新連載「高橋店長のホンネ」の第1弾。ゼビオ長野南高田店の高橋店長にグランドトリック(以下、グラトリ)に適した板について、FNTCの「TNT」とCAPITAの「DOA」を比較してもらいました!どちらがいいか、本音でジャッジ!
連載企画「高橋店長のホンネ」
グラトリを始めたいけど、どういう板が適しているか分からないボーダーの方必見!今回はゼビオ長野南高田店の高橋店長に、グラトリに適した板はどれかを直撃インタビューしてきました。
グラトリに適した板とは?
板の形状によってジャンプしやすい板や回しやすい板、ターンしやすい板があります。初心者の方はどこを重視すればいいか判断に迷いますよね。
また、グラトリに適した板とはどういう板でしょうか?以下の様に板にも形状がいくつかあります。
板の形状 | 特徴 |
キャンバー | カービングに向いている |
ハイブリッドキャンバー | オールラウンドに使える |
ダブルキャンバー | 板が回しやすいため、グラトリに向いている |
フラットロッカー | ターンがしやすい |
その他にボードに足を置く位置による違いも!
足の位置 | 特徴 |
ディレクショナル | カービングにおすすめ |
ツイン | グラトリにおすすめ |
ディレクショナルツイン | 初心者におすすめ |
今回はグラトリがしやすいと評判のFNTCの「TNT」とCAPITAの「DOA」を比較してもらいます。それでは早速、高橋店長に聞いてみましょう!
━━━今回はTNTとDOAを比較してもらいます。よろしくお願いします。
高橋店長:よろしくお願いします。
━━━早速ですが、グラトリに適した板とはどんな板でしょうか?
高橋店長:いきなり確信をついてきますね〜(笑)グラトリに適した板というのは板の反発力、取り回し、あとノーズ(板の前方部分)とテール(板の後方部分)の柔らかさが重要です。
━━━なるほど。操作性が大事ということでしょうか?
高橋店長:そうですね!グラトリをする上で板を操作しやすいということが重要になります。操作性が向上することで、トリックが決めやすくなりますし、何よりグラトリの魅力が最大限に引き出されます。
つまり、グラトリに適した板を簡単に説明すると、「操作性が高い板」ですね!
グラトリの魅力を徹底解説!
━━━ゲレンデでグラトリをする方をよく見かけますが、高橋店長が思うグラトリの魅力は何でしょうか?
高橋店長:グラトリの魅力は何と言っても取っ付きやすさですね!パークに入って人工物のレールなどを利用した遊びは、初心者からしたらどうやって遊んでいいか分からないですし、怪我の心配もあります。
その点、グラトリはゲレンデで板を回すだけというハードルの低さや、失敗して転んでも雪上なら地面と比較すると、あまり痛くないという安心感が魅力と言えます!
━━━たしかに!雪の上で転ぶことに対してあまり恐怖心はないですね。
高橋店長:そうなんです。さらに選ぶ板によって操作性が変わるため、色んな板を試して自分の好きなように練習できます。
板を選ぶ基準は?
━━━なるほど。板を選ぶ際の基準はどういった点でしょうか?
高橋店長:はい。まず、板の長さですが、身長からマイナス20cmが目安です。板を縦にして地面から立てた時に自分のアゴの高さくらいがちょうどいいですよ!あとはフレックスという板の硬さが重要ですね!
━━━なるほど!ちなみに初心者と上級者で板を選ぶ観点の違いはありますか?
高橋店長:初心者の方はスピードが出づらい、柔らかい板をおすすめしますね!上級者の方はスピードが出せて、硬い板でも十分に扱えます。遊びの幅が出るため硬い板も、おすすめです。
【比較】TNTとDOAどっちがいいの?
━━━それでは今回、グラトリにおすすめと噂のFNTCとCAPITAについてですが、どちらがおすすめですか?
高橋店長:そうですね〜それぞれ違いがあるので、比較できるポイントを説明しますね!
比較ポイント①形状
高橋店長:ますは形状の違いですね!今回比較するTNTとDOAは形状が違います。
━━━え!そうなんですか?グラトリにおすすめの板と聞いていたので、てっきり形状は同じだと思ってました(笑)
高橋店長:TNTはダブルキャンバーという形状で、板が回しやすく、グラトリがしやすい形状です。DOAはハイブリッドキャンバーという形状で、カービングがしやすい形状ですが、グラトリもできます!
今回、形状が違う板を選んだ理由ですが、「グラトリに特化した板」と「カービングしつつグラトリもできる板」はどちらも需要があるため、この2種類を選びました。
比較ポイント②板の硬さ
高橋店長:実は板の硬さも違うんです。
━━━確かおすすめは柔らかい板でしたよね?
高橋店長:はい。もちろんおすすめは柔らかい板ですよ!TNTはノーズとテールが柔らかくグラトリに適した板です。DOAは硬い板ですが、スピードが出ても安定しますし、地形を使った遊びもできます。
━━━なるほど。そもそも柔らかい板がおすすめな理由は何でしょうか?
高橋店長:はい。柔らかい板ですと、「プレス」といってノーズかテールの片方を押しつけて、もう片方を浮かせる技が決めやすく、180度ターンも決めやすいです。
硬い板はフリーランや地形遊びに向いている板なんです。スピードを出しながらグラトリを決めたい方には硬い板をおすすめしています。
━━━他にも比較ポイントがあれば教えてください。
比較ポイント③内部構造
高橋店長:それぞれ内部構造に大きな違いがあります。TNTは足と足の間のセンター部分に、ハニカムコアという蜂の巣状のコアを採用していて、とても軽いんです。板が軽いおかげで雪面で反発しやすい構造になっています。
高橋店長:DOAは内部にカーボンを採用していて、板が硬い構造なのですが、スピードが出ているときの安定感が抜群!上級者の方はスピードを出しながらグラトリをする方が多いので、実は上級者に人気の構造なんです!
高橋店長のホンネ
━━━ここまでTNTとDOAの比較ポイントをお伺いしました。どちらがおすすめか高橋店長の本音をお願いします!
高橋店長:はい。ここまでの流れでなんとなくお気づきだと思いますが、TNTです!
━━━やっぱり。そんな気がしていました(笑)
高橋店長:TNTは初心者の方でも、上級者の方でも、グラトリをメインに遊びたいという方であれば100点満点の板です!
━━━決め手は何でしょうか?
高橋店長:やはりノーズとテールが柔らかく重心移動しやすいということがポイントですね!また、TNTは日本人向けに設計されています。今期はグラトリに特化した2モデルしか出していないんです。
DOAは足元の形状がキャンバーと同じ構造なのでオーリーくらいなら問題ないのですが、カーボン独特の反発があるのでプレス操作が難しいんです。ただ、地形を利用した遊びや「スピードを出しながらグラトリをしたい!」という上級者の方に好まれています!
まとめ
今シーズンから本格的にグラトリを始めたいというボーダーの皆様に向けて、高橋店長にお話を伺いしました。どの板を買えばいいか迷っている方はぜひ参考にしてみて下さい!
【取材協力】
店舗:スーパースポーツゼビオ長野南高田店
住所:長野県長野市大字高田1841-1
電話:026-268-4811
営業時間:10:00~21:00
アクセス:長野駅から車で12分
公式はこちら:スーパースポーツゼビオ