スキーの原点とも言われるクロスカントリースキーは、ヨーロッパやカナダを中心に発展した人気の競技です。今回はクロスカントリースキーを始めたいという人向けに、ルールやおすすめの板、スキー場を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
クロスカントリースキーとは
オリンピック競技としても知られるクロスカントリースキー。日本ではまだあまりメジャーではないので、一体どのような競技なのか気になるという人も多いのではないでしょうか。ここではクロスカントリースキーの特徴や歴史を紹介します。
ノルディックスキー競技のひとつ
クロスカントリースキーは、ノルディックスキー競技のひとつです。ノルディックスキーとは、北欧のスカンジナビア地方で平地を移動するために発展したスキーのこと。選手たちは長距離コースをスキーとポールを使用して滑り抜きます。スケーティング技術はもちろん、体力や精神力が必要とされる競技です。
クロスカントリースキーの歴史
クロスカントリースキーが誕生したのは19世紀半ばのこと。ノルウェーの平地が多い野山を駆け抜けるために誕生しました。その後クロスカントリースキーは発展していき、1842年にはレースが行われたという文献が残っています。そのことからスキー競技としては最も古い競技として知られているのです。
クロスカントリースキーは1924年のシャモニーオリンピックで初採用され、現在も多くの人に親しまれています。
クロスカントリースキーの種類やルールを初心者向けに解説
スキーの原点とも言われるクロスカントリースキーには、いくつかの種類があります。クロスカントリーを始めるなら覚えておきたいものです。ここでは、クロスカントリースキーの種類やルールを解説します。
クロスカントリースキーの種類
クロスカントリースキーの走法は大きく分けて「クラシカル走法」と「スケーティング走法」の2つです。
「クラシカル走法」は、その名の通り昔からある走法で、雪上につけられた溝の上をスキーで交互にキックして進みます。板には滑るためのワックスと、キックするための滑り止めワックスの両方を塗るのが特徴です。
「スケーティング走法」は、アイススケートのように交互に足を開いて進みます。クラシカルよりもスピードが出るのが特徴です。
オリンピック種目としては、「クラシカル」や「フリー」を始め、スタート地点や距離などが異なる「スキーアスロン」、「スプリント」、「リレー」など、男女合わせて12種目が採用されています。
クロスカントリースキーのルール
クロスカントリースキーのルールを種目別で紹介します。
クラシカル…脚を平行に保ちながら、左右交互にスキーを滑らせて進みます。左右のスキーをハの字にし、雪面をキックして進むスケーティング走法を用いると失格となるので注意が必要です。
フリー…クラシカルとは異なり、滑り方に制限がありません。下り坂で滑降する際を除き、スケーティング走法が用いられることが多いです。
スキーアスロン…選手が一斉にスタートし着順で勝敗が決まるマススタート方式でスタートします。前半はクラシカル走法で走り、後半はフリー走法で走る種目です。前半と後半ではスキー板を取り替える必要があります。
スプリント…1レースの滑走距離は1.5km程度と定められています。1レースにつき2分半ほどと、短い時間で勝敗が決まる種目です。個人戦と1チーム2名で行う団体戦の2種類があります。
リレー…1チーム3〜4名の選手で行う種目です。マススタートで全チームが一斉にスタートし、チームの最終走者の着順で順位を決定。1チーム4名のリレーの場合、第1〜2走者がクラシカル、第3〜4走者がフリーで走ることが決められています。
クロスカントリースキーの選び方を紹介
ここまでは、クロスカントリースキーの種類やルールを紹介しました。これからクロスカントリースキーを始めたいという人もいるのではないでしょうか。ここでは、クロスカントリーで使われるスキー板の選び方を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
サイズ選びが重要
クロスカントリースキーの板には大きく分けて「クラシカル」、「スケーティング」の2種類があります。「クラシカル」は、身長より25〜30cmほど、「スケーティング」は身長より10〜15cmほど大きいものを選ぶようにしましょう。初心者の場合、短めのものを選ぶと操作しやすくなるのでおすすめです。ポールの長さは、クラシカルは身長×0.8cm、スケーティングは身長×0.9cmほどのものを選びましょう。
クロスカントリースキーはどこで買える?中古は?
クロスカントリースキーは、スキー専門店やスポーツ用品店を始め、オンラインショップやリサイクルショップなどでも購入可能です。可能であれば、実際にスキー板を見てみるのがおすすめ。初心者の場合は、店舗スタッフや経験者にアドバイスをもらうと、ぴったりのスキー板が選びやすいでしょう。
リーズナブルなものを購入したいという人は、中古のスキー板もチェックしてみてください。汚れや傷などがなく、しっかりと手入れされたものであれば、中古でも十分にクロスカントリースキーを楽しめます。
おすすめの板を紹介
ここでは、おすすめの板を紹介します。
FISHER SPEEDMAX 3D
人気ブランドFISHERのスキー板です。滑走面とサイドウォールに同じ素材を採用することで、 摩擦を減らし、圧倒的なスピードを実現します。 軽量かつスピードを求める人にぴったりのスキー板です。
【Xadventureのおすすめポイント】
・抜群のスピード
・セーフティーロック付きで安全
ATOMIC MOTION 46 GRIP
耐久性に優れた人気のモデル。コントロールしやすく、快適な乗り心地が特徴です。スタイリッシュなデザインもうれしいポイント。初心者からエキスパートまで、幅広い層におすすめのスキー板です。
【Xadventureのおすすめポイント】
・耐久性に優れている
・スタイリッシュなデザイン
クロスカントリースキーが体験できるスキー場を紹介
クロスカントリースキーの特徴のひとつにリフトを使わないという点があります。その特徴から、スキー場でクロスカントリースキーをしている人を見たことがないという人も少なくありません。ここでは、クロスカントリースキーが体験できるスキー場を紹介します。興味がある人は、ぜひ足を運んでみてください。
休暇村裏磐梯スキー場
福島県耶麻郡にある「休暇村裏磐梯スキー場」では、3kmコースや1.5kmコース、1kmから自分のレベルにあったコースを選択可能。なだらかなコースなので、子どもから大人まで、家族連れでも楽しめます。スノーシューや雪遊びもできる上、レンタル用品も充実の品揃えです。
【基本情報】
・住所:福島県福島県耶麻郡北塩原村檜原
・TEL:0241-32-2421
野沢温泉スキー場
長野県下高井群にある「野沢温泉スキー場」では、長野オリンピックでも使われた、5kmと7.5kmのコースが利用できます。スタート地点、ゴール地点は平地になっているので、初心者にも最適です。他にも、ジャンプやパークなどの施設も充実。スキーを楽しんだ後は、温泉やお土産ショップもチェックしてみましょう。
【基本情報】
・住所:長野県下高井郡野沢温泉村豊郷7653
・TEL:0269-85-3166
光徳クロスカントリースキー場
栃木県日光市にある「光徳クロスカントリースキー場」では、1km、3km、5km、10kmのコースが楽しめます。クロスカントリースキーやスノーシューのレンタルも可能なので、初心者でも気兼ねなくクロスカントリースキーが体験可能。日光アストリアホテルに併設しているので、観光がてらスキーを楽しみたい人にもおすすめです。
【基本情報】
・住所:栃木県日光市光徳温泉
・TEL:0288-55-0585
【男子】クロスカントリー日本代表選手を紹介
クロスカントリースキーは、2022年の北京オリンピックでも開催されます。ここでは、男子クロスカントリー日本代表選手を紹介。ぜひチェックしてみてください。
宮沢大志
宮沢大志(みやざわひろゆき)選手は1991年10月12日生まれ、新潟県出身です。2013年のノルディックスキー世界選手権ではリレーで8位をマーク。ソチオリンピックでの活躍も話題となりました。
山下陽暉
山下陽暉(やましたはるき)選手は1999年3月11日生まれ、富山県出身です。2021年の全日本選手権では2位入賞を果たし、話題となりました。2022年1月に行われた札幌トヨタ杯では優勝を飾り、注目を集めています。
広瀬崚
広瀬崚(ひろせりょう)選手は2000年11月6日生まれ、富山県出身です。小学2年生でスキーを始め、ジュニア時代からさまざまな大会で活躍。2021年1月の伊藤杯チャンピオンレースでは優勝を果たしました。
馬場直人
馬場直人(ばばなおと)選手は1996年7月20日生まれ、長野県出身です。2019年のユニバーシアードではリレーで4位、30kmフリーで優勝。2022年のワールドカップでは10kmフリーで8位となりました。
【女子】クロスカントリー日本代表選手を紹介
ここでは、女子クロスカントリー日本代表選手を紹介します。
石田正子
石田正子(いしだまさこ)選手は1980年11月5日生まれ、北海道出身です。これまでトリノ、バンクーバー、ソチ、平昌オリンピックに出場しています。2011年のアジア冬季競技大会では金メダルを獲得し、話題となりました。
小林千佳
小林千佳(こばやしちか)選手は1998年7月3日生まれ、長野県出身です。2019年のユニバーシアードにおいて、15kmフリーで9位となりました。第93回全日本学生スキー選手権大会では、5kmフリーで優勝を果たしています。
土屋正恵
土屋正恵(つちやまさえ)選手は1996年12月13日生まれ、岩手県出身です。2021年の世界選手権20kmリレーで10位となり、話題となりました。
児玉美希
児玉美希(こだまみき)選手は1996年11月21日生まれ、新潟県出身です。2022年1月に行われたフォーカード杯クロスカントリーレースで優勝を果たしました。
クロスカントリースキーを始めてみよう!
今回はクロスカントリースキーの特徴やルールを紹介しました。クロスカントリースキーはスキーの原点とも言われ、世界中で親しまれている人気の競技です。ぜひ、ルールや種類を覚えて、クロスカントリースキーを楽しんでみてください。