スケボーのパーツはどれも消耗品で、中でも消耗の激しいパーツがウィールです。しかし初心者ではいつ交換すればいいのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。また、交換時にはウィールバイトにも注意が必要です。今回はウィールの交換時期とウィールバイトの原因やその対処法について紹介します。
ウィールが減ってきたら交換時期
ウィールとは、スケボーの車輪のことで、自動車や自転車でいうところのいわゆるタイヤです。スケボーのパーツはいずれも消耗品で、ウィールはその中でも特に消耗の激しいパーツ。
上記のパーツはどれも消耗品であるため、いずれは交換しなければなりません。しかし初心者の方ではウィールの交換時期がわかりにくいものです。ウィールはいつ交換すればいいのでしょうか。
ウィールの直径が小さくなったとき
ウィールはスケートボードのパーツの中でも、特に路面に接地している時間が長いパーツです。スケートボードを長時間使用していると、ウィールの表面は路面との摩擦によって少しずつ擦り減っていき、直径が徐々に小さくなっていきます。
ウィールを交換する時期の目安としては、ウィールの直径が新品の状態と比べて5mmくらい小さくなったときです。直径が5mm小さくなっても滑れないわけではありませんが、単純に滑りが悪くなり、スピードも出なくなります。
ウィールは乗り心地やトリックに影響を与える重要なパーツです。滑っていて違和感があれば、ウィールを替えるタイミングかもしれません。
ウィールがパンクしたとき
スケートボードのウィールにおいて「パンク」とは、ウィール表面の一部分だけが削れて欠けてしまい、ウィールが円形ではなくなってしまう状態のことです。ウィールの一部が平らに削れることからフラットポイントやフラットスポットと呼ばれます。
これはパワースライドという基本トリックを頻繫に使う人のウィールによく起こる現象。パワースライドとは、ボードを進行方向に対して90度傾け、体が正面を向いたまま地面とウィールをスライドさせるトリックです。頻繫に行うとウィールの一部分だけが擦り減り平らになります。
ウィールは、自動車や自転車のタイヤと違って空気が入っているわけではないので、パンクしてもへこむことや破裂することはありません。 ただ、一部が欠けたり平らになったりすることで円形ではなくなってしまうため、スムーズに滑れなくなります。
ウィール交換のタイミング
主な交換のタイミングとしては、上記の2つですがこれ以外にも必要に応じてウィールを換えることが大切です。また、初めての交換の際に注意したいのがウィールバイト。次項ではウィールバイトについて解説します。
初心者がなりやすい「ウィールバイト」とは?
初めての交換の際に注意したい、ウィールバイトとはどのようなものなのでしょうか。ここではまずウィールバイトがどのようなものかについて説明します。
ウィールバイトとは?
ウィールバイトとは、ウィールのサイズがトラックの高さに対して大きすぎることで、デッキに乗って体重をかけたときにデッキがウィールと接触して急ブレーキがかかってしまう現象です。
このときデッキがウィールを押しつぶすような形でタイヤがロックされた状態となり、ウィールが回転しなくなるため急ブレーキがかかります。
自転車に例えると?
イメージしやすいように自転車で例えてみましょう。例えば自転車で走行中に持っていた傘などが何かのきっかけでタイヤに巻き込まれ、タイヤがロックされたような状態で急ブレーキがかかる感じです。自分でブレーキをかけたわけではないため、転倒してしまうでしょう。
予期せぬ状況で急ブレーキがかかるため、ケガをするリスクも高くなります。ウィールバイトは、特に初心者が初めてウィールを交換する際に起こりがちなので注意が必要です。
ウィールバイトがおこる理由
ウィールバイトはなぜ起きてしまうのでしょうか。ここではウィールバイトが起こる理由について紹介します。
ウィールを交換するときにおこりやすい
通常スケートボードのデッキとウィールの間にはある程度の間隔があり、デッキに乗って体重がかかっても滅多なことではウィールとデッキが接触することはありません。ウィールバイトは、特に初心者がウィールを交換するときによく見られる現象です。
トラックの高さに対してサイズの大きなウィールを取り付けてしまうと、デッキとウィールの間隔がなくなることも。そのためデッキに乗って体重をかけたときにウィールとデッキが接触してしまいます。
大きな怪我にも繋がる
ウィールとデッキが接触することでタイヤがロックされたような状態になり、ウィールが回転しなくなり急ブレーキがかかります。スケートボードの滑走中にウィールバイトが起こると体を支えるものが何もないため、当然体は前方に投げ出されるため非常に危険です。滑る場所や状況によっては大きなケガにも繋がりかねません。
ウィールバイトの対策アイテム
ウィールバイトが危険なものだということは分かっていただけたかと思います。しかし、サイズの大きなウィールに交換したい場合、ウィールバイトを防ぐ方法はないのでしょうか。ここではウィールバイトを防ぐための対策アイテムを紹介します。
ライザーパッド
ライザーパッドとは、スケートボードのデッキとトラックの間に挟むクッションのようなもので、ウィールバイトを防ぐための代表的なアイテムです。
このライザーパッドを使用して高さを調節すれば、トラックの高さに対して大きなサイズのウィールを取り付けてもデッキとウィールが接触しにくくなり、ウィールバイトが防げます。
ライザーパッドには厚さがあり、代表的なのが1/8インチと1/4インチ。1/8インチが約3mmで1/4インチが約6mmくらいです。ライザーパッドをデッキとトラックの間に挟むと高くなるため、今まで使用していたビスでは短すぎてそのまま使えせん。
そのためライザーパッドを使用する場合は、ビスも換える必要があります。1/8インチのライザーパッドを使用する場合は1インチ以上のビスが、1/4インチのライザーパッドを使用する場合は1.25インチ以上のビスが必要です。ちなみに1インチのビスが約2.5cm、1.25インチのビスが約3cmの長さになります。
トラック(HI)
トラックには高さの種類があり、車高が高いものを「HI(ハイ)」といい、低いものを「LOW(ロー)」といいます。このHIのトラックを使用すれば直径55mmくらいまでのウィールであれば取り付け可能。
もし現在使用しているトラックがLOWならば、HIのトラックと交換することでウィールバイトが防げます。LOWのトラックは、直径53mmくらいまでなら使用が可能です。
この他にもウィールバイトを防ぐ方法としては、ウィールのサイズを小さいものに交換することや、トラックのブッシュゴムの硬さを調節する方法などがあります。
まとめ
今回はウィールの交換時期とウィールバイトの原因やその対策方法について紹介しました。ウィール交換の目安は、ウィールがパンクしたときや直径が新品のときと比べて5mmくらい小さくなったときです。
特に初心者の場合はウィール交換の際にウィールバイトが起こらないようにウィールのサイズには注意しましょう。ウィールバイトは大きなケガにも繋がりかねない危険なものです。ライザーパッドなどを使用することでウィールバイトが防げるので、しっかりと対策してケガなくスケートボードを楽しみましょう。