【アルペンスキー】スーパー大回転とは?特徴やルールを紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

スーパー大回転は、スーパーGとも呼ばれるアルペンスキー競技のひとつです。北京オリンピックでも行われることから、注目が集まっています。今回は、スーパー大回転の特徴やルールを紹介。ぜひチェックしてみてください。

スーパー大回転とは

スーパー大回転は、ヨーロッパのアルプス地方で発展したアルペンスキーのひとつで、スピードが求められる種目です。オリンピックなどでも目にしたことがあるという人も多いのではないのでしょうか。ここでは、スーパー大回転の特徴や歴史を紹介します。

速度は100kmにも及ぶ!

スーパー大回転は、スーパーGやSGとも言われるアルペンスキーの種目のひとつです。英語では「Super Giant Slalom(スーパージャイアントスラローム)」と表記されます。

選手たちは、斜面を滑り降りながら様々な大きさのカーブを曲がります。アルペンスキーの中でも高速系種目に分類され、選手たちがコースを滑り降りる速度は、平均して100kmにも及びます。最高時速は150kmを超えることもあり、スピードとターンの正確さの両方が求められるため、非常に高度な技術が必要とされる種目です。

スーパー大回転の歴史

スーパー大回転は、アルペンスキーの中でも最も歴史が浅く、オリンピック競技としては1988年のカルガリーオリンピックで初採用されました。

日本人選手では、千葉信哉選手の活躍が有名です。千葉選手は、1984年のサラエボオリンピックに日本代表として出場し、その活躍ぶりが話題になりました。その後の1987年のアルペンスキー世界選手権では、22位となります。初めてスーパー大回転がオリンピック種目として採用された1988年のカルガリーオリンピックでは、14位となりました。現在でも日本人選手のワールドカップ入賞実績はなく、スーパー大回転における今後の課題となっています。

コースやルールを解説  

スーパー大回転は、アルペンスキーの中でもダウンヒルと並び、高速系種目に分類されます。コースやルールも独特なため、初心者には分かりづらいかもしれません。ここでは、スーパー大回転のコースやルールを詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

スーパー大回転のコースを解説

スーパー大回転のコースは、大会ごとにそれぞれ標高差が異なります。オリンピックや世界選手権、ワールドカップなどにおいては、男子が450〜650m、女子が400〜600m程度です。また、うねりや起伏があり幅が30m前後のコースが好ましいとされています。

スーパー大回転のコースには、スラロームポールと呼ばれる旗が設置されており、屈折しないリジットポールと、屈折するフレックスポールの2種類があります。コースの内側にはフレックスポール、外側にはリジットポールを赤と青を交互に設置。また、雪面にはコースを示すラインが施され、選手たちはこのラインに沿って滑走します。

ルールを解説

スーパー大回転のコースには男子で35以上、女子で30以上の旗門(1対の旗)が設置されており、選手たちはコースに設置された旗門を通過しながら滑走し、そのタイムを競います。基本的に1回の滑りで勝敗を決定。これは、似た種目である「回転」や「大回転」とは異なるルールです。スタート間隔は基本的に60秒ごと、最短でも40秒となっています。

スーパー大回転では、スピードに加えてターン要素もある高難度な競技ながら、実際に使用するコースでの練習は許可されていません。そのため、結果が予測できないという一面もあります。

スキー板の長さは、男子は210cm以上、女子は205cmと定められている他、選手たちはヘルメットの装着が義務化されています。

回転や大回転との違いは?

スーパー大回転と似た種目として、「回転」や「大回転」などがあります。その違いはどういった点なのでしょうか。ここでは、「回転」や「大回転」のルールや特徴を紹介します。ぜひ、スーパー大回転との違いをチェックしてみてください。

回転のルールや特徴

「回転」は「スラローム」とも呼ばれる種目です。技術系種目と呼ばれていて、急勾配で、細かいカーブを正確に曲がることが要求されます。スピードやターンの正確さが求められ、ポールだけで構成された旗門をハンドガードでなぎ倒していく点が見どころ。スーパー大回転とは異なり、各選手が2回滑り、そのタイムの合計で勝敗が決定します。

大回転のルールや特徴

「大回転」は「ジャイアントスラローム」とも呼ばれ、回転と同じく技術系種目に分類されます。大中小さまざまな大きさのカーブを規則正しく曲がることが要求され、スピードやターン技術の他、コース取りなど、あらゆる要素が詰め込まれた種目です。回転と同じく、異なるコースを各選手2本滑り、その合計タイムで勝敗が決まります。

スーパー大回転を動画でチェック!

ここまでは、スーパー大回転の特徴やルールを紹介しました。スーパー回転の名前を聞いたことがあっても、みたことがないという人もいるのではないでしょうか。ここでは、スーパー大回転の動画を紹介します。ぜひチェックして、その魅力を見つけてみてください。

ソチオリンピックのハイライト

こちらの動画では、2014年のソチオリンピックでのスーパー大回転のハイライトが視聴できます。男子選手ならではの力強い滑走は圧巻です。動画では、ノルウェーのチェーティル・ヤンスルード選手、アメリカのボディー・ミラー選手、​​アンドリュー・ウェイブレット選手、カナダのジャン・ヒューデック選手が活躍しています。ソチオリンピックのメダリストの滑走をぜひチェックしてみてください。

フェデリカ・ブリニョネ選手に注目

こちらの動画では、イタリアのフェデリカ・ブリニョネ選手の滑走が視聴できます。フェデリカ・ブリニョネ選手は、平昌オリンピックで銅メダルを獲得し話題となりました。2022年1月までに、ワールドカップで47回の表彰台入りを達成していることでも有名。内訳は、スーパー大回転で13回、大回転で24回、ダウンヒルで4回、複合で6回です。

大迫力の滑走をチェック

こちらの動画では、ノルウェーのアレクサンデル・オーモット・キルデ選手の滑走が視聴できます。アレクサンデル・オーモット・キルデ選手は、ソチオリンピック、平昌オリンピックともにスーパー大回転で13位となりました。ワールドカップでは、これまでスーパー大回転で6回、ダウンヒルで5回金メダルを獲得しています。

【2022冬季五輪】スキースーパー大回転の日程

2022年2月に開幕される北京オリンピックでは、スーパー大回転は以下の日程で行われます。

・2月8日(火)
11:00〜13:14 男子スーパー大回転

・2月11日(金)
11:00〜13:09 女子スーパー大回転

スキースーパー大回転に注目!

スーパー大回転は、アルペンスキーの中でもスピードが求められる種目です。そのスピードは100kmにも及びます。2022年の北京オリンピックでも行われるので、今回紹介したルールを覚えて、スーパー大回転ならではのスピードやターンを楽しんでみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加