スノーボード「パラレル大回転」のルールや魅力を解説!注目選手も紹介

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2022年、北京オリンピックが開催。とくにスノーボードは、金メダル獲得に期待がかかる注目競技です。しかしテレビを観ていても、「ルールがわからない」「凄さがわからない」といった人もいるでしょう。今回はスノーボード競技の一つ、「パラレル大回転」のルールや魅力、注目選手を解説します。

スノーボード競技は2種目

スノーボード競技は、主に「フリースタイル種目」と「アルペン種目」の2種目。2種目をさらに細かく分類すると、合計5種目です。それぞれ詳しく解説します。

フリースタイル種目

フリースタイル種目とは、エアの高さやトリックのテクニックを競う種目のこと。難易度の高さや完成度が得点になります。ダイナミックなトリックやパフォーマンスが人気です。非常にインパクトがあり、スノーボードといえばフリースタイル種目の場面を思い浮かべる人も多くいるでしょう。

スノーボード競技フリースタイル種目は

  • ハーフパイプ
  • ビッグエア
  • スロープスタイル

の3種目です。半円筒形のコースで左右にジャンプする「ハーフパイプ」や、直線上のコースから勢いよく空中に放たれる「ビッグエア」。レールやボックスといったジブ(障害物)と、ジャンプ台が設置された斜面を滑る「スロープスタイル」などがあります。エアの高さやトリックのテクニック、着地の成否などが重要なポイントです。

アルペン種目

フリースタイル種目が「演技」種目であれば、アルペン種目は「競争」種目と言えます。アルペン種目は、誰が最も早くゴールラインに到達するかを競う競技です。エアやトリックなど、アクロバティックな場面は無いものの、急斜面を一気に滑り降りるスピード感と迫力があります。

スノーボード競技アルペン種目は

  • スノーボードクロス
  • パラレル大回転

の2種目。「スノーボードクロス」は、全長約1,000mにおよぶ特殊な地形のコースを4〜6名の選手が滑り降りる種目です。選手同士の激しい接触や転倒があり、「雪上のモトクロス」とも呼ばれています。対して「パラレル大回転」は2名の選手が並列したコースを滑り降り、ゴールタイムを競う種目。どちらの種目も、コース取りやテクニックが重要となる種目です。

パラレル大回転とは

パラレル大回転について、語源や歴史などを解説します。「パラレル大回転」と聞いて「どんな種目か想像できない」と感じる人も多いのではないでしょうか。どのような種目なのか理解できるよう、それぞれ解説します。

「パラレル大回転」の語源

パラレル大回転の正式名称は、英語で「パラレルジャイアントスラローム」です。パラレル大回転の「パラレル」とは、「並列」を意味します。2名の選手が並列したコースでスピードを競うことから名付けられました。

また「大回転」とは、選手がコースを滑る際の軌道を表した言葉です。選手はコースに設置された2本の旗の間、旗門を通過しなければなりません。各旗門までの間隔が長く、選手の滑る軌道は大きな弧を描きます。大きなターンの軌道から「ジャイアントスラローム」、つまり日本語で「大回転」と名付けられました。これらの言葉を組み合わせて「パラレル大回転」と呼びます。

スノーボード競技の初種目に採用

冬季オリンピックにスノーボード競技が加わったのは、1998年の長野オリンピックからです。当時採用されたのは、フリースタイル種目から「ハーフパイプ」、アルペン種目から「パラレル大回転」の2種目です。

当時は日本での開催ということもあり、スノーボード競技は大きな盛り上がりを見せました。長野オリンピック開催前の1997年、日本のスノーボード人口は320万人。長野オリンピック開催後、スノーボード人口は増え続け、2002年には540万人に登りました。

1998年以降のオリンピックでもスノーボード競技は人気があり、2022年北京オリンピックには5種目が採用されています。ハーフパイプとパラレル大回転は、スノーボードの人気に大きく貢献した種目と言えるでしょう。

アルペン用スノーボードを使用する

パラレル大回転はアルペン用スノーボードを使用します。スピードを競うアルペン種目では、減速しないスムーズなターンが大事。そのためボードは、ターンしやすいように設計されています。アルペン用スノーボードは硬く、幅の細いボードが特徴です。

「パラレル大回転」と「パラレル回転」は別種目

パラレル大回転のほかにも、「パラレル回転」と呼ばれる種目が存在します。パラレル大回転とパラレル回転はよく似た種目名ですが、ルールが異なる別種目です。混同しないために、パラレル回転のルールや違いを解説します。

パラレル回転とは

パラレル回転は並列するコースを2名の選手が滑り降り、最も早くゴールした人を勝者とする種目。コースは全長180〜220mで、アルペン種目の中でも最短距離です。しかしコース間の旗門数が多く接地されており、選手は細かく素早いターンが求められます。

2014年ソチオリンピックにのみ、パラレル回転が正式種目に採用されました。一度限りの正式種目、さらに当時はパラレル大回転も種目にあったため、混同して記憶した人も多くいます。非オリンピックの世界大会などでは、今もなお人気のある種目です。

パラレル回転との違いはチェックポイントの間隔

パラレル大回転とパラレル回転の大きな違いは、チェックポイントとなる旗門の間隔です。パラレル大回転のコースは全長300〜450m、旗門数は約39箇所です。旗門の間隔が約23mとなるため、選手は大きなターンと高速滑走をバランス良く繰り返す必要があります。

対してパラレル回転のコースは、全長180〜220mと短距離です。しかし旗門数は55〜75箇所もあり、旗門間隔が約13mと狭くなっています。細かく素早いターンが必要で、選手にターン技術や

集中力が求められる種目です。パラレル大回転とパラレル回転は、ほぼ同じルールの種目。しかしチェックポイントの間隔が変わるだけで、選手に求められる技術は大きく異なります。

パラレル大回転のルールを解説

パラレル大回転のルールについて、詳しく解説します。解説するルールは、2022年北京オリンピックに採用されている試合方式です。あわせてチェックしましょう。

種目ルール

パラレル大回転のルールは非常にシンプルです。斜面に設置された旗門をくぐり抜け、ゴールを目指します。大会では旗門の設置数や間隔など、すべて同じ条件で作られた2本のコースを使用。合計32名の選手が予選に挑みます。予選はゴールタイムの先着順、上位16名が決勝に進出。さらに決勝で誰よりも早く滑り降りた選手が、金メダルを手にします。

予選はタイムトライアル方式

予選はタイムトライアル方式を採用。32名の選手全員に不公平がないよう、2本のコースをそれぞれ1回ずつ滑ります。2回のゴールタイムを合計し、最も早い選手から順位を決定。上位16名が決勝に進出します。

決勝はトーナメント方式

決勝は予選上位16名で行われるトーナメント方式。2名の選手が並列するコースを同時にスタートし、早くゴールした選手が勝ち上がります。

予選の順位を参考に、

  • 予選1位と予選16位
  • 予選2位と予選15位
  • 予選3位と予選14位

といった組み合わせです。同着の場合、準決勝までは予選タイムを参考に勝敗が決定します。決勝と3位決定戦での同着は同順位です。つまり1〜3位の各順位は、同着2名が表彰される場合もあります。

パラレル大回転の魅力や見どころ

パラレル大回転の魅力や見どころを紹介します。フリースタイル種目のような「見せるテクニック」はありません。しかしスピード感ある滑りやターンテクニックは、ほかの種目にない魅力があります。魅力や見どころを知れば、きっとパラレル大回転の観戦をより楽しめるでしょう。

シンプルでわかりやすいルール

パラレル大回転の魅力は、なんといってもわかりやすいルールです。「誰が一番早いタイムでゴールするか」を競うパラレル大回転は、ひと目で勝敗がわかります。そのため未経験や初心者など、誰でも簡単に楽しめる種目です。

ターンテクニックを競う種目

パラレル大回転のもう一つの魅力は、ターンテクニックです。選手はコース上の左右に設置された旗門を通過する必要があります。そのため早く滑り降りるためには、減速を抑えたターンが必須です。高速でターンするにはボードをずらさず、エッジ(ボード側面の金属部分)を雪面に食い込ませて滑ります。パラレル大回転は、選手のターンテクニックが試される種目とも言えるでしょう。

選手の柔軟な対応力がポイント

パラレル大回転の見どころは、選手の柔軟な対応力が求められることです。パラレル大回転は男女交互に、同じコースを何名もの選手が滑走。そのためコースコンディションは、目まぐるしく変化します。コースコンディションのほかにも天候や風向き、雪質など、その場に応じた対応力が必要です。選手はいかに変化に対応し、高速で滑れるかを求められます。

2022年北京オリンピック「パラレル大回転」の放送日

2022年の冬季オリンピック開催地は北京です。日本との距離が近いため大きな時差はなく、リアルタイムで観戦できます。しかし日本時間に対して約1時間の遅れがあるため、放送時間や録画時間に注意しましょう。

放送日は2022年2月8日

2022年北京オリンピックのスノーボード競技、パラレル大回転の放送日は2月8日火曜日です。パラレル大回転はほかの4種目と異なり、試合の勝敗がすぐに決定する種目。そのため男女を含め、予選から決勝までを当日中に行います。

  • わかりやすいルールの種目を観たい
  • 早い試合展開が好み
  • スノーボードに興味がある
  • 一日だけオリンピック気分を味わいたい

といった人におすすめです。

予選

パラレル大回転予選は、北京時刻10時40分〜12時26分を予定しています。第一滑走と第二滑走、それぞれ男女交互の滑走です。

決勝

パラレル大回転決勝は、北京時刻14時30分〜15時36分を予定。予選と同じく、「一回戦」「準々決勝」「準決勝」をそれぞれ男女交互に実施します。15時36分からは順位決定戦です。「3位決定戦」と「決勝戦」は続けて女子、男子の順に行われます。

パラレル大回転出場!注目選手を紹介

2022年北京オリンピックスノーボード競技。パラレル大回転に出場する2名の日本人選手を紹介します。過去のオリンピックや世界大会で、優秀な成績を収めた注目選手です。各選手について紹介します。

竹内智香選手

2002年ソルトレークシティオリンピックから女子パラレル大回転に出場している竹内智香選手。2022年北京オリンピックで6大会連続出場となり、「パラレル大回転といえば竹内智香選手」と思い浮かべる人も多く居るでしょう。過去には銀メダル獲得経験もあり、非常に注目されている選手です。

三木つばき選手

三木つばき選手は18歳のプロスノーボーダー。4歳からスノーボードを始め、小学3年生からアルペン種目の練習に打ち込みます。小学6年生にはプロ登録、海外の大会でいくつも優勝しました。そして2021年12月、スノーボードW杯で自己最高の4位に入賞。世界ランクは7位にまで昇格しました。初出場となるオリンピック大会でどのような滑りを見せてくれるのか、注目の選手です。

日本代表が出場する「女子パラレル大回転」は大注目

オリンピックスノーボード競技の正式種目、パラレル大回転について解説しました。早さを競うシンプルなルールで、誰でも簡単に観戦できる種目です。とくに女子パラレル大回転では、2名の日本選手の出場が決定しています。竹内智香選手と三木つばき選手は金メダル候補ということもあり、大注目の種目です。2022年北京オリンピックは、パラレル大回転を応援しましょう。

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