サーフボードのワックスの選び方と塗り方!初心者は必見

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サーフボードを購入しても、新品そのままで波に乗ろうとすれば、ボードから滑り落ちてしまいます。安全にサーフィンをするためには、ワックスを塗ることが不可欠。しかし、ワックスの種類は多種多様。サーフィン初心者にとってぴったりのワックスを探し出すのは至難の技です。ここでは、ワックスの種類や塗り方、おすすめのワックスを紹介します。

サーフボード用のワックスとは

▲イメージ画像

サーフィンに関連する用品のなかでも、サーフボードに塗るワックスは重要なアイテムの一つとされます。その理由について見ていきましょう。

サーフィンに必須のワックス

スキーやスノーボードでは、雪上での滑りを良くするために、ワックスが欠かせません。しかし、サーフボードのワックスは、その逆で滑り止めとして使います。そのため、ワックスを塗るのは海面に当たる裏側ではなく、サーフボードの表側です。

サーフボードの表面は、そのまま乗ろうとしても、ツルツルと滑りやすく安定しません。ワックスを塗ることにより、摩擦力が強くなり滑りやすさを軽減できます。ワックスはボード上に立つ際の足元や、ボードをつかむ際の手元を安定させ、パドリング中にボードから身体が離れないようにしてくれます。

ワックスの知識を深めることが大切

サーフィンをする際、ワックスは必須です。しかし、ただサーフィンボードへ塗ると良いわけではありません。ワックスの選び方や、ワックスの塗り方といった知識は、サーフィン技術の向上にも大きな影響を与えます。

正しくワックスを選び、適切に用いればワイプを減らしたり、ライディング姿勢を安定させたりすることが期待できます。サーフィンが上達したいのであれば、まずはワックスの知識を深めることが大切です。

ワックスは季節と水温に合わせて選ぶ

出典:Tony / PIXTA

ワックス選びで押さえておきたいポイントは、水温との関係。季節によって、選ぶワックスも変わります。水温に適したワックスの種類を確認していきましょう。

季節によってワックスを変える理由

サーフボード用のワックスは、各メーカーからさまざまな種類が販売されています。それぞれの商品には、適した水温があるのが特徴です。これは、ワックスの硬さによるもので、使う季節から適切に選ぶことで、最大のグリップ効果を発揮します。

例えば、冬用のワックスはやわらかく作られていますが、気温の高い季節に使うと熱で溶けてしまい、さらにゆるくなって固定されません。逆に、夏用のワックスを冬に塗っても、硬すぎるためグリップ力が期待できない可能性があります。

安心してサーフィンを楽しむためには、その季節と水温に合った商品を選ぶことが大切です。

季節・水温とワックスの主な種類

季節に合わせたワックスとしては、主に以下の5つがあります。

COLD:最も寒い時期に適したやわらかいワックス。時期の目安としては1~3月、14度以下の水温で使用

COOL:冬季と夏季の間で、比較的水温が低いときに使用。時期としては3~5月、10~12月、使用海水温は12~20度の間が目安

WARM:冬季と夏季の間で、比較的水温が高いときに使う。時期としては5~7月、9~10月、使用海水温は17~25度が目安

TROPICAL:最も暑い時期に適した硬いワックス。7~9月で海水温は25度以上が目安

BASECOAT:オールシーズン対応

地理的な条件や、気候の状況、水温などによって、ワックスを使い分ける必要があります。さらに、ブランドによっても使用条件が異なるため、適応する水温を確認して使ってください。ワックスには、下地として使用するベースコートがあり、オールシーズン共通であるのが一般的です。

ワックスの成分を選ぶ

大自然を相手にするサーフィン。環境についても考慮したいものです。ワックスを選ぶ際には、適応する水温以外に成分にも注目してください。

サーフボードのワックスは自然環境に悪いの?

一般的なワックスの原料は、ロウソクやクレヨンなどで使われる石油系のパラフィン。化粧品の材料にも利用されており、人体への影響はほとんどありませんが、水に溶けにくい傾向です。

そのため、剥がれ落ちると海の中を漂い、環境汚染の恐れがあります。自然環境保全への意識が高まるなか、日焼け止めクリームと共に、ワックスが自然環境に与える影響を懸念する声が聞かれるようになってきました。

環境への影響を配慮したワックス

美しい自然の海を守るために、近年多くのメーカーが開発しているのが、自然由来のサーフボードワックスです。大豆や松油、ミツロウ、ココナツオイルなど、天然成分を使い、自然環境に優しいワックスを提供しています。

万が一、海水にワックスが溶けだしても海を汚すことなく、動植物に害を与えません。サーフィンと海を愛するのであれば、海の将来を考えてワックスを選びましょう。

ワックスの正しい塗り方

せっかく良いワックスを手に入れても、塗り方を間違えると効果が薄れてしまいます。正しい塗り方をマスターして、グリップ力を高めましょう。スタンディングの姿勢だけではなく、パドリングやボードの上で座る場合、さらにテイクオフ時に手をつく場所を考えて塗ります。

ワックスを塗る手順

ワックスを塗る流れは、次の通りです。

1.ベースコートを塗る

先にななめの格子状にラインを描き、その後間を埋めるようまんべんなく粒ができるまで塗ります。ベースコートは、通年使える硬めのものが多いため、力を入れてしっかりと塗り込むことが必要です。

2.トップコートを塗る

ベースコートの粒をつぶさないように、ソフトタッチでトップコートを塗っていきます。トップコートは、海に入る前に都度塗るようにしてください。仕上げにワックスコームでスジを入れると、グリップ力がさらに向上します。

ワックスの剥がし方

サーフボードのワックスは、塗るだけではなく剥がすのも大切な作業。剥がす時期や、その理由と剥がし方について見ていきましょう。

なぜ剥がすの?いつ剥がすべき?

上述したように、ワックスは海に入る都度重ねていきます。そのため、剥がさずにいるとボードが重くなったり汚れてきたりします。見た目だけであれば、まだ我慢もできますが、ベースコートの劣化により粒がなくなると、うまくボードに乗れなくなりワイプアウトの原因にもなります。

剥がすタイミングは人それぞれですが、「明らかに汚れてきた」「トップコートが塗りにくくなった」といったときが目安です。特に、ベースコートの粒が感じられなくなった場合や、水温の変化に従ってワックスの種類を変えるときは、必ず剥がして最初から塗り直します。

ワックスの正しい剥がし方

ワックスを剥がすときには、最初にスクレーパーで削り落とします。サーフボード本体を傷つけないように、慎重に落としていきましょう。ロウでできているワックスは、熱を加えるとやわらかくなります。日光やドライヤーの熱を利用すると比較的楽に落とせますが、温めすぎるとサーフボード自体を傷めてしま雨ことも。

スクレーパーでおおよそワックスをこそぎ落としたあとは、液体のリムーバーを吹き付けます。1分程度放置した後、乾いた布でしっかりと拭き取ってください。リムーバー液が表面に残ると、新しいワックスがうまく乗らなくなるため、再度濡れた布で拭きあげます。完全にワックスが落ちれば完了です。

おすすめのワックスを紹介

具体的に、どういったワックスがあるのでしょうか。ここでは、3つのおすすめワックスを紹介します。

GOOD SURF WAX(グッドサーフワックス)

人気のサーフィンスポットがあるオーストラリアクイーンズランド州の小さな工房で、手作業により作られている自然派のワックス。ミツロウとココナツオイルを主原料とし、添加物ゼロ生分解率100%で地球環境に最大限に配慮されており、冬用ソフトと夏用ハードの2種類があります。

GreenFix(グリーンフィックス)

植物油を原料とし子供でも安心して使えるほどの安全性の高さが魅力。また、70度の高温にも耐える機能的なワックスです。特に、夏場は熱でワックスが溶けやすいため、保管場所に悩みますが、この商品であればうっかり車に置き忘れるなどしても大丈夫。同ブランドで12度以下に対応する冬季用商品も販売しています。

stickybumps(スティッキーバンプス)

世界トップクラスのシェアを誇る人気商品です。その秘密は、高いグリップ力とコストパフォーマンスの良さ。石油原料は一切使われておらず、環境への配慮も万全です。上級者も納得する使い心地の良さは、技術向上を目指す初心者にもおすすめ。

まとめ

サーフボードのワックスは、安全にサーフィンを楽しむためには絶対に欠かせないアイテムです。選び方や塗り方の知識は、サーファーとして必須かつ基本といえるでしょう。ワックスの選び方や、塗り方・剥がし方一つでパフォーマンスが大きく変わります。ワックス選びに悩んだときは、こちらでおすすめの商品をチェックしてください。

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