スケーターの中にはいろいろな人がいます。その中でも、ポール・ロドリゲスは一流のプロスケーター、ブランドのプロデューサー、欧米を代表するセレブという多くの顔を持つ人物です。そうしたポール・ロドリゲスについて紹介します。
ポール・ロドリゲスとは
「P-ROD」という愛称でも知られているプロスケーター「ポール・ロドリゲス(Paul Rodriguez)」は、スケーター、実業家、俳優などさまざまな顔を持つ人物です。
スケーターとして
技術がすごいスケーターや、大きな大会で優勝するスケーターは多くいますが、「強い影響力」を持つスケーターはそれほど多くはいません。そうした中でポール・ロドリゲスは強い影響力を持ち、時代を作ることができるスケーターだといえます。
1984年12月31日、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の彼は早くから注目を集めていました。P-RODが使ったトリックは、彼が実践するとアメリカのプロスケーターたちがこぞってまねをするほど。徐々に世界中のスケーターの中で流行し、一般に広がっていきました。
彼は「バックテール」「スイッチのテクニカルトリック」「ノーリーレイトフリップ」など多くの技を流行させてきました。P-RODの映像を見ると、昔から大技を出していたのかと驚かされます。P-RODのトリックは、すべてが完璧で模範だといわれています。彼のスイッチはスイッチっぽさがないため、スイッチなのかメインなのかが判別が難しいといわれるほど。得意技は「トレフリップ」と「フロントサイドフリップ」です。
また、トップチームのプロになったかと思えば脱退して別チームに移籍したり、当時まだ人気がなかったブランドのプロモーションを率先して行ったりするなど、革新的でアグレッシブなスタンスが人気の理由。革新的なスケーターに多いといわれる過度の飲酒や、ドラッグ、奇行などは行わず、清潔さも持っているのがP-RODの魅力です。
NIKEへの移籍
NIKE SBといえば、初心者からベテランのスケーターまで広く愛されている有名ブランドです。しかし、発足したばかりの頃はそれほど有名でも人気がありませんでした。NIKEは、一度スケートボードシューズを販売して大失敗をしています。その経緯から、再び参入してきた際にも「どうせ失敗する」と思われていました。
しかし、ポール・ロドリゲスが率先しNIKE SBのプロモーションに参加したことで、NIKE SBは次第に業界に広がりました。今では多くのスケーターが愛用しており、有名なスケーターもNIKE SBに移籍しています。これもポール・ロドリゲスの影響力だといえるでしょう。
ポール・ロドリゲスの近況は
ポール・ロドリゲスはスケーターでありながら、ブランドをプロデュースし、映画の主演も果たしています。ここでは彼の近況を紹介します。
スケーターとしての実績
ポール・ロドリゲスは、スケーターとしては文句のつけどころのない成績をあげています。エクストリームスポーツの世界的コンテスト「X Games」ではこれまでに合計8つのメダルを獲得しており、そのうちの4つはゴールドメダルです。
さらに2012年に開催された世界最高峰のスケートボードコンテスト「ストリートリーグ」では見事に優勝しています。
一方で、ポールはスケートボーダーのサクセスストーリーを描いた映画「STREET DREAMS」の主演を果たして、俳優デビューもしています。マルチな才能を発揮し続けるポール・ロドリゲスは、このようにさまざまな方面で活躍しています。
しかし、2018年に膝をけがして以来、懸命なリハビリを続けて復帰したものの、以前よりは大会への出場ペースを落としているのが近況です。
ポールの手掛けるブランド「Primitive skateboarding」
ポール・ロドリゲスはPrimitive skateboarding(プリミティブ スケートボーディング)というブランドを立ち上げています。大規模な有名ブランドが市場を独占する中、ポールの店は小さなスケートショップからアイテムの販売をスタートしました。
今ではスケートデッキからアパレルの展開を行うまでに成長し、カリフォルニアに大きな店舗を構えています。
このブランドはメンバーが豪華なことでも知られています。Wade Desarmo(ウェイド・デサルモ)、 Diego Najera(ディエゴ・ナへラ)、Carlos Ribeiro(カルロス・リベイロ)、Nick Tucker(ニック・タッカー)など、多くの人気スケーターが在籍しています。
まとめ
ポール・ロドリゲスは強い影響力を持つスケーターであると同時に、実業家、俳優でもあります。特にブランド「Primitive skateboarding(プリミティブ スケートボーディング)」は大人気のブランドで、これからも注目を集めるでしょう。