スキーの原点とも言われ、多くの人に親しまれているクロスカントリースキー。北京オリンピックでは、クラシカルやフリー、スキーアスロンなど男女合わせて12種目が行われます。今回は、その中でもスキーアスロンを紹介。ぜひチェックしてみてください。
スキーアスロンとは
スキーアスロンは、クラシカル走法とフリー走法を連続して行う競技です。マススタート方式により選手全員が一斉にスタートします。
オリンピックでは、男子は前半15km、後半15kmの30km、女子は前半7.5km、後半7.5kmの15kmのコースとなっており、勝敗は着順で決まります。選手たちは前半と後半の中間地点に設けられたピットボックスでスキーをクラシカル用からフリー用へ交換します。
クロスカントリースキー自体は1924年のシャモニーオリンピックで初採用されましたが、スキーアスロンは、2014年のソチオリンピックでパシュートに代わって初採用された、比較的新しい競技です。
覚えておきたい!スキーアスロンの用語を解説
北京オリンピックでも、注目を集めるスキーアスロン。スキーアスロンを楽しむなら、用語やルールを覚えておきたいもの。ここでは、スキーアスロンを観る際に欠かせない用語を解説します。ぜひチェックしてみてください。
クラシカル走法
「クラシカル走法」は、雪面につけられた2本の溝の上をスキーで交互に蹴って進みます。板には滑ったり蹴ったりするためのワックスを塗るのが特徴です。スキーアスロンでは、前半にクラシカル走法以外の滑り方をすると失格となってしまいます。
フリー走法
「フリー走法」は、スキー板を逆ハの字形に開き、雪面を蹴って進みます。スキーアスロンでは、後半で取り入れられる走法ですが、クラシカルと違い、滑り方に一切制限がないのが特徴です。フリー走法は、アイススケートの動きに似ていることでも知られています。ぜひ、注目してみてください。
マス・スタート
「マス・スタート」は、選手全員が一斉にスタートする方式で、着順によって順位が決まります。この方式は、スキーアスロンだけではなく他のスキー競技でも多く見られるので、覚えておきましょう。
バイアスロン競技にも注目!特徴やルールは?
ここまでは、スキーアスロンの特徴や用語を紹介しました。北京オリンピックでは、スキーアスロンの他に、バイアスロンという競技も行われます。どのような競技なのか知りたいという人も多いのではないでしょうか。ここでは、北京オリンピックでも注目を集めるバイアスロン競技の特徴やルールを、各種目ごとに紹介します。ぜひチェックしてみてください。
クロスカントリーとライフル射撃を行う
バイアスロンとは、クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせて行う競技のこと。選手たちは、ライフル銃を背負ってクロスカントリースキーで滑走した後、標的に向かって射撃を行います。
クロスカントリースキーが誕生した北欧では、猟師達が弓や銃などを背負い、スキーを履いて狩猟をしていました。それがルーツとなり、近代に入って競技として発展していきます。オリンピック競技としては1960年スコーバレーオリンピックで初採用されました。
バイアスロンには、男女合わせて11種目がありそれぞれルールが違います。ここからは、種目別にルールや特徴を紹介。ぜひ、参考にしてみてください。
スプリント
「スプリント」は男子10km、女子7.5kmの距離をクロスカントリースキーで滑走します。バイアスロン競技の中では最も距離が短い種目です。射撃は2回行われ、それぞれ5発ずつ撃ちます。1発外すごとに、ペナルティとして150m滑走。射撃の腕はもちろん、スピードも必要となる競技です。
インディヴィデュアル
「インディヴィデュアル」は男子20km、女子15kmの距離をクロスカントリースキーで滑走。射撃は4回行われ、それぞれ5発ずつ撃ち、1発外すごとに1分間のペナルティがタイムに加算されます。
インディビジュアルは、オリンピックで最初に採用されたバイアスロン種目で、選手たちにとっては最も過酷な種目として有名です。長距離を走る体力と射撃の腕が必要とされて
おり、クロスカントリースキーのスピードよりも命中率が鍵となるため、逆転劇が起きることもあります。
パシュート
「パシュート」は男子12.5km、女子10kmの距離をクロスカントリースキーで滑走します。射撃は4回行われ、それぞれ5発ずつ撃ち、1発外すごとにペナルティとして150m滑走。
パシュートは、スプリントの延長線上にある種目で、スプリントの結果をもとに1位の選手からタイム差でスタートし、着順で順位が決まります。パシュートは、スプリントの翌日に行われることが原則。スプリントで上位に入るほど、パシュートで巻き返しが狙えます。
マススタート
「マススタート」は男子15km、女子12.5kmをクロスカントリースキーで滑走。射撃は4回行われ、それぞれ5発ずつ撃ち、1発外すごとにペナルティとして150m滑走します。
マススタートはその名の通り、出場選手が一斉にスタートするのが最大の特徴です。オリンピックでは、インディビデュアルとスプリント、パシュートのメダリストと、ワールドカップでの総合成績が上位15名の選手がマススタートに参加できることになっています。バイアスロンの強豪が揃うレースとあり、目が離せません。
リレー
「リレー」は男子4×7.5km、女子4×6kmをクロスカントリースキーで滑走。各走者が2回射撃を行い、それぞれ5発ずつ撃ちます。的を外した場合は3発まで予備弾を使用可能。予備弾を使っても的中できなかった標的数1つにつき150mのペナルティが加算されます。
「ミックスリレー」では、女子2×6kmと男子2×7.5kmを滑走。射撃はリレーと同じく、各走者が2回の射撃でそれぞれ5発ずつ撃ち、的を外した場合は3発まで予備弾を使えるというルールです。
【2022冬季オリンピック】スキーアスロンの日程
北京オリンピックでは、スキーアスロンは以下の日程で開催されます。
・2月5日(土)
16:45〜17:35 女子7.5km+7.5km スキーアスロン
・2月6日(日)
16:00〜17:35 男子15km+15km スキーアスロン
【2022冬季オリンピック】バイアスロンの日程
北京オリンピックでは、バイアスロンは以下の日程で開催されます。
・2月5日(土)
17:00〜 2×6km女子+2×7.5km男子 ミックスリレー
・2月7日(月)
17:00〜 女子15km インディビデュアル
・2月8日(火)
16:30〜 男子20km インディビデュアル
・2月11日(金)
17:00〜 女子7.5km スプリント
・2月12日(土)
17:00〜 男子10km スプリント
・2月13日(日)
17:00〜 女子10km パシュート
18:45〜 男子12.5km パシュート
・2月15日(火)
17:00〜 男子4×7.5km リレー
・2月16日(水)
15:45〜 女子4×6km リレー
・2月18日(金)
17:00〜 男子15km マススタート
・2月19日(土)
17:00〜 女子12.5km マススタート
クロスカントリー「スキーアスロン」をチェック
クラシカル走法とフリー走法を連続して行う競技、スキーアスロン。北京オリンピックでも開催が予定されています。今回紹介したルールや用語を覚えて、観戦を楽しんでみてください。