サーフィンワックスの目的と選び方!初心者向け

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
出典:Fast&Slow / PIXTA

サーフボードにワックスを塗ることが必要とは知っていても、「サーフボードにワックスをかける目的が分からない」、「表面のデザインが隠れてしまうから嫌」などと思う初心者はいるのではないでしょうか。今回はワックスに関する基本的なことについて、初心者の方にわかりやすく説明していきます。

サーフボードとセットで購入したいワックス

出典:tomwang / PIXTA

サーフィンにはワックスは必須品となるため、初心者はサーフボードとセットでワックスを購入しましょう。

トップコートとベースコート

ワックスはトップコートとベースコートの2種類あります。はじめに塗るベースコートは下地に使うワックスで、水温が上がっても落ちてしまわないようにやや硬めです。その上から重ねて塗るのがトップコート。その時の海水の状況に応じて種類を選ぶ必要があるため、何度か塗り直すことになります。

2つのワックスの相性

ベースコートとトップコートは、相性の問題があるため、同じセットのものを選ぶのがおすすめ。慣れてくると、トップコートと比べて自分が求める性能に合ったベースコートを選ぶこともありますが、組み合わせがよくわからない初心者は、まずは同じ系統のものを選ぶことが無難です。

ワックスをボードに塗る目的

出典:Fast&Slow / PIXTA

スキーやスノーボードの板に塗るワックスは、よく滑るために塗るものです。しかし、サーフィンのワックスは、手足がボードの上を滑りにくくするためのもので、デッキ(サーフボードの表面)に塗っていきます。

ワックスを塗る目的

ワックスを塗る目的は、ライディングのときのグリップ力を高めるだけではありません。例えば、スタンドアップのときに手が滑らないようにしたり、サーフボードから身体が離れすぎないようにするなど、プレイの際に安全性を高めるために不可欠です。さらに、小さな傷からサーフボードを守れます。

ワックス塗り替えのタイミング

ワックスは、1度塗って効果が永久に持続するものではありません。トップコートは、プレイする海水のコンディションや季節の変わり目に合わせて塗り替えることがあります。毎回同じ海でプレイしていても、だんだんトップコートがうまく乗らなくなってきたタイミングが塗り替え時です。

ワックスの塗り替え方

ワックスのつぶつぶ(ダマ)がつぶれて平らになるとワックスが劣化し、グリップ力が弱まってしまいます。その場合は、ベースコートも含めて、まるごとワックスを剥がして塗り直す必要があります。

ワックスを剥がすには、スクレーパーという専用のヘラと、リムーバー液を使います。ワックススクレーパーでワックスを削って剥がした後、リムーバー液を使ってふき取ってください。剥がし方を誤ると、サーフボードの寿命を縮めることになってしまうので、注意しましょう!

また、冬は気温の低下によりワックスが硬くなってしまい、乗りにくい場合があります。そのときは、ワックスコームを使うと便利。コームは、「くし」のことで、ボード上にギザギザをつけるものです。ボード上の古いワックスにスジを入れて、凹凸を作ることでグリップ力が上げられます。

ワックスの選び方①季節と水温

上述の通り、トップコートはそのときの海水の状況に応じて選ぶ事が一般的です。ここでは、どんなタイプのワックスがあるのか、4つのタイプに分けて説明。どれも似たようなものだからと、年中同じワックスを使っていると、滑りすぎてプレイしにくくなったり、ウェットスーツやパンツに付いてしまうことが発生します。そのため、季節や水温に適したものを選ぶことが重要です。

COLD

「COLD(コールド)」タイプは、最もやわらかいワックス。日本では、12~2月と真冬の時期に使うもので、目安となる海水温度は14度以下です。ワックスは、寒い場所では硬くなり、滑りやすくなるため、寒い場所では軟らかいワックスを使用します。

COOL

「WARM(ウォーム)」タイプは、やや硬いワックスです。日本では春や秋に使うもので、目安となる海水温度は12~20度。海水温度が幅広いため、他のワックスと一緒に常備しておくのがおすすめです。

WARM

「WARM(ウォーム)」タイプは、やや硬いワックスで、日本では真夏の前後となる季節に使います。目安となる海水温度は17~25度です。また、気温は高くなくても、海水の温度がやや高いときにも使います。

TROPICAL

「TROPICAL(トロピカル)」タイプは、最も硬いワックス。日本では7~8月と真夏の時期に使うもので、目安となる海水温度は25度以上です。よくサーフィンに行く時期かもしれませんが、時期は限られるため、夏前に準備することがおすすめ。

さらに、目安の海水温度が30度以上となる「SUPER TROPICAL(スーパートロピカル)」というタイプがあります。

ワックスの選び方②成分

サーフィン用のワックスは、硬さによる種類の違いだけではなく、成分による違いもあります。大まかに分けると、石油系原料と天然成分の2つです。それぞれの特徴について説明します。

石油系の素材

価格重視でサーフィンワックスを選ぶ方には、石油系原料の製品がおすすめ。原料は、石油から抽出される「パラフィン」で、ロウやクレヨン、化粧品などさまざまな製品の原材料に使われています。防水加工されている「パラフィン紙」を聞いたことがある方もいるでしょう。

特徴は、何といっても比較的に安く手に入れられること。よくサーフィンをする方におすすめです。ただし、最近は環境への悪影響を懸念する声が高まっているため、ワックスを製造するメーカーは、石油系原料を使用する割合を低くする傾向にあります。

天然成分の素材

環境への悪影響を抑えるため、天然成分を使ったワックスが増加傾向です。原料には松ヤニや大豆、豆、植物油など、植物系原料を使用。海洋汚染を防ぐだけではなく、体内に取り込んでも安全な成分なので子どもでも安心して使用できます。

さらに、最近では環境への影響を考えて、パッケージも土に自然分解できる原料を使っている商品も。石油系と比べて値段は高い傾向ですが、今後はさらに天然成分を使った製品が増えていくことが予想されます。

ワックスの選び方③口コミやレビューをチェック

さまざまなワックスの種類を紹介してきましたが、これだけあると初心者にとって、どれを選ぶべきか悩みどころ。実際の使い心地については、商品の説明だけでは分かりません。グリップ力や使い心地は、他のサーファーの口コミやレビューを参考にするのがおすすめです。

サーフィン用のワックスは、商品の種類がたくさんあります。自分に合った商品を見つけるには、実際に使用したことがあるサーファーからの口コミやショッピングサイトなどに記載されている商品レビューを活用するのがおすすめ。基本的に売れ行きの良い商品、レビューで多くの高評価が付く商品は、比較的信頼が高いのです。レビューコメントにより、使い心地や特徴などに関する感想を得られます。

ただし、すべてのレビューが本物という保証はありません。レビューを残した方が他の商品でも信頼のおけるコメントを残しているか、確認してみましょう。

まとめ

今回は、サーフボードに使用するワックスの目的と種類について解説してきました。初心者にとって、あまりにもワックスの種類が多く、どれを選んだら良いのか悩んでしまうこともあるでしょう。さらに、「1度塗ったらしばらくの間、置いておいても問題はない」と誤解する方も少なくありません。

誤ったワックスの使用方法では、プレイ中に危険を伴う可能性があります。安全にサーフィンを楽しむために、ワックスを正しく選んで適切なタイミングで塗り替えることが大切です。サーフボードのワックスの選び方と塗り方!初心者は必見※内部リンクつける

サーフボードのワックスの選び方と塗り方!初心者は必見

季節や水温に合わせたサーフボードのワックスの選び方を指南!

サーフィンワックスの塗り方を指南!初心者向け

サーフィンワックスの剥がし方を指南!初心者向け

サーフィンワックスおすすめ6選!初心者でもわかりやすく紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加