アメリカの伝説的なスケーター、マークゴンザレスが創立した「マークゴンザレス」というブランドをご存じでしょうか。現在ではアディダスやシュプリームなどの有名ブランドともコラボし、ニューヨーク、パリ、渋谷のシュプリームの店舗では彼の作ったオブジェを見られます。
伝説のスケーター「マークゴンザレス」が創設者
マークゴンザレスは1968年6月1日にアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで生まれたプロスケートボーダーで、現代のストリート・スケートボード界のパイオニアとして活躍してします。スケートボードをストリートの世界に持ち込み、普及させたことでも有名です。
彼が1986年、サンフランシスコのエンバカデロという海辺の街にて、オーリーで飛び降りるというトリックを披露した場所は、「THE GONZ GAP」と呼ばれ、ストリートのスケートボード界では伝説のスポットとなっています。
その類まれな才能で彼はスケートボード界で伝説的な存在となっていて、2006年にはトランスワールドスケートボードという雑誌の「レジェンド賞」を受賞。そして2011年には同誌で「史上最も影響力のあるスケートボーダー」に選ばれています。
また、彼はスケボーだけではなく、アーティストや詩人、映画監督、作家としても活躍。スケーターだけでなく、世界中には多くのファンが存在しています。
マークゴンザレスのロゴ
そんな彼が立ち上げたのが、「マークゴンザレス」というブランドです。一番の特徴は、そのブランドのロゴ。皮が剥けている黄色いバナナのような、もしくはかなりデフォルメされた鳥のような、何とも言えない脱力系のデザインがシンボルです。
「こんなデザインなら自分でも書けるのでは?」と思ってしまうほどの簡単でデフォルメされたデザインですが、この脱力した感じのデザインが彼の真骨頂と呼べるでしょう。彼曰く、この黄色いシンボルは「エンジェル」なのだそうです。
このシンボルのデザインがプリントされたアパレルが数多く販売され、発売した途端、即完売してしまうほどの大人気ぶり。
マークゴンザレスの才能
彼はミュージシャンでありスケーターである、トミー・ゲレロとともに、スケボーのデッキブランド「クルキッド」を創設しています。スケボー界での伝説的な存在である上に、アーティストとしての奇抜なイラストも相まって、こちらも非常に人気のブランドです。
そんなスケートボード界、アパレル業界で大活躍をしているマークゴンザレス氏は、前述したシュプリーム店舗のオブジェや、様々なアート作品も手がけています。1998年にドイツで個展を開いたのを皮切りに、その後も世界各地で個展を開いていて、2016年には日本でも個展を開催しました。
名だたる有名ブランドとのコラボ
現在でもストリートで絶大な人気を誇るブランド「マークゴンザレス」ですが、彼のイラストは世界の名だたる有名ブランドと何度もコラボしています。マークゴンザレスがどのような企業とコラボしているのでしょうか。
アディダス
知らない人はいないであろう有名スポーツブランド「アディダス」とのコラボです。アディダスからはスニーカーやサンダル、そしてTシャツ、パンツまでさまざまなコラボアイテムが発売されています。
アディダスの有名な月桂樹をモチーフにしたマークとマークゴンザレスの「エンジェル」のマークを融合させたようなマークのプリントがされたものが多いのが特徴です。誰が見てもアディダスのロゴとのコラボがわかるようなイラストになっていて、非常に彼らしいイラストに仕上がっています。
シュプリーム
ファッション界で有名な「シュプリーム」ともコラボしています。シュプリームは日本でも最近転売騒動などで有名になり、世間に知られるようになりました。
シュプリームはもともとファッションだけでなくスケートボードショップも経営しているメーカーであり、その繋がりもあってマークゴンザレスとコラボすることになりました。シュプリームからもアディダスと同様、トップスからボトムスまで数多くの商品を販売しています。
クルキッド
スケートボードメーカー「クルキッド」ともコラボしています。こちらは前述の通り、プロのミュージシャンでありスケーターというトミー・ゲレロとマークゴンザレスが二人で創設したデッキブランドです。伝説的なスケーターが立ち上げたブランドということで、非常に高い人気を誇ります。世界中のスケーターから愛されているブランドです。
スピットファイア
最後に紹介するのはスケートボードメーカーである「スピットファイア」です。スピットファイアは世界でもNo.1のシェア率を誇る、ウィールブランド。そのようなブランドとのコラボ商品としてスケボーのウィールを販売しています。
全部で4ブランドとのコラボを紹介しましたが、他にも有名なブランドとのコラボを実現しています。もしかすると、あなたが好きなブランドともコラボしているかもしれません。
シュプリームの店舗でオブジェに会える
シュプリームのいくつかの店舗では、マークゴンザレスが作成したオブジェが展示されています。そのオブジェが見られる店舗は、ニューヨークのマンハッタンとフランスのパリ、そして日本の渋谷です。ここではそれぞれのオブジェについて紹介します。
マンハッタン
マンハッタンにあるシュプリームの直営店に、マークゴンザレスが作成したオブジェが飾られています。イラストなどでよく見られる脱力系のデザインのキャラクターが四つん這いになり、片手を高々と挙げてピースサインをしている、という造形になっています。
パリ
パリにあるオブジェは全長2.1メートルもあり、その造形は聖母マリアを連想させるようなデザインです。しかし、その表情は相変わらずマークゴンザレスらしさを前面に出した、脱力系の表情になっています。
また、彼の作品はどれも単色でデザインされたものが多いですが、こちらの作品は珍しく白を基調としたデザインで、赤い八芒星や金色のスカーフがあしらわれています。
渋谷
渋谷にあるオブジェの造形は青色を基調としていて、エジプトのスフィンクスを髣髴させるようなデザインです。その表情はすごく眠そうな表情をしていて、マークゴンザレスを知っている人が見れば、すぐに彼が作ったものであるとわかるような脱力感があるデザインになっています。
オブジェの魅力
これらのオブジェはシュプリームやマークゴンザレスが好きな人の間では有名です。これらの3店舗に共通して、オブジェを見るためだけに訪れる人も少なくありません。
シュプリームのことが好きで、マークゴンザレスのことをよく知らなかった人でも、これらのオブジェを見て彼のことを知りたくなった、という方も多いのではないでしょうか。それほど彼の作品には誰にでも書けるようなデザインなのに、どこか人を引き付けるような魅力があります。
まとめ
マークゴンザレスはスケートボード界で伝説的な存在ですが、それ以外の分野でも天才的な才能を発揮している人物です。今やスケートボードに興味がなくてもマークゴンザレス氏のことは知っている、という方もいるほど。気になった方はぜひ一度、確認してみてはいかがでしょうか。