岡本碧優選手スケボーオリンピック代表に。トリック「バックサイド540を得意とする金メダル候補!

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岡本碧優選手は2019年東京五輪の出場をかけた国際大会4試合で全勝を誇る選手です。2019年1月1日から現在スケートボードパーク女子世界ランク1位。中学生という若さで東京オリンピック金メダル候補であり、世界中から期待されています。今回は、岡本碧優選手がスケートボードを始めたきっかけや過去の戦歴、東京オリンピックに向けて注目すべき点についてまとめました。

中学生のガールズスケーター岡本碧優選手とは?

スケボーには2つの種目があります。街中の道や階段を見立てたコースで競技を行う「ストリート種目」と、お碗のような曲線を組み合わせたようなコースでトリックを行い得点を競う「パーク種目」。岡本選手は「パーク種目」で大活躍しています。以下では、スケートボードパーク女子で世界ランク1位の岡本選手が一体どのような選手なのか説明します。

岡本碧優選手のプロフィール

岡本碧優(おかもとみすぐ)選手は2006年6月22日生まれ、愛知県高松市出身です。2018年世界選手権では5位に入賞。2019年6月には五輪予選大会DEW TOURで初優勝を果たしました。得意技は体を横に1回転半させるトリック「バックサイド540」。日本の期待の星として大注目されている選手です。

出身中学校 

岡本選手は、岐阜市立長森南中学校出身です。なぜ出身の愛知県と場所が違うのかというとスケートボードを練習する場所が変わったため。後述する岡本選手のコーチ、笹岡拳道コーチの家が岐阜県にあり岡本選手も同県に移住しました。

スケボーを始めたきっかけ

岡本選手が8歳の時、スケートボードを行う兄を見て楽しそうと思ったのをきっかけにスケートボードの練習をスタート。幼い時から「空を飛んでみたい」という思いを抱いていた岡本選手は、空中で成功させるトリックを見てスケートボードに魅了されました。 

笹岡拳道コーチとは?笹岡家についても解説

笹岡拳道さんは岡本選手のコーチです。岡本選手が笹岡家主催の愛知にある「Hi-5スケートボードスクール」に通い始めた時に2人は出会いました。笹岡コーチは岡本選手の練習風景を見て素晴らしい才能を認めました。笹岡コーチが岡本選手にかけた「世界で戦える可能性があるよ」という言葉を機に、岡本選手は練習にのめり込み始めることに。

また、笹岡家はスケートボード一家であり、笹岡コーチの父親である笹岡賢治さんは元全日本ジュニア王者。笹岡コーチを始め、次男の笹岡堅士さん、三男の笹岡健介さんの三兄弟をプロのスケートボーダーとして育てました。三男の笹岡健介さんは岡本選手と同じMKグループに所属。中学2年性の時にプロのスケートボーダーとなり、2018年のアジア大会では優勝するなど世界的に活躍している選手です。

岐阜県での下宿

岡本選手は2018年6月、小学6年生という若さで世界選手権5位に入賞。もっと強くなりたい、上手くなりたいという思いから、2018年12月岐阜市内にある笹岡コーチの実家に下宿することを決意。笹岡家で武者修行する道を選んだのには「笹岡家に行けば多くのことを教えてもらえ成長できると思ったから」という理由がありました。総監督である笹岡賢治さんと笹岡コーチのもと約4時間の練習を毎日積み重ね、2018年、女子選手では誰も成功させていなかったトリック「バックサイド540」を見事に習得。岡本選手は「笹岡家に滞在して良かったことは」というインタビューに対して「バックサイド540を取得できたこと」と述べていました。また一緒に滞在する三男の笹岡健介選手は岡本選手にとって良いお手本。岡本選手は笹岡健介選手のことを「健介プロ」と呼ぶほど尊敬しています。

岡本選手は今後の目標として「世界で活躍し続けていきたいので一つ一つの技を確実に習得していきたい」と述べています。

祖母との約束

岡本選手には東京オリンピックに向けて胸に秘めた思いがあります。それは2018年6月に逝去した岡本選手の祖母、峰子さんと交わした「五輪で必ず優勝する」という約束です。峰子さんは岡本選手がスケボーを始めた頃、練習に行く度に心配をしていましたが、試合で活躍するようになると岡本選手からスケボーの話を聞けることが楽しみの一つに。亡くなる4ヶ月前には、病気であるのにも関わらず岡本選手が出場する試合に駆けつけてくれたこともありました。岡本選手は、峰子さんが亡くなる直前、「五輪で絶対に優勝するから見ててね」という言葉を掛け、峰子さんにしっかりと伝わったことを確信。とにかくスケボーを頑張るという気持ちを持ち続け、東京五輪の優勝候補になるまで成長しました。

岡本碧優選手のスポンサー

▲イメージ画像

岡本選手が所属するスポンサーについて紹介します。

エムケイ株式会社

岡本選手のスポンサーはエムケイ株式会社。もともとProshop Bellsという会社に所属していましたが、2019年に移籍しました。エムケイ株式会社はMKグループの中核であり、1960年に京都でタクシーの運行事業を開始しました。MKグループはタクシー事業の他にも、ガソリンスタンド、アミューズメント、観光バス事業など様々な事業を幅広く展開。2020年には60周年を迎え、「イチからのスタート」という考えのもと原点に立ち返り新たな挑戦を続けています。

東京オリンピックで新種目として採用された「スケートボード競技」。「イチからのスタート」となるスケートボード界でプロスケートボーダーとして活躍する岡本選手に共通するものを感じ、2019年11月1日から3年間のスポンサー契約をしました。

一緒に所属する笹岡健介との関係性

岡本選手と同時期にエムケイ株式会社とスポンサー契約を交わしたのが笹岡健介選手。岡本選手の下宿先であり練習場所である笹岡家の実家でよく一緒に練習しています。岡本選手と笹岡健介選手はお互いに「ケンケン」「みすぐ」と呼び合うそうで、本物の兄弟のように仲が良いのが伝わってきます。

Player Information 公式サイト

笹岡コーチ設立のTORIFORCE MANAGEMENT株式会社のホームページに、プロフィールや過去の戦歴などを含む選手情報が詳しく掲載されています。ぜひチェックしてください。

岡本選手と笹岡健介選手のPlayer Information公式サイト:TRIFORCE MANAGEMENT

見出し:過去の大会での主な成績

岡本選手の主な戦歴について紹介します。注目すべきポイントは2019年度世界大会で連続優勝していること。岡本選手がどれほど実力のある選手かがわかります。

・2018年 スケートボード パーク 世界選手権 5位
・2019年 DEW TOUR 優勝
・2019年 X Games Mineaporis 優勝
・2019年 国際スケートボード オープン 優勝
・2019年   スケートボード パーク 世界選手権 優勝 
・2019年    VANS パークシリーズ アジア地区選手権 優勝
・2019年    STU オープン 優勝

女子選手で初めて成功した「バックサイド540」

トリック「バックサイド540」は空中で体を一回転半させる大技です。2018年の時点で成功させた女子選手は存在せず、岡本選手が第一人者として技を取得。2019年に開催されたX Gnamesで披露し世界中の人々を驚かせました。そんな岡本選手の得意なトリック「バックサイド540」について解説します。

岡本碧優の「バックサイド540」に対する想い

8歳でスケートボードを始めて瞬く間に成長した岡本選手。世界で活躍するようになるにはトリック「バックサイド540」の取得が必要不可欠と感じ、下宿先で笹岡コーチのもと、トリック「バックサイド540」の練習に多くの時間を費やしました。「初めて成功した時は泣くほど嬉しかった」と述べる岡本選手。2021年現在、更なるステップアップを目指し「バックサイド540」のバリュエーションを3種類まで増やしました。東京オリンピックでもどのようなパフォーマンスが披露されるのかとても楽しみです。

X Games Mineaporis で初披露した「バックサイド540」

岡本選手が2019年にX Games Mineaporisでトリック「バックサイド540」を初披露し世界を驚かせた動画がこちら。

00:35〜00:40 トリック「バックサイド540」を成功させています。

岡本碧優選手の動画を公開

岡本選手のパフォーマンスはどこでチェックできるのか紹介します。

Instagram

岡本選手は自身のInstagramで練習や大会での光景を多数掲載しています。トリックの動画などもアップされているためチェックしてみては。

公式Instagramはこちら:Instagram(misugu0228)

岡本碧優選手の応援ソング

JamFlavorによるZONEという音楽をもとに岡本選手を応援する動画が公開されました。岡本選手がトリックに次々と挑むかっこ良さが詰まった動画です。

まとめ

今回は、2019年に行われた全ての世界大会で連続優勝し、大技トリック「バックサイド540」を女性で初めて成功させた岡本選手を紹介しました。常に挑戦心を抱き、新技を磨き続ける岡本選手。世界で注目されている東京オリンピック金メダル有力候補であり、どのようなパフォーマンスを披露してくれるのかとても楽しみです。

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