クロスカントリースキー「クラシカル走法」とは?フリー走法との違いを解説

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クロスカントリースキーには、大きく分けて2種類の滑り方があります。今回は、クロスカントリースキーの基本となるクラシカル走法について紹介します。フリー走法との違いも解説するので、ぜひチェックしてみてください。

クロスカントリースキーとは

クロスカントリースキーは、北欧のスカンジナビア地方で平地を移動するために発展した「ノルディックスキー」の1種です。選手たちは長距離コースをスキーとポールを使用して滑り抜きます。スケーティング技術はもちろん、体力や精神力が必要とされる競技です。

オリンピック競技としては、1924年のシャモニーオリンピックで初採用され、長い間たくさんの人に親しまれています。

クラシカル走法とは!フリー走法との違いを解説

クロスカントリースキーの滑り方としては、クラシカル走法とフリー走法の2種類があります。それぞれ、どのような特徴があるのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、クラシカル走法とフリー走法の特徴や違いを解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

クロスカントリーの走法は2種類!違いは?

クロスカントリースキーの走法は大きく分けて「クラシカル走法」と「フリー走法」の2種類です。

「クラシカル走法」は、その名の通り昔からある走法で、​​雪上につけられた溝の上をスキーで交互にキックして進みます。クラシカル走法の競技中に、違う滑り方をすると失格となります。

「フリー走法」は、アイススケートのように交互に足を開いて進みます。クラシカル走法とは違い、滑り方には制限がなく、よりスピードが出るのが特徴です。

ワックスを使用する「クラシカル走法」

クラシカル走法とフリー走法の違いのひとつに、ワックスの有無が挙げられます。クラシカル走法では、スキーを交互にキックして進むため、板には滑るためのワックスと、キックするための滑り止めワックスの両方を塗るのが特徴です。

滑るためのワックスはグライダーワックス、滑り止めワックスはグリップワックスと言います。フリー走法では、滑り方に制限がないため、ワックスを塗る必要はありません。

クロスカントリースキーの種目を紹介 

クロスカントリースキーには、さまざまな種目があり、それぞれ特徴も異なります。どのような種目があるのか気になっている人も多いのではないでしょうか。ここでは、クロスカントリースキーの種目とその特徴を紹介します。ぜひチェックしてみてください。

スキーアスロン

「スキーアスロン」は、前半はクラシカル走法で走り、後半はフリー走法で走る種目です。前半と後半ではスキー板を取り替える必要があります。選手が一斉にスタートするマススタート方式でスタートし、勝敗は着順で決まります。

クラシック

「クラシック」は、その名の通りクラシカル走法で滑る競技です。選手たちは、脚を平行に保ちながら、左右交互にスキーを滑らせて進みます。アイススケートのように交互に足を開いて進むスケーティング走法を用いると失格となります。

フリースタイル

「フリースタイル」は、その名の通りフリー走法で滑ります。クラシカルとは異なり、滑り方に制限がありません。左右のスキーをハの字にし、雪面をキックして進むスケーティング走法が用いられることが多いです。

リレー

「リレー」は、1チーム3〜4名の選手で行う種目です。1チーム4名のリレーの場合、第1〜2走者がクラシカル走法、第3〜4走者がフリー走法で走るのが特徴。マススタート方式で全チームが一斉にスタートし、チームの最終走者の着順で順位が決まります。

スプリント

「スプリント」は、個人戦と1チーム2名で行う団体戦の2種類があり、1レースの滑走距離は1.5km程度と定められています。1レースにつき2分半ほどと、短い時間で勝敗が決まる種目です。

【2022冬季オリンピック】クロスカントリースキーの日程 

北京オリンピックでは、クロスカントリースキーは以下の日程で行われます。

・2月6日(日)
15:00〜 男子15km+15km スキーアスロン

・2月8日(火)
16:00〜 女子スプリント フリー 予選
16:50〜 男子スプリント フリー 予選
18:30〜 女子スプリント フリー 準々決勝
18:55〜 男子スプリント フリー 準々決勝
19:25〜 女子スプリント フリー 準決勝
19:35〜 男子スプリント フリー 準決勝
19:47〜 女子スプリント フリー 決勝
20:00〜 男子スプリント フリー 決勝

・2月10日(木)
15:00〜 女子10km クラシカル

・2月11日(金)
15:00〜 男子15km クラシカル

・2月12日(土)
15:30〜 女子4×5km リレー

・2月13日(日)
15:00〜 男子×10kmリレー

・2月16日(水)
17:00〜 女子団体スプリント クラシカル 準決勝
18:00〜 男子団体スプリント クラシカル 準決勝
19:00〜 女子団体スプリント クラシカル 決勝
19:30〜 男子団体スプリント クラシカル 決勝

・2月19日(日)
14:00〜 男子50kmマススタート フリー

・2月20日(月)
14:30〜 女子30kmマススタート フリー

【男子】クロスカントリー日本代表選手を紹介

ここでは、北京オリンピックでの活躍が期待される、男子クロスカントリー日本代表選手を紹介します。

​​宮沢大志

​​宮沢大志(みやざわひろゆき)選手は1991年10月12日生まれ、新潟県出身です。2013年のノルディックスキー世界選手権ではリレーで8位をマーク。ソチオリンピックでの活躍も話題となりました。

山下陽暉

山下陽暉(やましたはるき)選手は1999年3月11日生まれ、富山県出身です。2020年と2021年にはU-23世界選手権に出場。2022年1月に行われた札幌トヨタ杯では、7.5km地点では2位だったものの逆転優勝し、話題となりました。

広瀬崚

広瀬崚(ひろせりょう)選手は2000年11月6日生まれ、富山県出身です。2018〜2019シーズンのジュニア世界選手権では、日本代表として活躍。2021年1月の伊藤杯チャンピオンレースで優勝を果たし、話題となりました。

馬場直人

馬場直人(ばばなおと)選手は1996年7月20日生まれ、長野県出身です。2018〜2019シーズンの全日本スキー選手権大会で優勝。2019年のユニバーシアードでも、30kmフリーで優勝しました。

【女子】クロスカントリー日本代表選手を紹介

ここでは、女子クロスカントリー日本代表選手を紹介します。

石田正子

石田正子(いしだまさこ)選手は1980年11月5日生まれ、北海道出身です。日本人選手として初めてワールドカップ長距離種目で3位入賞を果たしました。これまでトリノ、バンクーバー、ソチ、平昌オリンピックの4大会に出場しています。

小林千佳

小林千佳(こばやしちか)選手は1998年7月3日生まれ、長野県出身です。第93回全日本学生スキー選手権大会では、5kmフリーで優勝しています。2021年1月の伊藤杯チャンピオンレースでは3位入賞を果たしました。

土屋正恵

土屋正恵(つちやまさえ)選手は1996年12月13日生まれ、岩手県出身です。2018〜2019シーズンの全日本選手権では2位入賞を果たします。2021年の世界選手権20kmリレーで10位となり、話題になりました。

児玉美希

児玉美希(こだまみき)選手は1996年11月21日生まれ、新潟県出身です。2021年の全日本選手権では総合2位となり、日本代表選手の座を獲得。2022年1月に行われたフォーカード杯クロスカントリーレースで優勝を果たし、話題になりました。

クラシカルもフリーも!クロスカントリースキーに注目

今回はクロスカントリースキーの基本的な走法、クラシカル走法とフリー走法を紹介しました。クロスカントリースキーは北京オリンピックでも男女合わせて12種目が行われます。ぜひ、ルールや種類を覚えて、クロスカントリースキーを楽しんでみてください。

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