スケートボードを始める理由は人それぞれです。友人がやっていて誘われたケースもあれば、街でプレイしているスケーターに憧れて始めた方もいるでしょう。そんなスケートボードにはいくつか種類があり、特徴が異なります。ここでは、スケートボードの種類や向いているプレイを解説するので、迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
スケートボードは大きく分けて3種類
スケートボードの種類は大きく3つに分類できます。
ストリート(ショートスケート)
ショートボードやストリートと呼ばれるスケートボードは、ポピュラーなボードです。ボードを使った技に憧れて始めた方に向いているオールマイティなタイプと言えます。小回りが利き、カスタマイズもしやすいのが特徴です。
とりあえずスケートボードを購入したいけれど何を買えばよいか迷っているという方は、ストリートタイプを選ぶとよいでしょう。練習していくうちに自分の乗り方によって、ロングスケートやクルーザーに変えたいなどの希望がでてきてから新しく買い足しても遅くはありません。
費用もスケートボードの種類の中では比較的安価で、安いタイプなら1万円程度で購入できます。
ロングスケート
他の種類比べて長いのがロングスケートタイプの特徴で、全長は1m以上にも及びます。タイヤの部分は柔らかい素材が使われているのが一般的で、安定性が高いのも特徴です。ジャンプしたり回ったりといった技を楽しむというよりも、のんびりと乗り物に乗るようなイメージで利用したい方に向いています。
他にも、普段はサーフィンやスノーボードで楽しんでいるけれど、プレイできない時期にスケートボードでのんびり楽しみたいといった方にもぴったりです。
ただし、全長が大きいだけに持ち運びが大変な点には注意しましょう。また、価格も3万円程度からと、ストリートよりも高い商品が多いです。
クルーザー
スケートボードの中でもスピードを出すのを重視したタイプがクルーザーです。デッキと呼ばれる板の部分は、プラスチック製の商品が多い傾向にあります。
道が荒れていても進みやすく、滑走音が小さめなのが特徴です。主に移動手段として利用したい方に向いています。
デザイン性も重視された商品が豊富なので、外観で選びたい方にもクルーザーがおすすめです。費用は3種類の中では安価で、1万円未満で購入できるものもあります。
スケートボードで見ておくべきパーツの種類
スケートボードは様々なパーツを組み合わせてできています。好みのパーツを選び組み合わせることで、自分の理想のスタイルのスケートを実現しましょう。
デッキ
スケートボードの板の部分をデッキと呼び、さらに細かい場所によって呼び名が異なります。表側の中央部分はコンケーブ、前方部分はノーズキック、後方部分はテールキックです。裏側になると呼び名が変わり、中央部分はボトム、前方部分はノーズ、後方部分はテールとなります。
表面後方のテールキックの角度は、オーリーという後ろ足を蹴ってジャンプする基本技に大きく影響する部分です。角度が沿っているほど技を出す際の足の強い力が必要となるものの、高いジャンプが可能となります。
技の練習を始める初心者の場合、力を入れなくてもジャンプできる角度が弱めの商品がよいでしょう。ただし、しっかりとスケートボードの技を身につけたいなら、強くキックする角度のあるテールがおすすめです。初心者の場合、一概にどちらがよいとは言えず、練習の好みや目標によって変わってきます。
幅はデッキサイズと呼びます。狭いほど安定はしづらいものの技を扱いやすくなり、反対に広ければ走行時に安定しやすいです。
ウイール
ウイールはいわゆるタイヤ部分のことです。硬さの度合いは数値で表されるため、事前にチェックできます。数字が小さいほど柔らかく、でこぼこの道でも走りやすくなりますが、技はやりにくくなるでしょう。
主に移動を目的としているなら、柔らかめのウイールがよいですが、ジャンプなどの技を楽しみたいなら硬めを選ぶのがおすすめです。70~100程度の数値で表されます。
大きさや幅も技には大きく影響します。幅が広いと走行時に安定しやすいですが、重量が重くなるためジャンプする際やコントロールする際により足の力が必要です。
ウイールが大きいと重量が増すため、幅と同様にコントロールが難しくなりますが、速度は出しやすくなります。
技を練習する際は、デッキと同様で好みによって変わります。弱い力でもジャンプできるようになりたいならウイールが軽いものを、足に力を入れて体にしっかりと技を覚えさせたい場合には重めの商品を選ぶのがおすすめです。
トラック
トラックはデッキとウイールをつなぐ、いわゆる車軸部分です。商品によって柔軟性や高さが異なります。
高さは高めのハイと低めのロウの2種類があります。ハイは足に強い力をかけなければいけませんが高くジャンプでき、ロウは弱い力でもジャンプできますがあまり高くは上がれません。
テールキックの角度やウイールの大きさ同様、弱い力でもジャンプできるように練習したいか、強く蹴って体に覚えさせたいかによって選びましょう。
またトラックとトラック、つまり前輪と後輪の間はホイールベースと呼びます。間隔が短いと素早い技を繰り出しやすく、長いと安定しやすくなります。
初心者がスケートボードの種類選びに迷ったら
スケートボードの主な種類とパーツをご紹介しましたが、始めたばかりの方だと、あまり細かい部分まではよく分からないということもあるでしょう。デッキテールやウイールのサイズなど細かいところまでのこだわりが現状ではよく分からないという方は、コンプリートデッキを購入するのがおすすめです。
コンプリートデッキとは?
コンプリートデッキとは、普段バラバラに販売されているパーツが一纏めになったセットの状態で販売されている、つまり購入してすぐに走れる商品です。完成されていればすぐに遊べます。
技の練習や長距離移動などを楽しんでいるうちに、足回りなどをいろいろカスタマイズしたいという気持ちが出てくるでしょうから、それから細かいパーツを揃えていけば問題ありません。
パーツを個別に購入した場合には、組み立てるための道具も必要です。そこで、まずはコンプリートデッキを購入し、メンテナンスする都度必要な道具を少しずつ用意していくとよいでしょう。そうすれば、自分に合ったスケートボードを作っていくことができます。
脚力の弱い方がストリートタイプを購入するなら
トリックをマスターしたいのであればストリートタイプがおすすめ。パーツごとの特徴が技の出しやすさに影響します。ただし、どの部品であっても脚力とジャンプ力は大きく関わってくる点に注意が必要です。
コンプリートデッキでもさまざまな種類があって迷ってしまったら、脚力に自信があるかどうかによってテールの角度やウイールサイズを選択しましょう。
自信があるならテールの角度が強くウイールサイズが大きいものを、逆に脚力に自信のない方は弱い角度のテールや小さいウイールを選んでみてください。
小学生にぴったりのスケートボードは?
デッキは足の大きさで選ぶのが基本。足の小さな小学生であれば、小さなデッキを選ぶのが当たり前だと思う方も多いでしょう。スケートボードに慣れ親しんでトリックを楽しんでいるのであれば、ぴったりのサイズのデッキを選ぶのが正解ですが、スケートボード未経験の子供であれば少し大きめのデッキが安心です。
その理由は安定感。デッキが大きければ大きいほど足を乗せる面積が大きくなり、バランスがとりやすくなります。
まとめ
スケートボードは大きく分けて3種類あり、さらに細かくパーツの種類が分かれます。主にトリックと呼ばれる技を練習したいならストリートタイプ、サーフィンやスノーボードのように大きな板でのんびりと楽しみたいならば、ロングスケート、移動を重視するならクルーザーがおすすめです。
各パーツのサイズや硬さによっても使い勝手が異なりますが、主にジャンプに影響するため、特にストリートタイプでは重視する必要があります。パーツ選びが難しければ、最初から組み立てられているコンプリートデッキを選ぶとよいでしょう。
練習を重ねていくうちに少しずつ各パーツの役割が自然に身についていきます。ぜひ違いなどに着目しながらカスタマイズも楽しんでください。