日本にも多くのファンを持つ女性サーファーのコートニー・コンローグ。彼女は、アメリカのカリフォルニア州生まれで女子トップクラスのCTサーファーです。これまで数々のワールドコンテストで活躍して来ました、そんなコートニーの魅力を紹介します。
コートニー・コンローグのサーファーとしてのこれまでの経歴
サーフィンへの深い愛情を持ち、大胆な判断力とストイックな完璧主義で他の選手を圧倒するコートニー。どのような生い立ちを経てサーフィンと出会ったのでしょうか。
コートニー・コンローグのサーフィンとの出会い
コートニー・コンローグは、1992年8月25日、カリフォルニア州サンタアナ生まれ、身長173cm、体重63kgです。コートニーの家族はみんな海が大好きで、小さいころから、週末になると明け方から日が暮れるまでセッションをする暮らしを送っていました。
当時は弟と自転車で20kmほど離れたハンティトン・ビーチまで走ってサーフィンを楽しんでいたとのこと。4歳で格闘技を習いはじめ、今につづくCTサーファーとしての精神力のベースになりました。
サーフィンのコンテストに初めて参加したのは10歳でしたが、いきなり優勝してしまいます。14歳の時、ホノルルで開催されたマウイ・プロでワイルドカードを獲得。10代前半でアマチュアのサーフィン大会でその名を上げてきたコートニーは、ワールドツアーに参加するトップクラスの女性サーファーに憧れを抱くようになりました。
2009年、高校生になっていたコートニーは、陸上部でも活躍。そんなとき、ホームブレイクのハンティトン・ビーチで開催されたUSオープン・オブ・サーフィンで優勝します。これがチャンピオンシップツアーに参加するきっかけになりました。
プロサーファー生活
チャンピオンシップツアーに参加後、数年でトップ10入りを果たしました。2014年には、足首に負傷をしてしまったため、ベルズから撤退。3つの大きなイベントへの参加を見送ります。
復活をみせたのは、1年後の2015年。西オーストラリアや、ブラジル、ポルトガルで開催されたサーフィン大会で見事に優勝。2016年には、世界タイトルの候補にも入りました。しかし、残念ながらシーズンのラストのイベントで惜敗してしまいます。
2018年シーズンに入っても、コートニーはケガに悩まされました。最初のイベントとなるスナッパーで足を骨折。CTサーファーとして大切なイベントを4つも辞退してしまいます。
そんななか、コートニーの不屈の精神力が発揮されたのが、ホームブレイクでのVans USオープン・オブ・サーフィンとRoxy Proフランスです。この2タイトルを獲得。シーズンをJeepリーダーボード8位で終えて、ポテンシャルの高さを見せつけました。
2019年、ベルズでサーファー人生12度目のチャンピオンシップツアー優勝を果たしました。
コートニー・コンローグのサーフィンの特徴
コートニーのサーフィンには、どのような特徴があるのでしょうか。
コートニーの精神力の強さ
コートニーは、CTイベントで12勝。世界ランキング2位を2度もマークするなど、10年以上、女子サーフィンの世界で粘り強い戦いをつづけてきました。2019年でのベルズでは、コンディションが乱れてしまったものの、持ち前の精神力でハイレベルのパフォーマンスを発揮。
コートニーと10年間、一緒に仕事をしてきたサーフボードシェイパーのティム・スタンプスは、「いまいましいほどの獰猛さを持っていて、非常にパワフル。何があっても引き下がらない」と語っています。
また、どのような劣勢にあっても、コートニーはあきらめません。優位な対戦相手に対してひたすら攻め続けて、徹底的なアプローチでデッドヒートを制します。思い切りがよく、正しい決断を直感で瞬時に行うのがコートニーのサーフィンです。
子どものころから負けん気が強く、チャンスを逃さない性格がCTサーファーの成功を後押ししてきたといえるでしょう。
活躍の場を広げて
コートニーは、海でロングボードを楽しむ一方、クライミングやパドルボードをはじめるなど、活躍の場を広げています。2020年には、ディズニー映画「ムーラン」に出演。実写映画となる2020年版「ムーラン」は、1998年公開のアニメ映画のリメイクです。中国の伝説に登場する女性「木蘭」と、コートニーからあふれるパワフルな女性のイメージがうまくマッチしています。
また、コロナ禍でサーフィン大会が中止されるなか、同年8月29日には、チャリティでカタリナ島からハンティントンビーチまでの約51kmをパドルボードで横断。チャリティを通して、食糧支援や教育支援の非営利団体の活動を応援しています。さらに、コートニーは若手の育成にも積極的に参加。次世代のサーフィンを担うUSAジュニアナショナルチームのコーチとしても活躍中です。
まとめ
日本は、もちろん世界中に熱いファンを持つ、CTサーファー「コートニー・コンローグ」。10年以上、世界のトップシーンで活躍し続ける彼女の魅力は、強靱な精神力と大胆で正確なジャッジメントにあります。東京2020大会のサーフィン競技でも参加が期待されるコートニー。ケガやコンディションの波をクリアしながら活躍する彼女の姿に、誰しも勇気づけられるはずです。