海外では、モーターで走る電動スケボーが注目を浴びています。しかし、10万円以上するものが多く、電動スケボーを自作できないかと考える方もいるでしょう。モーターとバッテリーなどのパーツをつけると完成しますが、難しい部分があります。
電動スケボーを作るキットを使うと、特別な知識はなくとも簡単に自作できます。今回は電動スケボーの作り方を紹介。参考にしてみてください。
自作すれば自分好みの電動スケボーが手に入る!
電動スケボーはデッキとウィールの他に、モーター、バッテリー、スイッチなどで構成されています。また、モーターを稼働させるためには、専用の回路が必要です。バッテリー残量のわかる、メーターがあると便利でしょう。
リモコンを自作すると無線などでスケボーを操作するので、専用の回路や受信機が必要です。それを素人が扱うのは難しいものの、電動スケボーを自作すると、いくつかメリットがあります。
自分好みにカスタマイズできる
自由にパーツを組み合わせて作る電動スケボーの大きな魅力は、自分の好みに作れるということ。パワーがあるモーターを使用してスピードの出るスケートボードにしたり、前後にモーターをつけて4WDにしたり、自分好みにカスタマイズできます。
さらに、長いデッキに取り替えたり、デッキを好きなものに交換したりと、何度も仕様が変更できるのは大きな魅力です。
メーカー製の電動スケボーよりも安い
メーカー製の電動スケボーは完成品ですが、販売価格は比較的高めです。性能が高くなるほど価格が高くなる傾向。しかし、自作をした場合、自分でパーツを買い揃えて組み立てることになります。そのため、決まった予算があるのであれば、その予算内におさまるパーツを探して製作することが可能です。
さらに、最新のパーツを使えるという点も大きなメリットです。メーカー製の電動スケボーは、年月が経っていくと古くなります。しかし、自作の電動スケボーであれば、使っている途中で好みの新しいパーツに交換してアップデートをすることも可能です。
メンテナンスできる
メーカー製の電動スケボーは、モーターやバッテリー、回路が壊れるとモーター駆動ができなくなります。完成品の電動スケボーは、故障しても自力で修理をするのは難しく、メーカーに修理を依頼すると高額の費用を請求することも。自作の電動スケボーは、モーターやバッテリーをデッキに取り付けて製作するので、壊れた部分のパーツを取り替えられます。
このように、自作をするといくつものメリットが得られますが、モーターやバッテリーをそれぞれ用意して製作するのは大変です。そこで、モーター、バッテリー、ウィールなどがセットになった自作キットを利用すると、手軽に電動スケボーが作れます。
4WDにもなる!「IvoryBoard Mk」
電動スケボーを制作できる自作キットはいくつかあり、そのひとつが「IvoryBoard Mk I」です。現在はアップグレードして、「Mk Ⅱ」が公開されています。IvoryBoard Mk Ⅱは、クラウドファンディングで資金を集めて開発された、手持ちのデッキに取り付けられるタイプです。
IvoryBoard Mk Ⅱの詳細
バッテリーやモーター、回路を納めているボックスに、ウィールが取り付けられているユニット型の自作キットです。これをデッキに取り付けると、電動スケボーの完成です。
IvoryBoard Mk Ⅱを2個用意し、デッキの前後に取り付けると、4WDの電動スケボーが完成します。ユニットはデッキにネジで取り付けますがデッキは付属していないので、自分で扱いやすいと思うデッキを用意してください。
・2WD:最高速度時速40km、最大走行距離25km、最大対応傾斜30度
・4WD:最高速度時速50km、最大走行距離30km、最大対応傾斜43度
より高い性能を求めるのであれば、4WDにすると良いでしょう。
プロジェクトが成功すると発送して貰えるクラウドファンディングでは、1台約7万円、2台セットで約12万円です。短いデッキから長いデッキまで、ユニットはさまざまなデッキに取り付けられます。キットは、オフロード用のウィールが付属されており、バッテリーは取り外し可能です。
さらに、思いのまま加減速できる、3つのスピードに調節できるリモコンが付属。一度の充電で走行できる距離は、スピードを上げるほど短くなります。
バッテリーは取り外して交換可能
ユニットに付属しているバッテリーは取り外しができるので、新しいバッテリーに交換できます。そのため、電動スケボーがバッテリー切れになっても、予備のバッテリーを準備していればさらに走行が可能です。
さらに、オフロード用のウィールも付属。オフロード用のウィールを使用すれば、荒れた道でも走行できます。
最大速度は35km!「Eon」
クラウドファンディングで資金を集めた「Eon」は、電動スケボーを自作できるキットを開発。デッキに取り付けるだけで、電動スケボーが完成します。
Eonの詳細
Eonはモーターやウィール、リモコンなどが一体化している、ユニットタイプの自作キットです。デッキにネジで固定をすると、自作の電動スケボーが完成。対応するデッキの形にある程度の条件はありますが、好きなデッキを用意すしてユニットを取り付けると、電動スケボーが作れます。
EonにはSOLO、CRUISER、Rの3つのタイプがあり、カーボンファイバー製のユニットは軽くて丈夫。ウォータープルーフなので、雨が降っていても気にせず走行できます。
・SOLO:重さ1.5kg、最大速度時速35km、最大走行距離12km、最大対応傾斜9%
・CRUISER:重さ2.1kg、最大速度時速35km、最大走行距離24km、最大対応傾斜9%
・R:重さ2.9kg、最大速度時速35km、最大走行距離24km、最大対応傾斜20%
SOLOはベーシックモデルで、Rが一番性能の良いモデルです。ニーズに応じて、3つのモデルの中から選択できます。初めて電動スケボーを自作する方は、SOLOモデルが無難です。
クラウドファンディングでは既に目標金額に達成。SOLOキットは約42,000円でオーダーできます。自作キットの他に、既にデッキがユニットに取り付けられたモデルもあり、作業なしで電動スケボーに乗りたい方におすすめです。デッキに取り付ける際、前輪か後輪を電動化しますが、Eonは4WDには対応していません。
片手で操作できるリモコンが付属しているので、走行中でもスピード調節が可能です。
専用アプリで設定できる
Eonの設定は、スマートフォンの専用アプリが用意されているので、初心者でも気軽に使用可能です。Eonは、BEGINNER、ECO、PROモードの3つのモードから設定を選べます。
スピードやパワーを抑えたBEGINNERモードは、初心者向けです。ECOモードはバッテリーを節約し、PROモードは、スピードやパワーを最大限に体感できます。アプリでは、走行したルートのチェックが行えます。友だちと走行ルートをチェックしあっても面白いでしょう。
まとめ
電動スケボーを自作するためには、モーターやバッテリーなど、それぞれの部品を用意しますが、1つずつ部品を組み立てるのは大変です。
しかし、モーターやウィール、バッテリーが一体化している、ユニットタイプの自作キットを使うと、簡単に自分で作れます。デッキにユニットを取り付けるだけのタイプなので、誰でも自作が可能。ユニットタイプの自作キットは、いくつか種類があるので、気軽に試してみてください。