天気予報や天気地図から波を予測しよう!!波が作られる仕組みから予測の方法を解説

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サーファーにとって、天気や波の状態は非常に重要なポイントです。そもそも波は風や高気圧、低気圧などの作用を受けて発生します。そのため、天気を知る必要があるのです。まずは天気地図から波や潮の予測をする方法や波が予測できるwebサービスやアプリをご紹介します。

そもそも波はどのように作られるのか

波ができる原因は、大きく分けて3種類あることをご存知でしょうか。ひとつは風の力によって生まれる「風浪(ふうろう)」、2つ目は潮の満ち干によって起こるもので、「潮汐波(ちょうせきは)」と呼ばれています。そして、3つ目が地震によって引き起こされる「津波」です。

このうち、サーファーが注目したいのはひとつ目の風浪。風が強く吹くと水の表面にでこぼこができて水を揺らします。風が連続して吹くことによってでこぼこは大きくなり、そこにさらに風が当たることによって三角形の波となるのです。また、海岸に向かって吹く風が強ければ強いほど、波は大きくなります。サーフィンを実践する際には、波のサイズや波のパワーの他に、波の崩れる場所・崩れ方などが重要です。自分のレベルに合った波の状態を選べば、サーフィンをめいっぱい楽しめるでしょう。

しかしサーフィンでは、ただ単に大波が押し寄せればいいというものではありません。沖で風によって発生した波は、風が弱まると角が取れて丸くなり、「うねり」と呼ばれる状態になります。うねりは海岸に近づくと海底の影響を受け始め、変形して波が持ち上がるようになるのです。そして、波の進む力と、持ち上げる力のバランスが崩れたところから波が崩れ始めてしまいます。

波の崩れ方や崩れる地点、大きさなどがサーフィンできる波かどうかを判断する要素です。同じ場所でも天気によって波の状態が異なるので、天気予報などから予測した上でサーフィンに出かけるようにしましょう。

また、海の流れも配慮しなければなりません。海の流れには、海流の他に「潮流(潮汐波)」「海浜流」と呼ばれる3種類があります。日本近海には黒潮や親潮の他に、対馬海流や津軽暖流があります。

海浜流岸の種類は、平行な「平岸流」、岸から沖に流れる「離岸流」、沖から岸に流れる「向岸流」、そして離岸流頭から向岸流に流れる「循環流」の4つです。

波というのは風の他に海流と潮汐波、海浜流もお互いに複雑に影響し合いながら形成されるものです。サーフィンは、波や風との対話を楽しむマリンスポーツですから、波がどうやって作られるのかにも着目すると奥の深さを実感できるようになるでしょう。

天気地図から波を予測する

天気は刻々と変わっていきますが、天気地図からある程度波の状態を予測することができます。サーフィンをしようと意気込んで遠出したのに、「波がない」あるいは「今日は波が大きすぎてクローズ」でがっかりしたという経験を持つサーファーは多いのではないでしょうか。

こんなとき、天気によってある程度の波の予測ができれば、無駄足をすることも少なくなります。ビギナーサーファーでも予測はそれほど難しくありませんから、天気地図を見るコツを覚えておくとよいでしょう。

天気地図を見る際には、低気圧と高気圧に注目します。低気圧では反時計回り、高気圧では時計回りに風が浮いているという大原則を、最初に頭に入れておきましょう。例えば日本列島の東側と四国の下に低気圧が位置しているとすると、東からの東うねりが来ることが予想することが可能です。

気圧と同時に注目したいのは等圧線で、等圧線同士の間隔が狭ければ狭いほど風が強く吹いていることがわかります。波が作られるのに大きな役割を果たす風は高気圧よりも低気圧のほうが強い傾向があるので、うねりというのは低気圧から生まれると考えてかまいません。天気予報サイトの中にはうねり予想が掲載されているところもあるので、こちらを確認すればより具体的な波の予想を立てることができます。

サーフィンをするのに理想的なのは、海岸から遠ざかったところでの低気圧のうねりや台風が強いけれど、沿岸部の風が弱い状態です。もちろん、天気地図を精密に分析して予測したとしても、実際に行ってみたら期待していたほどの風がなかったということもあり得ます。自然は常に変化していますから、パーフェクトな波を狙って行っても期待外れに終わることもあります。

波の予測はプロのサーファーでも難しいものですが、仲間や先輩から情報をよく仕入れて波情報に磨きをかければ、サーフィンがより一層楽しいものになることは間違いないでしょう。

海は満ち干の影響も大きく受けるので、天気の他に月の満ち欠けにも着眼すれば、より精確に波を予想できるようになります。満月のときは潮の動きが活発になる傾向がありますから、できるだけ満月を狙って行くのがおすすめです。

波を予測してくれるwebサービス・アプリを紹介

自分で天気地図を分析する他に、波を予測してくれるwebサービスやアプリもたくさんありますので、上手に活用したいものです。視覚的に波や風の状態を把握できる「Windy(Windyty)」は、ブラウザでアクセスできる他、アプリも用意されています。

Windyは、サーファーはもちろんのこと、プロのパイロットや漁師および各国政府や軍関係者にもユーザーが多いことで有名です。うねりの方向が非常にわかりやすいのがこのアプリの大きなメリットで、風の状態も一目で確認することができます。

世界中の情報が見られるのもWindyの特徴です。そのため、ハワイのノースショアやオーストラリアのゴールドコースト、インドネシアのバディなどにサーフィンをしに行く機会の多い人は日ごろから見方を把握しておくと便利でしょう。アプリは無料で、iPhoneとAndroidの両方に対応しています。

有料アプリを利用したいと言うのであれば、「BCM波情報 Viewerアプリ」「波伝説」「なみある?」なども人気です。BCM波情報 Viewerアプリはサーフィンフリーマガジン「BCM(ビーチコーミング)」が提供しており、175ポイントの波情報にいつでもアクセスすることができます。波動画と画像波情報も約150ポイント提供されており、情報の更新が多く、わかりやすいユーザーインターフェースなのが特徴です。1週間の無料トライアルがある他、「BCM」の有料会員であれば無料でアプリ情報を閲覧することができるようになっています。

国内でも最大級の波情報サービス「なみある?」の公式アプリ「なみある? サーフィン&波情報」も情報量が多く、しかも見やすいと評判です。日本全国のサーフポイントを網羅しており、波予測チャートや気象予報士のコラムなども充実しています。こちらも1週間無料お試し特典付きなので、使い心地を存分に試してみましょう。

「Yahoo!天気・波予測」はサーファーでないユーザーも多い情報サイトです。無料ですが、現在の波高はもちろん、60時間後の波高予想もチェックすることができます。波高や風向きの変化を視覚的に見ることのできるGIFアニメも分かりやすくて役に立つでしょう。

また、海上保安庁の提供している海洋速報&海流推測図では海水温が一目で分かるだけではなく、汚染水の流れを予測することも可能です。

まとめ

サーフィンでは、波の状態をよく研究することが大切です。波や風、天候は24時間365日、常に変化しているわけですから、ある程度並の状態を予測した上で出かけないと肩透かしを食うことにもなりかねません。

天気地図を使って自分で予測してみると同時に、波を予測してくれるwebサービスやアプリも活用してプランを立ててサーフィンを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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