スノボは、年々人気がアップしていますが、比例してケガが増えているという残念な話があります。1995年以降スキー事故よりも増えている調査結果もあり、スノボによるケガは増加の一途をたどっているのが現状です。今回は、スノボが楽しいものとなるためのケガを防ぐ方法を紹介します。
スノボのケガを防ぐ方法ってあるの?
スノボによるケガの原因として多いのが「ジャンプによる転倒」です。スノボは、スキーのようにストックを持たず、体のバランス感覚を楽しむスポーツ。ジャンプに限らずバランスを崩せば転倒してしまいケガにつながります。
逆にいえば、バランスを崩さないように工夫をすれば、ケガが防げるということです。バランスを崩さないためには、用具の正しい装着やストレッチをすることなどで軽減が見込めます。さあ、ケガを防げる方法を準備する順番に確認していきましょう。
バインディングの取り付け
スノボ用具の装着も正しくないとケガにつながります。例えば、バインディングはきちんと取り付けられていますか?「買ったときお店の人に付けてもらったから大丈夫」と思っている人も多いかもしれません。
オフシーズンにバインディングを付けたままだと、板が変形する可能性大。滑りにくくなったり、バランスが崩れやすくなったりするなど、ケガをする心配があります。長い期間スノボをしない場合は、バインディングを取り外し、スノボをするときは板の変形やネジの緩みがないかを確認してください。
・板のゆがみチェック
・ネジの緩みチェック
バインディングのセッティング
バインディングを自分の体格や好み、レベルにあったポジションにセッティングすることも大切です。自分に合ってないセッティングだとバランスが崩れやすく、ケガをしてしまいます。
自分に合った角度やスタンス幅、センタリングにセッティングしましょう。体とボードをつなぐバインディングがうまくセッティングできれば、バランスよく滑ることができケガを防げます。自分に合ったセッティングは、ケガの防止だけでなく、ノボが上達するポイントともいわれるので、ぜひ調整してください。
・角度チェック
・スタンス幅チェック
・センタリングチェック
プロテクター
「スノボは転ぶほど上達する」という話もあります。そのため、プロテクターは必須アイテムです。ケガ予防と軽減に役立ち、体を守ってくれます。また、プロテクターを付けていると安心感もあり、スノボを思いっきり楽しむためにもしっかりと装着して臨みましょう。
プロテクターの種類は多くありますが、すべてそろえて装着しなくても大丈夫です。スノボのレベルなどに合わせ、自分に必要と感じたプロテクターを着けましょう。
頭:ヘルメット、ヘッドプロテクター、ヘッドパッド
上半身:ボディプロテクター、プロテクタージャケット
手:エルボープロテクター、エルボーパッド、リストガード、アームプロテクター
下半身:ヒッププロテクター、ヒップガード、ニーパッド
準備体操
スノボをする前は、ゲレンデの寒さで体はカチカチになりがちです。そのような状態で、いきなりスノボをはじめてしまうと転んだり、肉離れしたりするなどケガにつながります。そのため、スノボをする前には準備運動をして体を温めてください。
体の動きがスムーズになり、ケガから体を守ることができるでしょう。ラジオ体操も全身運動になるので、スノボの準備体操としておすすめです。最低でも体操には10分程度はかけてください。足首やアキレス腱を動かすためスノボブーツを履く前に行います。
・首をクネクネ
・肩を回す
・腰をねじる
・ふくらはぎ部分を伸ばす
・膝の屈伸
・股関節を伸ばす
・足首をクネクネ
バインディングの装着
正しくない方法でバインディングを装着してしまうとケガをする原因となります。慣れないうちは装着するのに時間もかかりますが、焦らずゆっくり装着しましょう。簡単そうなバインディングの装着ですが、ケガをしないための装着には注意点があります。
・ブーツの雪をはらってバインディングに足を入れる
バインディングとブーツの間に雪があると凍ってしまい装着が不完全になったり、滑ったりするからです。
・ハイバックとかかとの間にすき間をつくらないで履く
すき間があるとアンクルストラップがうまく締まらず足元がぐらつき、バランスが崩れるからです。うまく滑れない原因にもなります。
・足首からストラップを付ける
つま先からではかかとにすき間ができやすいです。足首つま先どちらのストラップもしっかり固定されるところまで締めてください。
転び方の練習
スノボでケガをしないためには転ぶ練習をすることが大切です。スノボに転倒はつきもので、スピードの出過ぎやコントロールができないときも、うまく転んだほうがケガから身を守ることができます。
転ぶときは、手をつくことは避けましょう。ヒジやお尻からスライディングし、衝撃を減らすことがポイントです。できるだけ体を小さく丸めて転ぶなど、衝撃を少なくする転び方を身に付けていきましょう。転び方の練習は何度か繰り返えし、万が一に備えてください。
・胸側に転ぶときは膝、肘の順について滑り込みセーフポーズ
・お尻側に転ぶときは、頭を打たないようにアゴを引き、背中を丸めてコロンポーズ
スノボでケガをしないために6つのポイントを意識しよう
スノボでケガをしないために意識したほうがよい6つのポイントを紹介しました。スノボが上達したからといって、今回紹介したポイントを1つでも省いてしまうと危険度がアップします。過信することなく守って、楽しいスノボライフにしてください。
また、今回は取り上げませんでしたが、休憩中ゲレンデの真ん中に座らないなどのマナーを守ることもケガを防ぐことにつながります。滑走中のスノーボーダーやスキーヤーとの衝突でケガをした人も多い傾向です。当たり前のことのようですが、ケガをする確率を減らすことができますのでマナーは守りましょう。