サーフィンやスケートボートなど、ボード系アスリートたちから絶大な人気を誇るVANSのスニーカー。1966年にアメリカで創業されたVANSはデザイン性が高く、50年以上経った今でも、多くのスニーカーフリークから愛されています。
また、キッズサイズも豊富なので、親子お揃いで足元をVANSで決めるオシャレが楽しめるでしょう。
シンプルカジュアルなVANS
VANSの誕生と歴史
VANSは、1966年にアメリカのカルフォルニア州アナハイムで誕生しました。名前の由来は、ポール・ヴァン・ドーレン(Paul Van Doren)と3人の仲間たちからきおり、アナハイムのブロードウェイ通りに店を構えたのが始まりです。
経営破綻を乗り越えて
1970年代には流行に敏感なボード系を愛する若者たちの間で火が付き、大流行しました。しかし、ポール・ヴァン・ドーレンが一線から身を引くと、VANSは他のメーカーと競合するために、数多くのスニーカーを開発。事業を拡大しすぎたことが原因で、VANSは経営破綻をしてしまいます。
裁判所は、ポール・ヴァン・ドーレンが戻ることを条件に、民事再生法を適用しました。ポール・ヴァン・ドーレンは、「すべてにおいてコストダウンしなければならず、向こう3年間の昇級はないかもしれないが、品質のクオリティは絶対に下げてはいけない」と全従業員に伝えます。
そして、3年後にはすべての債務を返済して、VANSは見事に再生したのです。
親子お揃いも楽しめるブランドに
発売当初は、製造から販売をすべて自社でおこない、店舗に置いてある見本を元に、カスタムオーダー(受注生産方式)を1980年代まで続けていました。
VANSの魅力は、シンプルでどんな服装にも合い、流行に左右されないデザイン。飽きのこないデザインは、グリップのあるソールが幅広い年代に方に支持されています。
初めの頃は、スケートボート用などのスニーカーをメインに、メンズシューズのみを販売していました。今ではキッズ用のスニーカーも販売されるようになり、親子でお揃いコーデが楽しめるブランドとして、世界中の方から愛されるブランドに成長しました。
VANSのローカットスニーカー
半世紀以上愛されるロングセラー「AUTHENTIC」
VANSの定番スニーカーAUTHENTIC(オーセンティック)。VANSが創業当時のカスタムオーダーをしていた時代から販売され、半世紀以上経った今でも、多くの方に支持されています。
VANSがオープンした当日、「#44」というスニーカーを店頭に並べていました。来店した客は「#44」のデザインをベースに、サイズとカラーをオーダーしました。12人の客がオーダーし、その日の夕方に受け取ったそうです。この「#44」がのちにAUTHENTICと名付けられました。
AUTHENTICの特徴は、何と言ってもシンプルなデザインで、ボード系のストリートカジュアルから、タウンスタイルのどんな服装にも合わせられることです。
スエード素材の「OLD SKOOL」
VANSの数あるスニーカーの中で、もう一つ忘れてはならないのが、「ジャズ」の愛称で呼ばれている、1977年に発売されたOLD SKOOL(オールドスクール)です。
OLD SKOOLの象徴とも言えるサイドラインは、他のVANSのモデルにはなく、多くのVANSファンの中で愛されています。アッパーのメイン素材にはスエードを使用しているので、カジュアル感が抑えられ、幅広いファッションを楽しめるでしょう。
OLD SKOOLは、もとはBMXライダーのために作られたスニーカーでした。そしてスケートボーダーの間で人気が出たため、デッキテープと爪先に補強を入れるなどして、スケートボート用にも使用しやすいよう改善され、今の形になっています。
1990年頃からは、他のアーティストとコラボレーションするようになり、特にマークジェイコブスとのコラボレーションは注目を集めました。
VANSのスリッポン
紐がなく履きやすい「SLIP-ON」
VANSの人気スニーカーの1つ「SLIP-ON」は、AUTHENTICに履き口にパットを入れて履きやすく改良された「エラ」を、さらに改良をして履きやすくしたものです。1979年に発売されたSLIP-ONは、「すぐに履けて、スケボーができる」というコンセプトで、「SLIP(滑らせて)して、ON(履ける)」の意味を込めて名前が付けられました。紐がないのですぐに履ける利便性が魅力です。
カラーが豊富で、ホワイトやブラックの定番カラーに加え、ピンク・グリーンなどを使ったマルチカラーもあり、華やかなカラーが足元の遊び心を演出してくれます。
個性的なデザインや素材も楽しめる
SLIP-ONの定番カラーともいえる、市松模様の「チェッカーボード柄」は、一見派手に見えますが、ブラック&ホワイトのモノトーンカラーは、大人のカジュアルな装いにもピッタリです。
VANSのSLIP-ONは、素材が定番のキャンパス地のほか、高級感が感じられるレザー、発色が綺麗なナイロン地、上品な風合いのスエードなど、素材も種類も豊富なので、好みのカラーや柄・素材をチョイスが可能。
そのうえサイズバリエーションが豊富で、メンズの他に、レディースやキッズのSLIP-ONも販売されているので、親子でお揃いコーデも楽しめます。合わせるアイテムにより、カジュアルにもトラッドな感じにも履きこなせるSLIP-ONは、一足は持っていたいスニーカーだと言えるでしょう。
VANSのハイカットスニーカー
ハイカットスニーカーの定番「SK8-HI」
VANSのハイカットスニーカーの定番と言えば、やはりSK8-HIではないでしょうか。1978年に発売されていたSK8-HIは、スケートハイ(通称スケハイ)とも呼ばれ、サイドラインで知られている、OLD SKOOLのハイカットタイプのデザインです。
OLD SKOOLとの違い
OLD SKOOLとの違いは、SK8-HIは外羽根式になっていることです。そのうえ、足首には、くるぶしやアキレス腱を守るアンクルパットが入っています。足首をしっかりとサポートしてくれるため、SK8-HIはたくさんのスケートボーダーの間で大人気になりました。
SK8-HIの機能
SK8-HIにはスケートボートをするための機能が備わっています。たとえば、インソールにはポリウレタンを素材にした、クッション性の高い「ULTRACUSH(ウルトラクッシュ)」を使用。強い衝撃から足を守ってくれます。こうした機能性の高さに加えや、デザイン性の高さも人気の秘密だと言えるでしょう。
VANSのシンボルマーク
創業者のポール・ヴァン・ドーレンは、アディダスのスリーストライプラインや、ナイキのスウィッシュのように、一目見ただけでブランドが判るようなマークが必要だと考えました。そしてVANSのシンボルとも言えるサイドラインを考案し、今ではVANSのシンボルマークになっています。
SK8-HIのバリエーション
SK8-HIは素材やカラーのバリエーションが豊富で、他のブランドとコラボレーションしているものが多数あります。お気に入りのSK8-HIにきっと出会えるはずです。特に人気のオールブラックがクールで、かっこよく、カジュアルできれいめファッションにも合わせやすいのです。スポーツシーン以外でのヘビーローテーションになること間違いありません。
まとめ
VANSの定番のスニーカーは、どれもが創業当時から発売されているモデルが多いのが特徴です。販売当初はスケートボート用のスニーカーであっても、シンプルで流行に左右されないデザインが好評です。時代を経ても世界中の方から愛され続けています。最近では、レディースやキッズのスニーカーも登場しているので、親子でお揃いのスニーカーでお出掛けするのもおすすめです。