サーフィン映画の金字塔と言われる作品「ビッグ・ウェンズデー」。幻の大波、「ビッグ・ウェンズデー」を追うサーファーたちの挑戦を描いた人気作品です。主人公を演じたのは俳優の「Jan Michael Vincent(ジャン・マイケル・ビンセント)」。今回は世界中のサーファーのアイコンとして知られる俳優「ジャン・マイケル・ビンセント」を紹介します。
ジャン・マイケル・ビンセントとは
俳優として数々の作品に出演する「ジャン・マイケル・ビンセント」。世界中のサーファーの憧れでもある彼は、子供の頃からサーフィンに親しんでおり、優れたサーファーとしても知られています。ここでは、ジャン・マイケル・ビンセントのプロフィールを紹介します。
プロフィールを紹介
「Jan Michael Vincent(ジャン・マイケル・ビンセント)」は1944年7月15日、アメリカ・コロラド州デンバー出身の俳優。1967年、23歳の頃から俳優としての活動を始めました。その名を世界に広めた映画「ビッグ・ウェンズデー」や人気ドラマシリーズ「エアーウルフ」などの映像作品に参加。2002年に事実上の引退となるまで多くの作品に出演してきました。人気俳優として活躍してきたジャンは2019年2月10日、心不全のため74歳で他界しています。
「ビッグ・ウェンズデー」で一躍スターに
1978年公開の映画、「ビッグ・ウェンズデー」。ジャンはこの作品で主人公マット・ジョンソンを演じ、注目を集めます。ダイナミックなサーフィンのシーンが話題となった「ビッグ・ウェンズデー」。ジャンは自ら、スタントをこなし話題となりました。
娘は「アンバー・ビンセント」
ジャンには「アンバー・ビンセント」という名の娘がいます。アンバーが現在も芸能活動を行っているという情報はありません。しかし「ビッグ・ウェンズデー」では、ジャン演じるマットの娘役として出演していることで知られています。
主な出演作とあらすじを紹介
「ジャン・マイケル・ビンセント」は、サーフィン映画の代名詞とも言える「ビッグ・ウェンズデー」を始め、さまざまな映像作品に出演しています。ジャン演じるマットに憧れを抱き、サーフィンを始めたという人も多いのではないでしょうか。ここでは、「ジャン・マイケル・ビンセント」の主な出演作とそのあらすじを紹介します。
デビュー作「テキサスの七人」
ジャンのデビュー作となった作品、「テキサスの七人」。1968年公開の映画です。若き日の「James Caan(ジェームス・カーン)」や「Harrison Ford(ハリソン・フォード)」が出演していることで話題となりました。
世間知らずの若者達が戦争の栄光に憧れを抱き、南北戦争に加わるが、激戦地シャイロで命の危機に晒される一行。ベトナム戦争と人種対立の時代を反映した、青春西部劇です。
アクション映画「メカニック」
1972年公開の映画、「メカニック」。凄腕の殺し屋ビショップ、通称「メカニック」はある日、組織幹部に属する友人を始末せよとの指令を受け、遂行。その後、葬儀でジャン演じる友人の息子、スティーブと知り合ったビショップ。彼はこの青年を助手にし、プロの殺し屋に育てていくことを決意します。劇中では豪快なアクションシーンやカーチェイスのシーンに注目。
ヘルメットが話題になった「エアーウルフ」
テレビドラマシリーズ、「超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ」。1984年から1987年に渡り放送された人気ドラマシリーズです。ドラマでジャンは、スーパーヘリを操る主人公「ストロングフェロー・ホーク」を演じました。また、作中で主人公たちが装着するヘルメットは、レプリカが販売されるなど大きな話題に。2015年にはブルーレイ版が発売され、当時のファンの心を鷲掴みにしました。
モンスターとの闘いを描いた「エイリアン・ウォーズ」
1991年公開の映画「エイリアン・ウォーズ」。近未来の科学研究所では、タイムワープの実験が行われており、チームの一人が実験台となり別次元へと送り込まれていました。タイムワープは無事成功しますが、戻ってきた彼の体には凶暴異星獣ガバリオスが侵入しており、ジャン演じる「シェパード博士」や科学者たちを襲い始めます。科学者と、未知の巨大モンスターとの闘いを描いたスリリングなSF作品です。
スタントマンの生活を描く「グレート・スタントマン」
1978年公開の映画、「グレート・スタントマン」。ベテランスタントマンの葛藤や苦難をコメディ色濃く描いた作品です。ジャンは美貌に恵まれた若手のスタントマン「スキー」を演じ話題に。ベテランと新鋭のスタントマンが命をかけて激突する、見どころ多数の人気作品です。
異色のラブストーリー「バッファロー’66」
人気俳優「Vincent Gallo(ヴィンセント・ギャロ)」が演じる、愛を知らないアナーキーな男と、彼に惹かれる女の異色のラブストーリー「バッファロー’66」。主人公が通うボーリング場のオーナー、「ソニー」を演じたジャンは、この作品で再び注目を集めました。
サーフィン映画の金字塔「ビッグ・ウェンズデー」
1978年に公開された映画「ビッグ・ウェンズデー」。サーフィン映画といえばこの作品をイメージする人も多いのではないでしょうか。水曜日に現れると言われている伝説の大波「ビッグ・ウェンズデー」に憧れを持つ主人公のマット、ジャック、リロイ。ベトナム戦争の徴兵を経て、再会した彼らが再び波へ挑むというストーリーです。
主人公マットを演じたジャンはこの作品でブレイク。一躍人気のスターとなりました。サーファーもそうでない人もぜひチェックしてみてください。
彼の晩年の様子を紹介
2019年、74歳で他界でその生涯を閉じた俳優「ジャン・マイケル・ビンセント」。「ビッグ・ウェンズデー」、「エアーウルフ」など数多くの人気作品に出演しながらも、さまざまな問題を抱えていたことで知られています。ここでは、彼の晩年の様子を紹介します。
薬物依存問題
1984年の「エアーウルフ」で主人公を演じたジャン。しかしその人気とは裏腹に、この頃からアルコールやドラッグ依存問題を抱えるようになってしまったそう。そのためキャリアが低迷し、映画などでも端役でのオファーがメインとなっています。
事故の後遺症や感染症に悩まされた
また、ジャンは1996年には自動車事故により頸椎と声帯を損傷。2012年には、感染症のため右足を二度に及び切断しています。そのため車椅子生活を余儀なくされ、晩年は介護を受けながら生活していたそうです。
日本のCMにも出演し話題に
人気俳優でありながら、サーフィンもこなすサーファーたちのアイコン「ジャン・マイケル・ビンセント」。日本でも人気は高く、過去にはCMに出演したことも。ここでは彼が出演したCMを紹介します。
キリン・NEWS
ソフトドリンク、ビール、発泡酒など日本の大手飲料メーカー「キリン」。ジャンは1983年、キリンのウイスキー「NEWS」のCMキャラクターを務め話題となりました。当時、ジャンの人気ぶりからCMはシリーズ化されるまでになったそうです。
トヨタ・チェイサー
日本が誇る自動車メーカー「トヨタ自動車」が1977年から2001年まで販売していた自動車「チェイサー」。1984年から1986年にかけてジャンをCMキャラクターに起用。「野望マキシマム」のキャッチコピーで親しまれていました。
名言を紹介
世界中の人々に愛されてきた俳優「ジャン・マイケル・ビンセント」。俳優として人々を魅了してきた彼は、数々の名言を残しています。ここでは彼の名言を紹介します。
I’m wild and crazy
過去に数回、自動車事故を起こしているジャン。「I’m sure I’ve been in an accident because I’m wild and crazy and go too fast, but I don’t remember having an accident.」私はワイルドでクレイジー、そしてスピードを出しすぎた為事故に遭遇したはずだ。しかし事故に遭遇したことは覚えていない。インタビューで語ったこの言葉が話題になりました。
I never thought about being the highest paid
人気ドラマシリーズ「エアーウルフ」では、当時のアメリカのテレビドラマ界で最も高額な出演料でオファーされていたジャン。その額はなんと20万ドルとも言われています。その際ジャンは「I never thought about being the highest paid. I just wanted to be someone that people cared about watching, and I feel I’m a good actor.」私は最高の出演料をもらうとは思ってもみなかった。ただ人々が気にかけてくれる俳優になりたかっただけ、そして優れた俳優の気分だ。こう語り、人々の共感を集めました。
まとめ
サーフィン映画の金字塔「ビッグ・ウェンズデー」で主人公マットを演じ、サーファーの憧れとなった、俳優ジャン・マイケル・ビンセント。自らがスタントを務めたサーフィンのシーンは一見の価値ありです。ぜひチェックしてみてください。