東京オリンピックにも出場する西村碧莉(にしむらあおり)選手ってどういうスケーター?

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出典: lzf / PIXTA

アクロバティックなパフォーマンスが魅力のスケーター西村碧莉(にしむらあおり)選手。2020年東京五輪で初採用されるスケートボードのストリート種目で、世界選手権の初代チャンピオンとなり、注目を集めています。多くの人々から憧れを抱かれている彼女ですが、素顔は19歳のかわいらしい女性です。

日本を代表するプロスケーター「西村碧莉(にしむらあおり)」とは

ここでは、日本を代表するプロスケーターである西村碧莉選手について解説します。

西村碧莉選手とは?

西村碧莉選手は、2001年7月31日に東京都江戸川区で4人兄弟の3女として生まれました。4兄弟の頭文字をとると「SKATE」になっているほど、スケート愛の強い父親を持ちます。

高校時代にアマチュアスケートボードをしていた父親の影響もあり、知人から「スケートボードを教えてくれるスクールがある」と教えてもらったことをきっかけに、7歳でスケートボードを始めました。

両親のサポート、姉妹と互いに鍛えながらスケートボードを楽しみ、才能に磨きをかけて小学生5年生の頃に全国大会で優勝。幼い頃から、一緒にスケートボードで遊んできた彼女ら姉妹は、2つ歳上である姉の西村詞音(にしむらことね)選手も、プロスケーターとして活躍しています。

姉妹でプロスケーターとなった彼女らは、業界でも美人姉妹スケーターとして有名です。

西村碧莉選手の戦歴は?

話題性だけではなく、実力もある碧莉選手はレールと呼ばれる手すりを使用した技が得意です。アクロバティックな技を駆使して2017年には日本選手権とX Gamesで優勝をし、チャンピオンとして君臨します。

翌年のX Gamesでも準優勝を飾り、2019年の世界選手権では金メダルを勝ち取り、日本だけではなく世界中に名前を広めました。2021年ストリート世界選手権大会でも優勝を果たし、東京オリンピック代表にも選ばれています。

彼女の華麗なレールトリックは若者をはじめ、世界中が注目しています。東京五輪では、競技として認定されたスケートボードですが、今後は彼女らの活躍によって世に広まるでしょう。

西村碧莉選手はケガを乗り越えて世界女王へ

幼い頃からスケボー一家で育った碧莉選手は、スケーターとして順風満帆な人生を歩んでいるように見えます。しかし、2017年の日本選手権とX Gamesで優勝を勝ち取った後にけがをしてしまい、スケーター人生に大きな影響を与えました。

2017年の悲劇

姉の西村詞音選手は2016年に前十字靭帯、後十字靭帯をけがで痛めてしまい、手術をしています。その後、長いリハビリ生活を送りスケートボードから一時離れていました。

翌年の2017年10月には妹である碧莉選手もX Games制覇後に前十字靭帯断裂と大きなけがをしてしまい、手術をして厳しいリハビリ生活を送りました。2018年のアジア大会代表選考を兼ねた日本選手権は欠場となり、彼女の選手生命も心配されました。

翌年に復活

しかし、過酷なリバビリを終えた碧莉選手は2018年6月、スケートボードを再開できるまでに復活しました。復活した碧莉選手はブランクを感じさせないパフォーマンスで、2018年7月のX Gamesでは銀メダルを受賞。2大会連続で表彰台入りを果たします。

そして2019年に初開催された世界スケートボード選手権ストリート部門で優勝して初代女王となり、世界中の注目を集めました。東京オリンピックの出場を勝ち取った碧莉選手の活躍は、世界中が注目しています。

彼女は「プレッシャーも今までの大会とは変わってくると思うが、初めてのオリンピックなので、まずは全力で楽しんで、その上で表彰台に立てたらいいと思う」と、意気込みを語っています。

碧莉選手の強さは、レール技術や華麗なアクロバティックだけではなく、「Just Have Fan“楽しむだけ”」を信条としたスケボー愛かもしれません。

西村碧莉選手のスケートスタイル

▲イメージ画像

スケートボードには、どのようなイメージがあるでしょうか。街中でスケボーを走らせて公園で遊んでいるイメージや、おわん型のステージで軽快に滑るイメージがあるでしょう。

競技としては、おわん型のステージで競技するのが「パーク」と呼ばれるスタイル。碧莉選手が得意としているのは、街中にある階段や手すりなど障害物を利用する「ストリート」です。

ストリートスタイルが得意

ストリート部門で世界王者に輝いた碧莉選手が、最も得意とするジャンルは手すりを利用した「レール」と呼ばれる技です。レールにスケボーの金属部分を合わせて滑る「オーバーKグラインド」を得意としています。

また男子でもちゅうちょする手すりに飛び乗り、後ろ向きに滑る「バックサイドスミスグラインド」を13歳で成功させています。

階段や手すりを利用したストリートでは、転倒やけがは日常茶飯事です。碧莉選手にとっても、転倒や失敗へのリスクはあり、「今でも怖い。恐怖は常にあります」と語り、ストリート特有のけがへのリスクを感じています。

それでもストリートスタイルを貫き通す彼女には、新しい技を成功させる向上心と「Just Have Fan“楽しむだけ”」と、スケボーを楽しむスケボー愛を持っているのです。子供の頃からスケボーを「命懸けのオモチャ」として楽しんできた精神が、世界一に輝く最大の原動力です。

使っているアイテム

碧莉選手にはさまざまなスポンサーがついています。コカ・コーラやNIKEを始め、ストリートブランドのスポンサーが彼女と契約しており、デッキはDEATHWISH SKATEBOARDS(デスウィッシュ スケートボード)を使用しています。

ERIK ELLINGTON(エリック・エリントン)と JIM GRECO(ジム・グレコ)によって設立されたDEATHWISH SKATEBOARDS(デスウィッシュ スケートボード)は、世界中のスケーターから愛されており、名前はCHARLES BRONSON のシリーズ映画、”DEATH WISH” から引用されているそうです。

ヘルメットはbern(バーン)を愛用。bern(バーン)はキッズ用やレディース用など幅広い層に向けたデザインを展開しており、実用性だけではなくファッション性にも特化したオシャレなヘルメットが多いです。ファッションリーダーとしても注目されている碧莉選手にピッタリのおしゃれなブランドです。

西村碧莉選手はゲームにも登場!

碧莉選手はさまざまなスポンサーとコラボした商品を出していたり、時にはゲームキャラクターやMVにも出演したりしています。ここでは、競技以外の活躍を見ていきましょう。

スケボーゲームのキャラクターに!

トニー・ホークプロ・スケーターシリーズは、スケボーゲームとしてストリートカルチャーを好む人々から親しまれているゲームです。登場キャラクターは世界的に有名なスケーターたち。

2020年にPlayStation 4、Xbox One用ソフトとして発売されたTony Hawk’s(TM) Pro Skater(TM) 1+2では、新しいスケーター8名がキャラクターとして追加され、碧莉選手もゲームに登場しています。

今後のコラボにも期待

スポンサーであるムラサキスポーツでは碧莉選手の愛用するスポンサー「DEATHWISH」とのコラボ商品であるスケートボードデッキを発売しています。

ムラサキスポーツのアイテムはストリートブランドの最先端として幅広い層に愛用されており、碧莉選手と「DEATHWISH」とのトリプルコラボであるデッキは、大変に話題となりました。

スケボー以外にも15歳のときには歌手である西野カナの曲「Girls」でMVに出演しています。また、G-SHOCKがスポンサーの一つであるため、今後はG-SHOCKとのコラボ商品が発売されるかもしれません。

ティーン・エイジャーでありながら初代世界王者として君臨している彼女は、今後も競技だけではなく、幅広く活躍するでしょう。

まとめ

15歳で世界に名を広めて、17歳には初代世界大会のチャンピオンとなり話題を集めた碧莉選手の素顔は、音楽とスケボーが好きなかわいらしい女性です。かわいい外見からは想像もつかない勇敢なパフォーマンスには驚くでしょう。

今後、東京五輪の活躍に注目したい碧莉選手は、「Just Have Fan」の精神を持ち、スケボーを楽しみながら、これからも飛躍するでしょう。

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