冬の海、聞いただけで恐ろしく寒い、凍えそうなイメージを想像してしまいます。しかし、それでもサーフィンをしたいというサーファーの方も多いでしょう。
ここでは日本の各地域の冬の水温についてみていきます。根性や気合いだけでは勝てない冬の寒さに打ち勝つ便利なサーフグッズとして、ウェットスーツやドライスーツなどもご紹介していきましょう。
日本の冬の水温はおおよそ10℃前後!
ここでは、各地域の冬の水温と、その温度にあった着用すべきウェットスーツをご紹介していきます。
北海道
北海道は水温も低く、氷点下になるのではないかと思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、意外と海の中の温度は温かく、最も水温が低い1月から3月でも約3~5℃程です。
温かいといっても、当然防寒を行わないと大変なことになってしまいます。冬の北海道でサーフィンをする際には、セミドライスーツかドライスーツがおすすめです。
東北地方
北海道と同じく東北地方も水温は低めで、冬の水温は大体4~8℃くらいの水温で推移しています。そのため、東北地方でサーフィンをする際は北海道と同様に、セミドライスーツかドライスーツを着用するとよいでしょう。
関東地方
関東地方の水温は、1月から3月でも15℃~18℃で推移しています。北海道や東北に比べると、かなり温度が上がっていることがわかるでしょう。とはいえまだまだ水温としては冷たいので、ウェットスーツはセミドライスーツかフルスーツを着用するのがおすすめです。
中部地方
中部地方は日本海に面しています。冬の日本海と言われると、厳しい寒さのイメージをお持ちの方もいるでしょう。中部地方の1月から3月の水温を見てみると、概ね8℃~高くても12℃くらいで推移しています。関東と比べると水温は低いものの、北海道や東北には及ばない水温です。
また、冬の日本海は厳しいと言われるだけあって、波に関してはいい波が来ることが多くなっています。そんな中部地方でサーフィンをする際には、セミドライスーツかドライスーツを着用しましょう。
近畿地方
近畿地方は、日本海に面している地方と太平洋に面している地方で水温が変わってきます。日本海側の冬の水温は12℃~15℃くらいで推移しており、太平洋側は15℃~18℃くらいで推移しています。
日本海側ならセミドライスーツかドライスーツ、太平洋側ならセミドライスーツかフルスーツの着用がおすすめです。
中国・四国地方
中国・四国地方も、ポイントによって水温にばらつきがあります。水温は瀬戸内海側、日本海側、太平洋側の順で高くなっていきます。
それぞれの冬の水温ですが、最も水温が低い瀬戸内海側は大体10~12℃、日本海側が12~14℃で太平洋側が14~17℃となっています。
瀬戸内海と日本海側ならセミドライスーツかドライスーツ、太平洋側ならセミドライスーツかフルスーツを着用してサーフィンに赴きましょう。
九州地方
ここまで南下してくると水温も高くなってきており、1月から3月の水温は15~19℃ほどで推移しています。
九州地方でサーフィンをする際には、基本的にはセミドライスーツかフルスーツの着用がおすすめです。水温が高い日であれば、シーガルやスプリングでも問題ないでしょう。
寒さから守ってくれる便利なサーフィングッズたち
地域によって水温はさまざまですが、どの地域もやはり冬の気温や水温は冷たく、寒さの対策なしには気持ちよくサーフィンを楽しむことはできません。
ここからは、そんな冬でもサーフィンを楽しむための防寒便利グッズを厳選してご紹介します。
セミドライスーツかドライスーツ
冬のサーフィンには必要不可欠な必須アイテムと言っても過言ではないでしょう。
セミドライスーツとドライスーツの違いですが、簡単に言えば水が侵入するかしないかになります。
セミドライスーツは基本的には通常のウェットスーツと同じ形状です。裏地が起毛になっている場合が多く、通常のウェットスーツよりも体温を保ちやすくなっています。
一方、ドライスーツはウェットスーツとブーツが一体化した形状になっており、足からの水の侵入がありません。つまり、ドライスーツの方が、より寒い地域に適していることになります。
ただし、日本の冬の海ならば、防寒をきちんとしていればどこであろうとセミドライスーツでも対応できるでしょう。セミドライスーツの方が動きやすくメンテナンスもしやすいため、基本的にはセミドライスーツがおすすめです。
サーフグローブ
冬の海で長時間、海水に直接触れていると、手がかじかんでうまく動かなくなり、サーフィンを楽しむどころではなくなってしまいます。そこで役に立つのがこのサーフグローブです。
サーフグローブには大きく分けて2種類あり、「スタンダードタイプ」と「ミトンタイプ」に分かれます。スタンダードタイプは手袋のようになっており、指先が分かれているため、装着したまま細かい作業を行うことができます。しかし、ミトンタイプと比べると保温性に劣るでしょう。
ミトンタイプのメリットは優れた保温性です。しかし、その名の通りミトンのような作りになっているので、指を思うように動かすことができません。 どちらも一長一短なので個人の好みで選ぶとよいでしょう。
サーフブーツ
ドライスーツの場合は、ブーツが一体となっているため必要ありません。
ブーツにも主に2種類あり、「ソックスタイプ」と「ウェットタイプ」に分かれます。
ソックスタイプは足の指先が足袋のように分かれているので、踏ん張りやすいのが特徴です。ウェットタイプも、一見わかりにくいですが、ソックスタイプと同様に指が分かれています。
2つの大きな違いは、保温性です。ソックスタイプのほとんどは3mmですが、ウェットタイプには5mmのものもあります。また、ウェットタイプの裏地は起毛素材になっていることも多いです。そのほか、浸水についても工夫が施されています。
一方、ソックスタイプは基本的にはジャージ素材でできているものが多いので、簡単に浸水してしまうでしょう。
したがって、寒い地域でサーフィンを行う場合にはウェットタイプがおすすめです。
耳栓
耳栓をおすすめする理由は2つあります。1つ目は単純に防寒のためです。冬になり冷たい風に晒されると耳が痛くなります。海水に浸かっているときにも、耳は当然寒さで痛くなりますし、海水が耳の中にまで侵入してくると、さらに痛みが増してきてしまいます。それを防ぐためにも耳栓はつけたほうがよいでしょう。
2つ目の理由としては、サーファーズイヤーの防止のためです。サーファーズイヤーとは、長期間冷たい水に耳が晒され続けた結果、外耳道の骨が増え、耳の中がだんだんと狭くなってきてしまうことをいいます。
これを放っておくと耳の垢が取りづらく、炎症を起こしやすくなったり、難聴になることもあります。そうならないためにも、冬の海でのサーフィンでは必ず耳栓をつけましょう。
サーフィン用の耳栓の中には、耳栓を付けても音が聞こえる物もあるので、自分に合ったものを探してみてはいかがでしょうか。
サーフキャップ
いくら体や手足を防寒具で対策しても、頭がむき出しのままでは寒いです。そんな時に役に立つのが、サーフキャップです。これをつけると、顔以外の部分はほとんどカバーしてくれるので大分寒さが和らぎます。
ホットジェル
ホットジェルがあるのとないのとでは、体感温度がまるで違います。体に塗りこむと塗りこんだ箇所がポカポカして、体を温めてくれます。
効果は物によって異なりますが、大体1時間くらいもつ物がほとんどです。価格は1000~3000円程度で購入できます。
ホットジェルを使用する際には、セミドライスーツやドライスーツを着て、海水が入り込まないようにして使いましょう。海水が入ってきてしまうと、ジェルが洗い流されてしまって効果持続時間が短くなってしまします。
ポンチョ
冬のサーフィンで厳しいことといえば、海水が冷たいこともさることながら、サーフィン後の濡れた体で着替えをしなければならないことでしょう。
そんなときに役に立つのがポンチョです。寒いことには変わりないですが、風が直接当たることを防ぐので、冬場のサーフィンにはもってこいの商品だといえます。
お湯を入れたポリタンク
最後は端的に言えば「大量のお湯」です。サーフィン後の海水を洗い流すのに使います。無料のシャワー施設が常備されているところも多いですが、出てくるのは冷水です。真冬に冷水のシャワーを浴びるというのは、なかなか厳しいでしょう。
真冬の冷水シャワーを回避するためにも、自宅からポリタンクにお湯を入れて保温カバーをして持っていくのがおすすめです。
まとめ
冬場の水温は、日本の地域によって様々です。サーフィンをする場所の水温に合わせて、ウェットスーツや防寒グッズを準備しましょう。防寒グッズにはさまざまな物があります。自分に合ったものを、実際に手に取って選ぶとよいでしょう。
冬のサーフィンは夏に比べると人が少なく、練習に集中できる点がメリットです。今回紹介した防寒グッズを参考に、冬の海の波に乗りましょう。