ハードウィールとソフトウィールの違いは?おすすめのスケボーブランドも紹介

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スケボーで唯一接地するパーツといえばウィールでしょう。消耗が激しく、買い換える頻度が多いパーツです。しかし「ウィール」といってもハードウィールやソフトウィールがあり、硬さやサイズで大きく性能が異なるでしょう。ウィールの選び方や、スケボーブランドが扱うおすすめウィールを紹介します。

ウィールの基本知識|サイズ

ウィールのサイズについて解説します。直径と幅、それらに比例する重さの3要素からなり、それぞれスピードや技(トリック)に関わる重要なポイントです。

直径

ウィールの直径は54〜59mmが標準値です。ウィール選びの基準にしましょう。標準値より大きくなるほど早いスピードで滑走可能です。逆に小さくなるほどスピードは遅くなります。スピードの出過ぎに恐怖心を覚える方は、ウィールの直径を調整するとよいでしょう。

デメリットは、大きすぎるウィールはスピードが出すぎてコントロールが困難です。小さすぎるウィールは小石や段差で引っかかる可能性が高く、バランスを崩しやすいでしょう。初心者はまず、標準値のウィールがおすすめです。

ウィールの幅は安定性を決めます。大きな幅ほど高い安定性をもつウィールです。しかし、大きすぎる幅のウィールは滑り出しのスピードが出にくいデメリットがあります。ウィールの幅はバリエーションも少ないため、初心者は52mm前後で選ぶとよいでしょう。

重さ

ウィールの重さは、直径や幅の大きさと比例して変化します。そのため大きなウィールほど重く、小さなウィールほど軽い傾向です。重いウィールは安定性があり、早いスピードで滑走できます。軽いウィールは、トリックにおけるジャンプや回転を操作しやすいでしょう。

ウィールの基本知識|硬さと種類

サイズに続いて、ウィールの硬さも選ぶ際には注意しましょう。また、ウィールの種類はサイズと硬さの傾向で分類されます。

ウィールの「硬さ」とは?

ウィールの硬さはスピード感やクッション性に影響します。硬いウィールほどスピードが早く、大きな揺れを感じるでしょう。逆に、柔らかいウィールほど静音で振動も少なく快適ですが、スピードは出ません。

ウィールの硬さを「A」と表記し、一般的に73〜101Aまで存在します。数字が低いほど柔らかく、高いほど硬いウィールです。明確な目標がなく、これからさまざまな滑りに挑戦したい場合は99Aを基準に選ぶとよいでしょう。スピードに恐怖心がある女性や子供が滑る場合には、95A前後もおすすめです。

ハードウィール

98A以上の硬さをもつウィールをハードウィールとよびます。比較的小さく軽いウィールが多い傾向です。接地面積が少なく、地面とのグリップ力もほとんどありません。そのため、ジャンプや回転を利用するトリックに向きます。

ハードウィールの真価を発揮する場所は、滑らかに整備されたアスファルトです。安定性に欠けるデメリットを滑らかな地面で補います。存分にトリックを楽しめるスケボーパークなどは、ハードウィールと相性がよいでしょう。

そのため滑走時間よりもトリックの練習時間が長い傾向です。プロスケーターの中には、101A以上のハードウィールをセッティングする人もいます。

ソフトウィール

ハードウィールとは逆に、97A以下の柔らかいウィールをソフトウィールとよびます。安定性と快適性に優れた、大きく重いウィールが特徴です。グリップ力が高く、荒い地面でも気にせず滑れるでしょう。初心者のバランストレーニングや街乗りにおすすめのウィールです。

クルーザーウィール

非常に柔らかいウィールで、80A前後のソフトウィールを指します。ソフトウィールのメリットである快適性や高いグリップ力に優れる点や、デメリットであるトリックに不向きな点をより明確に感じられるでしょう。

クルーザーウィールは、快適な街乗りや気分転換を目的としたクルーザーボードに使用します。ターンを繰り返すスラローム滑走や傾斜を下るダウンヒル滑走では、安定性やグリップ力のメリットを最大に活かした滑走が可能です。トリックには不向きですが、ハードウィールとは違った楽しみ方ができるでしょう。

ウィールの選び方!初心者はどう選ぶ?

ハードウィールとソフトウィールの特性を理解した上で、初心者が選ぶべきウィールを解説します。具体的な直径や硬さ、どのような滑りに適しているのかがわかるでしょう。また、初心者の次の段階として中級者以上のスケーターのセッティングも解説します。

初心者やクルージングには中間モデルのウィールがおすすめ

初心者が乗るスケボーには直径56〜60mm、硬さ98〜99Aのハードウィールをおすすめします。スピードやバランストレーニング、トリックなどオールラウンドに楽しめるでしょう。多少振動が伝わるものの、クルージングにも使用できます。

トリックの上達を目標にもつ初心者には、直径52〜54mm、硬さ98〜99Aのハードウィールがおすすめです。直径が小さくなるぶんだけウィールが軽くなり、トリックしやすいでしょう。練習場所によっては硬さの調整をおすすめします。

クルージングを専門に楽しみたい方には直径56〜60mm、硬さ78〜84Aのソフトウィールがおすすめです。どんな路面でも静かで快適に滑走できます。スピードを出したい場合には、ウィールの直径を大きくするとよいでしょう。

中級者や上級者にはハードウィールがおすすめ

初心者を脱出した次の段階として、中級者や上級者のウィール選びが気になるでしょう。結論として、スピード感のある滑走やトリックの上達を求める方は「小さめ」「硬め」を意識したウィール選びが重要です。

上級者は直径50〜52mm、99A以上のハードウィールをセッティングし、自分の滑りあわせて調整します。滑るだけでも非常にバランス感覚が必要です。十分に滑り慣れ、伸び悩んだときの参考にしましょう。

ウィールにまつわるトラブルを解説

ウィール選びにまつわるトラブルを知らないと、事故や怪我を引き起こす原因になります。またウィールの寿命が早まり、買い替えの頻度が増えるでしょう。思わぬ事故や出費をなくすためにも、各トラブルの現象と原因、対処法を解説します。ウィール選びや普段の滑りの参考にしましょう。

ウィールバイト

ウィールバイトとは、大きすぎるウィールをセッティングした場合に起こります。ウィールがデッキに接触し、急ブレーキがかかってしまう現象です。スピードが出ている最中に急停止すると非常に危険でしょう。転倒は避けられず、事故や怪我を引き起こす可能性があります。

ウィールバイトの対処法は単純です。ウィールとデッキを接触させないようにしましょう。小さなウィールをセッティングしたり、高さのあるトラックをセッティングしたりすると解決します。

パンク(すり減り)

ウィールがすり減り、滑りに悪影響が起こることを「パンク」とよびます。通常ウィールの外周がまんべんなくすり減るため、直径が小さくなるだけで大きな影響はありません。しかしパンクは一方向だけが激しくすり減り、異音や引っかかりなどの悪影響が発生します。

パンクが起こる主な原因はパワースライドでしょう。パワースライドは進行方向に対してスケボーを90°回し、急ブレーキで停止するトリックです。すべてのスピードと体重がウィールの一部にかかるため、異常なすり減りを起こします。

対処法として、できるだけ高い硬度のハードウィールをセッティングしましょう。またウレタン素材のウィールは摩擦に強く、パワースライドによるパンクを抑えるためおすすめです。

安い!高性能!スケボーブランドからおすすめのウィールを5つ紹介

初心者にもおすすめの安いウィールを紹介します。有名なスケボーブランドがこだわりをもって販売する、高性能なウィールばかりです。

SPITFIRE(スピットファイア)

ウィールにおいて、スピットファイアを知らない人はいないほどの知名度を誇るスケボーブランドです。高性能で安いウィールはプロスケーターからも強い人気があり、世界中で愛用されます。

●FORMULA FOUR 99DU CLASSICS

初心者でも滑りやすいよう、99Aのハードウィールを50〜60mmの中から選択可能です。滑り出しやバランスのトレーニング、トリックまで幅広く楽しめます。

【Xadventureのおすすめポイント】
・高品質なウレタン素材で作られ、長く使える
・プロも愛用している実績があり信頼できる

RICTA Wheels(リクタウィールズ)

リクタは多くのスケーターの意見を取り入れ、独自のウィールを開発するスケボーブランドです。その技術はプロスケーターからも人気があり、世界ランク1位をもつプロスケーターのナイジャヒューストン選手も支持します。

●WIREFRAME SPARX 54mm 99A

価格が安く、初心者のトリック向けとしてコスパに優れたハードウィールです。シンプルな白を中心としたデザインで、どんなスケボーにセッティングしても相性がよいでしょう。

【Xadventureのおすすめポイント】
・リクタ独自の開発で、小さなウィールでもスピードがでやすい
・どんなスケボーとも相性のよいシンプルなデザイン

MINI-LOGO(ミニロゴ)

リクタと同じく、シンプルなデザインと安い価格で有名なスケボーブランドです。ミニロゴも「高品質で低価格」をコンセプトに日々開発に注力しており、低価格のための費用削減の影響からシンプルなデザインが誕生しました。

●A-CUT ハードウィール 101A

パークでトリックの練習に励む方におすすめのハードウィールです。ウレタン素材で101Aの硬さで開発されており、パワースライドでも問題なく練習できるほどの耐久力をもちます。サイズも直径51〜60mmまで選択できるため、本格的な滑りを始めたい初心者に適したウィールです。

【Xadventureのおすすめポイント】
・選べるサイズが豊富で、好みの滑りにあわせられる
・高い耐久力をもち、パワースライドを駆使したトリックの練習に適している

BONES(ボーンズ)

ボーンズはスピットファイアに並ぶ有名スケボーブランドです。世界中のスケーターから愛用されるだけあり、最高品質のウレタン素材や独自モデルのパンクしないウィールを販売します。

●ROUGH RIDERS RUNNERS ATF 59mm 80A

クルージングを中心に滑走したい方におすすめのクルーザーウィールです。クルーザーウィールの中でも大きめのサイズで設計されており、安定性のあるクルージングが可能でしょう。また耐久性が高く、ロングボードのスラローム滑走にも人気のウィールです。

【Xadventureのおすすめポイント】
・快適でスピード感のあるクルージングにおすすめ
・耐久性に優れ、スラローム滑走のような激しい動きでも消耗しにくい

Revel Royal(レベルロイヤル)

レベルロイヤルはスケボーやパーツの販売だけでなく、プロスケーターの育成にも取り組むスケボーブランドです。独自のカリキュラムをもち、生徒のスキルにあわせて上達をサポートします。ウィールの開発でも熱心な研究を重ねており、初心者からプロスケーターまで愛用できる製品でしょう。

●OMG! スケボーウィール GROUND 85A 54mm

クルージングをメインとし、初心者だけでなく女性や子供にも滑りやすい設計です。接地面積が広く、安定した滑りができます。また路面のグリップ力が高く、静音で快適な走行が可能です。

【Xadventureのおすすめポイント】
・安全を優先したい方、とくに初心者の女性や子供におすすめ
・グリップ力が高く、横滑りの危険性がなくて安心

トリックに挑戦したい初心者にはハードウィールもおすすめ

ウィールはサイズや硬さから、ハードウィールとソフトウィールに分類します。ハードウィールはトリック向け、ソフトウィールはクルージング向けと考えると、初心者でもウィール選びに困りません。とくに消耗の激しいハードウィールは、信頼できる有名スケボーブランドの高性能で安いウィールから始めましょう。

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