

【Xadventureのおすすめポイント】
・1本あればトラックの脱着が可能な万能スケボーツール
・便利なねじ切りやラチェット機能付き

【LEVELROYAL(レベルロイヤル)】OMG! ライザーパッド 3mm

ウィールバイトの危険性をなくし、転倒や事故を防ぎます。費用をかけずにトラックの高さを調整する手段としておすすめです。また衝撃吸収材の役割もあります。滑走中、地面からの振動が気になる人はライザーパッドを使用しましょう。より快適な滑走が可能です。

【Xadventureのおすすめポイント】
・3mmや12mmがあり、さまざまなサイズに対応できる
・衝撃吸収材となるようゴム製で作られ、快適に滑走できる

まとめ

サーフスケート用トラックの特徴や選び方を解説しました。独特な横滑り感覚は、多くのサーファーやスノーボーダーから愛用されるトラックです。また人気ブランドや、おすすめのサーフスケート用トラックを紹介しました。中にはスケボーとの両立が可能なトラックもあります。独特な滑り心地を体験したいスケーターにもおすすめでしょう。

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