2022年2月4日から2月20日にかけて開催される北京オリンピック。スノーボードは、スロープスタイルやハーフパイプ、ビッグエアなど合わせて11種目が行われます。今回は、中でも注目を集める「スロープスタイル」を紹介。ぜひチェックしてみてください。
スノーボードとスロープスタイルとは
スノーボードスロープスタイルは比較的新しい競技として知られています。オリンピックにおいては、2014年のソチ大会よりオリンピック正式種目となりました。ここでは、スノーボードスロープスタイルの特徴やルールを紹介します。
フリースタイル競技のひとつ
スノーボードスロープスタイルは、フリースタイル競技のひとつとして知られています。選手たちはレールやボックス、キッカーなどのセクションが設置されたコースを滑走。中でも、ジャンプセクションでのダイナミックな技が見どころとなっています。
また類似した要素を含む競技、ビッグエアにも注目。スロープスタイルとビッグエアの2種目に出場する選手が多いのも見どころです。
ソチオリンピックで初採用
スノーボードスロープスタイルは、2014年のソチオリンピックで正式種目として採用され注目を集めました。今回の北京オリンピックで3度目の実施となります。
2022年1月にはFISワールドカップが開催され、日本の選手の活躍も話題となっています。14日にはオリンピック開催前では最後となる第3選が行われ、日本の岩渕麗楽選手が今シーズン最高順位の4位をマーク。オリンピックでの活躍にも期待が高まります。
大会ルールを解説
スロープスタイルは1人2本滑り、良い方の得点を採用し、順位を決定します。採点は各セクションごとに行われ、その難易度や着地の美しさなどを総合的にジャッジ。コース内のアイテムを使わないと減点対象に。公平さを保つため、得点が1番高いものと1番低いものを除いた平均点が高い選手が勝ち進む方式を採用しています。
スノーボードスロープスタイルの用語を解説
ここまでは、スノーボードスロープスタイルの特徴やルールを紹介しました。スノーボードスロープスタイルを観戦したいという人も多いはず。スノーボードスロープスタイルは、ジブセクションとジャンプセクションに分かれており、その用語を覚えるとより競技が楽しめます。ここではスノーボードスロープスタイルの用語を解説。ぜひチェックしてみてください。
レール
「レール」は、鉄パイプや木でできた手すりで、ジブセクションのメインアイテムです。ボードとの接地面が少ないため、ジブセクションの中でも難易度が高いことで知られています。レールにはさまざまな種類があり、その種類もチェックしておきたいポイントです。
ストレートレール…まっすぐな形のレール。レールの中でも基本的な形です。
キンクレール…段差のついたレールのこと。途中で折れ曲がったような形が特徴です。
レインボーレール…アーチ状のレール。弧を描く虹のような形からこの名前がつけられたと言われています。
これらの他にもさまざまな形があり、形の異なるレールをいかにこなしていくかがポイントとなります。
ボックス
レールと同じく、ジブセクションの定番アイテム「ボックス」。ボックスという名前から箱型を想像してしまいますが、必ずしも箱型というわけではありません。ボックスにもさまざまな種類があります。
T字ボックス…ボックスの中でも定番の形で、レールに似た形をしています。
ナローボックス…T字ボックスと並び定番の形。滑る面が狭めに設計されているのが特徴です。
ワイドボックス…滑る面が広めに設計されています。高さはそれほどないことが多く、初めてボックスに挑戦する際にもおすすめの形です。
キッカー
「キッカー」はジャンプセクションのメインアイテム。ジャンプ台とも呼ばれ、高難度かつアクロバティックな技が炸裂する重要なアイテムです。コース内にはいくつかのキッカーが設置されていることが多く、選手たちの最大の見せ場となります。
【2022冬季五輪】スノーボードスロープスタイルの日程
北京オリンピックにおいても注目が集まる、スノーボードスロープスタイル。日本代表選手の活躍に注目したいところです。スノーボードスロープスタイルは、以下の日程で行われます。
・2月13日(日)
10:00〜10:59 女子スロープスタイル予選1本目
11:01〜12:00 女子スロープスタイル予選2本目
・2月14日(月)
9:30〜9:55 女子スロープスタイル決勝1本目
9:57〜10:22 女子スロープスタイル決勝2本目
10:24〜10:49 女子スロープスタイル決勝3本目
12:30〜13:30 男子スロープスタイル予選1本目
13:32〜14:32 男子スロープスタイル予選2本目
・2月15日(火)
9:30〜9:55 男子スロープスタイル決勝1本目
9:57〜10:22 男子スロープスタイル決勝2本目
10:24〜10:50 男子スロープスタイル決勝3本目
【男子】スノーボードスロープスタイル日本代表選手を紹介
ここでは、男子スノーボードスロープスタイルの日本代表選手を紹介します。
飛田流輝
飛田流輝(とびたるき)選手は1999年5月7日生まれ、東京都出身です。2019~2020シーズンのFISスロープスタイルワールドカップで優勝を飾り話題となりました。2021年のUSA Aspen FIS世界選手権ではスロープスタイルで9位、ビッグエアで4位の好成績を収めています。
濵田海人
濵田海人(はまだかいと)選手は1999年10月14日生まれ、北海道出身です。2021年のCOWDAY 2021 PARK&STREETやFIS WORLD CHAMPIONSHIPで優勝し話題となりました。
大塚健
大塚健(おおつかたける)選手は2001年4月2日生まれ、神奈川県出身です。2018年のワールドルーキーツアーのスロープスタイル部門で優勝。同年のX Gamesではビッグエア部門で優勝し、X Games史上最年少のメダリストとなりました。
國武大晃
國武大晃(くにたけひろあき)選手は2002年2月10日生まれ、愛知県出身です。2021年のFIS Snowboard World Championshipsスロープスタイルでは8位、ビッグエアでは7位の好成績を収めています。
【女子】スノーボードスロープスタイル日本代表選手を紹介
ここでは、女子スノーボードスロープスタイルの日本代表選手を紹介します。
鬼塚雅
鬼塚雅(おにつかみやび)選手は1998年10月12日生まれ、熊本県出身です。2015年にはスノーボード世界選手権で優勝。スポンサーである星野リゾートのサポートにより、アルツ磐梯にオーダーメイドパーク「Miyabi Park」を造成したことでも話題となりました。
岩渕麗楽
岩渕麗楽(いわぶちれいら)選手は2001年12月14日生まれ、岩手県出身です。平昌オリンピックではスロープスタイルで14位、ビッグエアでは4位入賞を果たしました。2021年のワールドカップではスロープスタイル、ビッグエアともに優勝。今最も勢いのある選手のひとりです。
村瀬心椛
村瀬心椛(むらせここも)選手は2004年11月7日生まれ、岐阜県出身です。2016年から2018年にかけてのワールドルーキーツアーで3年連続で王者の座を獲得。2021年のFISワールドカップでは開幕戦で優勝を果たしています。
芳家里菜
芳家里菜(よしかりな)選手は1999年4月9日生まれ、愛知県出身です。2018年のFIS Freestyle Openや翌年のFIS RACE Slope-style Day1で優勝を飾ります。同年のFIS National Cup Big Airでも2位となり、注目を集めました。
スノーボードスロープスタイルに注目!
2022年2月に開幕する北京オリンピック。スノーボードスロープスタイルは3日の工程で行われます。今回紹介したルールや採点方法を覚えておくと、スノーボードスロープスタイルがより楽しめること間違いなし。日本代表選手たちの活躍にも注目です。