カルフォルニア発のサーフブランド「HOBIE SURFBOARDS(ホビーサーフボード)」を紹介

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「HOBIE SURFBOARDS(ホビーサーフボード)」は、70年以上の歴史ある老舗中の老舗ブランドです。サーファーならだれでも、いつかはこの老舗ブランドのサーフボードを使ってみたいと思っているのではないでしょうか。今回は、ホビーサーフボードの起源や誕生の歴史、おすすめのアイテムなどを紹介していきます。

ホビーサーフボードは老舗のサーフブランド

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サーフボードは機能性やデザイン性だけでなく、そのブランドの歴史的背景などを知ると、サーフボードに対する愛着がさらに湧くことでしょう。ここでは、世界的に有名なホビーサーフボードの起源と時代ごとのサーフボードの特徴について解説します。

ホビーサーフボードの起源

ホビーサーフボードは、「Hobie Alter(ホビー・アルター)」が創設したブランドです。1950年、当時サーフィンとは全く無縁だったホビー・アルターが南カルフォルニアのガレージで、サーフボードシェイプをスタートさせたのが始まりでした。念願の第1号店をダナポイントにオープンさせたのは、1953年のことです。

1950年代

第2次世界大戦中の救命いかだには、軽量で強度のあるバルサ材が使われていました。ホビー・アルターと彼の友人は、海軍から使わなくなった救命いかだを譲り受けました。それを分解して5〜6フィートのバルサ材のセクションを作り、それらを接着してロングボードを完成させました。

1950年代になるとサーフボードの素材は木材からバルサ材へ移行しましたが、サーフボードに使えるクオリティの高いバルサ材は不足していて、多くのサーフボードシェイパーは材料が満足に入手できず困っていました。

ホビー・アルターとパートナーのゴードン・クラークはサーフボードの新素材の開発に取り組み、1958年に世界初のフォームとファイバークロスを使ったサーフボードを発表しました。

彼らが開発した、軽量で加速がしやすく、レスポンスを実感できるフォームボードは、瞬く間に評判になり、全米で爆発的な人気となりました。

1960年代

1960年代にホビー・アルターが開発したサーフボードといえば、マルチピースボードです。1960年代でも今と同じく多くのサーファーたちは、パーフェクトウエイブを求めて世界各地を旅していました。

しかし、当時の飛行機は今よりも小さく、10フィートのサーフボートを持ち込むことはできない時代でした。そこで、ホビー・アルターは分解できるマルチピースボードの開発に乗り出します。彼は、分解すればスーツケースにも収納できるサーフボードの開発を成功させました。

また、ホビー・アルターは1963年、世界ではじめてのシグネチャーモデル「フィル・エドワーズ(現 HOBIE CLASSIC)シグネチャーモデル」を発表しました。シグネチャーモデルとは、各分野のレジェンドが使用する特別仕様モデルと同様のもの、または一部を簡素化して一般向けに販売されている商品のことです。

ホビーサーフボードの創始者は伝説のシェイパー

出典:nowha / PIXTA

サーフボードの歴史を築いた人物は、たったひとりではありません。ここでは、ホビー・アルターと共に活躍したサーフボードシェイパーについて詳しく解説していきます。

ホビーサーフボードの創始者は「ホビー・アルター」

ホビー・アルターは単なるサーフボードシェイパーではなく、ホビーサーフボードの創始者です。彼はフォーム素材やフィンボックスの開発に携わり、世界で初めてシグネチャーモデルを発売しました。

サーフィン界のゴッドファーザーとまで呼ばれた彼は、サーフィン業界史上もっとも大きな功績を残した伝説のサーフボードシェイパーといえるでしょう。

また、彼はサーファーにも多大な影響を与え、彼のもとからは、ジョーイ・キャベル、フィル・エドワーズ、ミッキー・ムニョスなど、数多くのサーファーが世界へ羽ばたいています。

Clark Foam(クラーク・フォーム)とは?

「Clark Foam(クラーク・フォーム)」とは、ホビー・アルターとゴードン・クラークが1961年にカリフォルニアで創設した会社です。1958年ホビー・アルターは世界初のフォームボードを発表しましたが、そのとき彼の右腕として開発に携わったのがゴードン・クラークでした。

クラーク・フォームは当時、ポリウレタン製(PU)のブランクスを開発しました。クラーク・フォームが販売するブランクスは市場の約80%以上を占め、ほぼ独占状態でしたが、2005年に工場を突然閉鎖し世間を驚かせました。さまざまな憶測が飛び交いましたが、真相は解明されていません。

ホビー・アルターと共にサーフボードをシェイプしてきた人物

ホビー・アルターと共にサーフボードシェイパーとして活躍した主な人物を紹介します。

  • Terry Martin(テリー・マーティン)

1952年にサーフボードシェイプをはじめ、1963年からHOBIEのシェイプルームに移籍しました。それから約25年以上、彼は職場を変えることなくホビー・アルターのもとで仕事に打ち込み、仕上げたサーフボードの数は8万本以上にのぼります。その数は、1日あたり5本を50年間作り続けた計算になります。

  • Mark Johnson(マーク・ジョンソン)

マーク・ジョンソンは、UCSB(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)を卒業したあと、ホビー・アルター、フィル・エドワーズ、テリー・マーティンのもとでサーフボードを学びます。

今ではホビー・アルター、フィル・エドワーズの技術を継承した数少ないシェイパーのひとりで、のちにゲーリー・ラルスンやタイラー・ウオーレンなどにも大きな影響を与えた人物です。

  • Gary Larson (ゲイリー・ラーソン)

長年シェイパーとしてのキャリアを積んだあと、2005年にHOBIEのシェイプルームに移籍しました。テリー・マーティンのもとでHOBIEイズムをみっちりと学び、テリー・マーティンが亡くなった後はメインシェイパーの地位まで昇格しました。

真面目な性格の彼が作り出すサーフボードは、緻密かつ正確で大変評価が高いものです。

  • Michael Arenal (マイケル・アーナル)

マイケル・アーナルはハイスクール時代からHOBIEの販売員として働き、その傍らシェイプルームでシェイプの仕事も行っていました。

ゲーリー・ラルスンやタイラー・ウオーレンたちの仕事ぶりを間近に見ていた彼はさまざまな知識を吸収し、2017年には独自の発想と経験、技術力が認められ正式にHOBIEのシェイパーとしてのポジションを得ました。

ホビーサーフボードのおすすめアイテム

技術を磨くには地道な努力が必要ですが、名門のサーフブランドのアイテムを手にすればテンションが上がりますし、モチベーションも維持しやすくなります。ここでは、ホビーサーフボードに興味がある方のために、数ある商品のなかからおすすめのアイテムを紹介します。

Phil Edwards model

フィル・エドワーズとは1960年代に活躍したプロサーファーで、スタイリッシュなサーフィンで多くの人を魅了し、世界で初めてサーフィンのみで生計を立てた人物でもあります。

本商品は1963年に発表された世界初のシグネチャーモデル「Phil Edwards Model」の復刻版です。直進性と回転性に優れ、ドライブが利いたターンを可能にしてくれます。

【Xadventureのおすすめポイント】

  • サーフボードデザインの歴史に残る銘品の復刻版
  • 中級者から上級者まで使える

スタンドアップパドルボード

スタンドアップパドルボード(SUP)は、ボードに立ってパドルを使って前進するスポーツです。スタンドアップパドルボードはサーフィンのような高度なスキルが不要なので、初心者でも気軽に楽しめます。

ホビーサーフボードのスタンドアップパドルボードは安定性に優れ、さまざまな海面に対応できるようにノーズが細身なっているのが特徴です。洗練された設計なので、初心者からエントリーレーサーまで、幅広いレベルの方が満足できるツーリングボードです。

【Xadventureのおすすめポイント】

  • 安定性に優れているので初心者も安心
  • ノーズが細めでさまざまな海面に対応可能

レインボーサーフ柄サーフショーツ

カラフルで個性的なレインボーサーフ柄が魅力となっています。ウエストは、ベロクロと紐で留めることができ、インナー付きなので普段着だけでなく海パンとして使うことも可能です。

【Xadventureのおすすめポイント】

  • 今は手に入らない80年代の商品
  • カラフルでオシャレなレインボーサーフ柄

まとめ

今は、軽量で機能性とデザイン性を兼ね備えた多種多様のサーフボードが販売されていますが、それは数多くのサーフボードシェイパーたちが新素材やサーフボードの開発に尽力を尽くしたことにより実現したものです。

ホビーサーフボードの創業者ホビー・アルターは既に亡くなってしまいましたが、その技術は後継者たちにしっかりと受け継がれ、ホビーサーフボードの商品は以前と変わらず販売されています。

歴史ある老舗のブランドの商品に興味を持った方は、ホビーサーフボードのアイテムをチェックしてみてはいかがでしょうか。

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