サーフィン初心者のなかには「サーフボードを購入したけれど、どのようなサーフィンワックスがよいか迷う」と思う方も少なくないのではないでしょうか。たしかに、ワックスの種類は多く購入する際に迷います。そこで、今回はおすすめのワックスをピックアップ。ワックス選びに迷っている方をお助けします！
サーフィンワックスどれを買えばいいか悩む
「サーフィン初心者のころ、ワックスの存在を知らなかった」という話を時々聞きます。そういう方は、サーフボード上で滑ってしまうことによってバランスが取れず、苦戦されたのではないでしょうか。ワックスは、サーフィンの上達を左右するともされる必需品。自分に合った理想のワックスに巡り合うことは大切です。
しかし、サーフィンワックスは種類が豊富。いざ購入するときに、どれを選ぶとよいのか、迷う方が多い傾向です。そこで、サーフィンワックスの選び方としておすすめしたいのが、ベテランサーファーが愛用しているブランドを知り、自分の好みやレベルに合わせてチョイスするという方法。
絶大な支持を誇る「スティッキーバンプス」
「スティッキーバンプス(Sticky Bumps)」は、1971年に設立された「ワックス・リサーチ社(Wax Research)」が手がけていたブランド。創業者ジョン・ダールは、1960年代からサーフィンワックスの製造法に関する研究を重ねてきた人物です。
ワックス・リサーチ社のサーフィンワックスは、質が良くプロサーファーから休日サーファーまで、多くのサーファーに支持されています。スティッキーバンプスは2021年4月現在、8シリーズをラインナップ。年間400万本以上が出荷されるほど愛用者が多いブランドです。多くのサーファーが使用しており、信頼の厚さが感じられます。
スティッキーバンプスの顔「スティッキーバンプス オリジナル」
スティッキーバンプスのなかでイチオシは、スタンダードシリーズ「スティッキーバンプス オリジナル」です。ショートボード、ロングボード問わずオールラウンドに使える万能アイテム。スティッキーバンプス オリジナルにはBASECOATが1種類。
トップコートワックスは、WARMとCOOL、COLD、TROPICAL、SUPER TROPICALの5種類です。SUPER TROPICALは、TROPICALと同じく水温が24度以上用のワックスですが、TROPICALより硬く作られていています。
ニューフェイス「スーパースティッキー(SUPER STICKY)」
新しいものが好きな方におすすめなのが、2020年にリリースされた「スーパースティッキー」。理想的なバランスを誇るWax Research社のニューフェイスです。これまでのワックスと比べて、グリップ力はなんと約5倍。しかもその効果が長時間持続するという優れものです。
「長時間サーフィンをするときに塗り直しがいらない」「回数が減る」といったメリットがあります。スーパースティッキーシリーズには、BASECOATはなく、トップコートワックスの秋冬用と春夏用の2種類がラインナップ。
水温に合わせてのワックス選びに慣れていないサーフィン初心者の方でも、二者択一で選びやすいのではないでしょうか。原料には、高品質の天然ものをブレンド。オレンジマンゴーの香りがして、塗るときに楽しくなります。パッケージは100%リサイクル素材を使用し、自然に配慮したワックスです。
老舗ブランド「セックスワックス」
「セックスワックス」は、1970年代初頭からサーフィンワックスを発売しているブランド。サーフィンワックスブランドの老舗的存在で、発売以来人気は衰えることなく、世界中のサーファーに愛されています。セックスワックスのラベルにある「MR ZOG」は創業者の名前です。
セックスワックスの誕生には、物語があります。Mr.Zogは、1970年代のはじめにアメリカのカリフォルニア州ゴレタでサーフショップを営んでいました。サーフショップの隣には、「ネイト・スキナー」という化学者が住んでおり、運命の出会いを果たします。
2人は意気投合し、それぞれの得意分野を活かしてサーフィンワックスを研究開発。そして、生まれたのが高品質のセックスワックスです。オリジナルの「Sex Wax」と「Quick Humps」「Really Tacky」「Navel Wax」の4シリーズがあります。
多くのプロサーファーも愛用する「QUICK HUMPS」
「Quick Humps」は、高い粘着力とグリップ力、持続性が評価されているセックスワックスの顔的存在。南国ムード漂う甘いココナッツのような香りと、ウエットスーツに付きにくいのが特徴です。Quick Humpsは、グリップ力や塗りやすさが支持され、多くのプロサーファーに愛用されています。
6種類のラインナップは魅力的。水温に応じた組み合わせが選べるため、理想のグリップ力に近づけられます。
サーファーたちからの要求から生まれた「Dream Cream」
「Dream Cream」は、トップレベルのサーファー達からの要望で開発されたワックスです。「柔らかさ」と「粘り」のレベルが大幅にアップ。より強烈な粘り気のあるトップコートワックスとして注目されています。
Dream Creamは、ネーミングの通り、「夢のようなトップコートワックス」。その粘り気の強さを使用したサーファー達が絶賛しています。Dream Creamには、3種類ありますがベースコートがありません。ベースコートは、Quick Humpsを使用しましょう。
主に大豆を原料とする「サーフオーガニック」
「サーフオーガニック(Surf Organic)」は、2011年に創業したオーストラリアのシドニーに拠点を置くワックスブランドです。環境への害を最小限に抑えたワックス作りに力を注いでいます。サーフオーガニックのワックスで注目されるのが原料です。
日本人になじみのある豆腐や醤油の原料と同じ「大豆」が使用されています。もちろん、パッケージはリサイクルペーパーを使用。環境に配慮したこだわりが伝わってきます。またサーフオーガニックは、地球環境保護団体の「1% For the Planet Foundation」のメンバーで、売り上げの1%を団体に寄付しています。パフォーマンス性に優れ、地球に優しいサーフィンワックスを作るブランドです。
ナチュラル素材の「Surf Organic」
サーフオーガニックで取り扱われているワックスは「Surf Organic」の1シリーズのみ。ナチュラルな香りがするTropical / Base、WARM、COOL、COLDの4種類がラインナップしています。これまでのオーガニックの印象を変えるグリップ力は満足できると評判です。
ナチュラルなクラフトパッケージは使いかけのワックスを入れておけて、便利な上におしゃれ感があります。
100%自然素材「グリーンフィックス」
「グリーンフィックス」は、フランスのバスク地方ラオンスという街に拠点を置いているブランドです。オーナーのデイミアン・ホルケスは、12年間サーフィンのプロとして活躍していた人物。それまでの経験を活かし「グリーンフィックス」を立ち上げました。
デイミアン・ホルケスは、原料選びから製造過程にまでこだわり、ワックスの製造はすべて手作業。持続的に研究開発を行い、世界中のサーファーに高品質なワックスを提供しています。さらに、2010年からワックスの包装とコンディショニングは、障害者の作業支援センターに委託。社会貢献にも力を注いでいます。
素材&製法にこだわるフランス製「GREEN FIX SURF WAX」
グリーンフィックスが販売するサーフィンワックスは、「GREEN FIX」の1シリーズのみ。GREEN FIXの主成分は、天然植物油。海の環境に配慮した、フランス産のサーフィンワックスです。種類は、BASE COATとTROPICAL、WARM、COOL、COLD、ICE COLDの5種類(2021年4月現在)。
BASE COATは、70度の環境下でも溶けない優れもの。ワックスが溶けて車内やボードケースがベタベタになりにくいです。パッケージを開けて目を引くのがワックスの形状。GREEN FIXは、コームのような形状をしています。
縦と横に塗ると簡単に格子状が作れ、均一にワックスを塗ることでグリップ力を高めることが可能です。
まとめ
注目のサーフィンワックスを紹介しましたが、気になるサーフィンワックスは見つかりましたか？取り上げたサーフィンワックスは、ブランドのサーフィンへの熱い思いが込められ製品化された優れものぞろいです。紹介したなかから選ぶ際、水温でピンポイントに合うワックスが欲しい方は、種類展開が多いシリーズから選ぶのがおすすめです。素材にこだわりたい自然派の方は、天然素材使用のシリーズから絞り込んでいくと選びやすいでしょう。ぜひ、購入の際は参考にし、自分に合ったサーフィンワックスを購入してください。