2021年開催の東京オリンピックで初めて採用された競技「スケートボード」。最後の種目である男子パークが実施されました。出場したのは、過去オリンピックのスノーボードで2度銀メダルを獲得している「平野歩夢」選手。今回は平野選手の滑りと、男子パークの結果を紹介します。
オリンピック新競技「スケートボード」
2020東京オリンピックで初めて採用された「スケートボード」。実施会場や競技の方法、ルールについてよく知らない方も少なくないのではないでしょうか。
スケートボードの競技について
スケートボード競技は、「ストリート」と「パーク」の2種目に分かれています。
「ストリート」は、街中にあるような階段や階段の手すり、縁石などを模したコースを使用。制限時間内で自由に演技をする「ラン」2回と、一発勝負のトリックを披露する「ベストトリック」5回を行い、点数が高かった4回の合計点で順位を争います。この競技では、堀米雄斗選手と西矢椛選手が優勝しました。
「パーク」はお椀型のボウルや、スノーボードのハーフパイプのようなコースでエアートリックを繰り出し、その高さやスピードを競う種目です。45秒の制限時間内で、自由にパーク内を滑りながらトリックを決めます。3回滑り、その中で最も高かった点数を競います。四十住選手が金、開選手が銀メダルを獲得した種目です。
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スケートボードの大会ルールを知ってもっと楽しもう!注目の技も紹介
有明アーバンスポーツパークで開催
開催場所となったのは、東京都江東区に位置する「有明アーバンスポーツパーク」。ここでは、スケートボードの他に自転車競技のBMXのような「アーバンスポーツ」が実施されます。
男子パークには平野歩夢選手が出場!
平野歩夢(ひらのあゆむ)
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平野選手は残念ながら予選敗退
スケートボード男子パークの予選・決勝は8月5日に実施されました。
平野選手は予選4組目で登場
予選は5名4組で滑走をしました。平野選手は最終組で登場。1回目ではトリックを失敗したものの、2回目はノーミスで滑り終えました。最初から難易度の高い回転技を組み込み、迫力のある演技でしたが、思いの外ポイントが伸びず62.03点。さらに、3回目では終盤で着地に失敗し、全体順位14位で予選を敗退しました。
キーガン・パルマー選手が95.83点で金メダル獲得
女子パーク同様、決勝では予選よりも攻めの滑りが多く見られました。そんな中で何連続も大技を成功させて、ひときわ大きな歓声をあげさせていたのがキーガン・パルマー選手です。細身の体型からは想像できないようなパワフルな技を、危なげなく成功させていました。キーガン・パルマー選手は、1回目で94点台をたたき出し、さらに3回目では95.83点をマーク。2位とは10点以上の差をつけて、堂々の優勝。初代王者に輝きました。
スケートボード男子パーク決勝結果
最終順位と得点です。
順位 | 国 | 選手名 | 得点 |
1 | オーストラリア | キーガン・パルマー | 95.83 |
2 | ブラジル | ペドロ・バロス | 86.14 |
3 | アメリカ | コリー・ジュノー | 84.13 |
4 | ブラジル | ルイス・フランシスコ | 83.14 |
5 | オーストラリア | キエラン・ウーリー | 82.04 |
6 | プエルトリコ | スティーブン・ピネイロ | 75.17 |
7 | フランス | ビンセント・マゼロン | 42.33 |
8 | ブラジル | ペドロ・クゥインタス | 38.47 |
選手同士が滑りを褒め称えるカルチャー
ライバル同士でピリピリするのではなく、良いライディングであれば称賛し合う様子が多く見られたスケートボード。とても気持ちの良いカルチャーではないでしょうか。東京オリンピックの競技としてのスケートボードはこれで全日程を終えました。しかし、これからも国内外では大会が実施され、今回のオリンピックで大健闘した日本代表の選手たちも参加をします。今後も彼らの活躍を願って、声援を送り続けましょう。