スケボー初心者がデッキを選ぶときに重視すべき要素として、長さ、形、デザインなどがあげられます。またコンプリートと呼ばれる完成品のスケボーを購入するのか、デッキ以外の部品もすべて集めて自分で組むのか、といった部分も重要な問題。今回はデッキの寿命とおすすめブランドを含めて解説します。
初心者でもわかりやすいデッキの選び方【長さ・幅】
スケボーのデッキ選びにおいて、重要になるのが長さと幅です。この2つはデッキサイズとして表示されています。一般にデッキサイズを考えるとき、より重視されるのは長さよりも幅です。
初心者には長さよりも幅の影響が大きい
スケボー初心者の場合、足のサイズに対してデッキ幅が太かったり細かったりすることによる影響のほうが、長さの違いによる影響よりも大きいと考えられます。したがって、まずは自分の足のサイズに合った幅のデッキを選ぶことが重要です。一般的に幅と長さは比例するため問題はないでしょう。
デッキサイズはインチで表記されています。選ぶ目安は、足のサイズが24cmなら7.5インチ程度、26cmなら8インチ程度ですが、迷ったら扱いやすさ重視で、軽い細目がおすすめです。
使えるトリックが増えてきたらサイズを見直す
スケボーでは技のことをトリックと呼んでいます。トリックの種類は無数にあり、得意技は人によってそれぞれです。「自分にも得意技ができた」「使えるトリックが増えてきた」という状況になったら、技の出しやすさを含めてデッキサイズの見直しをすることをおすすめします。
初心者から中級者へレベルアップすると、より適したデッキサイズがわかってくるでしょう。
初心者でもわかりやすいデッキの選び方(形)
スケボーのデッキ選びでは、板の形は重要です。とくに重要となる形状にコンケーブとキックがあります。
コンケーブはデッキ全体の反り
コンケーブとは、デッキ全体の反り・湾曲のこと。コンケーブの強弱がデッキ上でのグリップ力に影響します。コンケーブが強いとグリップが上がり、足がしっかりとデッキに密着。コントロールしやすくなります。
反対にコンケーブが弱いと足とデッキの密着感は薄れますが、その分、デッキ上での動きが取りやすくなります。使うトリックや好みによって、どちらを重視するか判断しましょう。
キックはノーズとテールの反り
キックとは、デッキの前部であるノーズと後部のテールに設けられた、上向きの反りをいいます。キックの角度の大小が影響するのは、主にオーリーの反応と高さ。オーリーとは、スケボーにおけるジャンプを指します。
キックが大きいデッキは、立てやすく高さが出るため、オーリーに有利です。キックが小さいデッキでは、うっかりデッキを立ててしまうことが少ない点や、軽い操作性がメリットになります。
デザインは好きなものを!ただデッキテープはマストで
デッキ選びで欠かせない要素がデザインです。デッキには、前面にさまざまな絵柄が描かれているものは少なくありません。
デザインは自由に選べる
動物や植物、幾何学模様に人物の顔、シンプルなカラーリングなど、好みによって選べます。デッキはスケボーの顔ともいわれていますが、デザインの自由度があればこその呼び方です。デッキのデザインには難しい決まりはありません。また、どのようなデザインを選ぶのかも本人の自由です。好きなデザインを選んで、スケボーを思う存分楽しみましょう!
デッキテープはマスト
デザイン選びは自由ですが、デッキテープはマストです。デッキテープとは、デッキに貼ることでグリップ力を高めるアイテム。紙やすりを思い浮かべるとわかりやすいですが、表面がザラザラしており、高いグリップ力が特徴です。
デッキの湾曲だけでは十分なグリップ力を得られないケースがあり、デッキテープの貼り忘れは、ボードのコントロールミスやトリックの失敗につながってしまいます。デッキテープを貼るため、基本的にデッキの表面にイラストがあっても隠れてしまい見えません。裏面のデザインで自己表現をしましょう。
デッキは自分で組む?それとも完成品を買う?
デッキ選びをする際に一緒に考えたいのが、デッキと他のパーツが組みあがった状態のコンプリートを購入するか、デッキを含めパーツから選んで自分で組み立てるか、という点です。
初心者にはコンプリートがおすすめ
初心者がデッキ選びをするのであれば、スケボーとして組みあがった状態のコンプリートがおすすめです。コンプリートであれば、組み立てミスの心配がありません。また、知識の乏しい初心者では、適切な部品選びができない可能性があります。さらにバラバラに買うことで費用が高くついてしまうケースも。デッキテープに関しても、コンプリート品を購入すればあらかじめ貼ってあるので、手間がかかりません。
経験者の助けがあれば組み立ても簡単
初心者が自分だけの力でデッキやその他の部品を組み立てるのは難しいものの、しっかりした経験者の手助けがあるならチャレンジしてみるのもおすすめです。手作り感がある分、コンプリートを買うよりも愛着がわき、スケボーに込める熱が上がるかもしれません。
デッキ以外の、最低限必要な部品は以下のとおりです。
・車のタイヤに相当するウィール4つ
・ウィールを取り付ける前後合わせて2本のトラック
・ウィールに取り付けるベアリング8つ
・設置用のボルトナット
・デッキテープ
デッキ交換の時期と寿命
ほぼ毎日使うなら1~2ヵ月が目安
デッキの寿命は使用頻度や保管状況などによって大きく変化するため、一概にはいえません。プロ並みにガンガン使う場合は寿命も短く、年に何度も交換する必要があります。毎日のようにスケボーを楽しんでいるのであれば、1~2ヵ月でデッキを交換したほうが無難です。デッキは消耗品であり、使用頻度や時間、期間に応じて傷みが進みます。安全のためにも早めに交換するべきです。めったに使わないのであれば、年に何度も交換する必要はありません。
交換のシグナルに注意する
使用頻度や期間にかかわらず、交換のシグナルが出ていたら、早めの交換が望まれます。デッキ交換のシグナルはさまざまですが、わかりやすいシグナルはひび割れや剥がれです。また、テールが削れることで見た目の形が変わったときも交換時期といえます。これは、テールが変形することにより、本来の性能を発揮できなくなるためです。
使っているうちに、弾んだ際の音がにぶくなってきたと感じたら、それは交換時期を知らせるシグナル。劣化が進むと、弾んだ時の音が鈍くなると言われています。
おしゃれなデッキブランド
初心者の方のデッキ選びにおすすめする、おしゃれなデッキブランドを4つ紹介します。
SANTA CRUZ
SANTA CRUZは老舗として有名ですが、独特な形状のデッキとして知られているブランドです。性能面では、コンケーブの強さとテールのキックが大きいことによるオーリーなど、トリックがやりやすいといわれています。
GIRL
GIRLは、その名のとおり女子のデザインが斬新な人気ブランドです。パッと見で、トイレの案内表示と間違えそうなロゴに特徴があります。他のデザインの女子があしらわれたデッキもラインナップされているため、選択肢は少なくありません。
BAKER
しっかりとした作りで、耐久性が高いデッキブランドとして定評があるBAKER。他より長く使える可能性が高いです。小さめのキックで扱いやすいデッキといわれています。
TOY MACHINE
アニメチックなデザインが特徴のデッキブランド、それがTOY MACHINEです。色使いも独特で、ポップにスケボーを楽しみたいニーズに応えています。デッキ自体はオーソドックスなタイプです。
まとめ
スケボー初心者が重視すべきデッキの選び方ではサイズ感と形、それにデザインが重要になります。最初のうちは、平均的なスペックをもったデッキを選ぶのが無難です。トリックをいろいろ試したくなるレベルになったら、より細かいデッキ選びができます。デッキの寿命は長くないため、買い替え時期はすぐに訪れるでしょう。自分好みのデッキを選ぶ際は、おすすめのブランドも参考にしてみてください。