ホットワックスのかけ方や重ね塗りの効果を解説!おすすめの種類も紹介

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スキーやスノーボードにおいて、板のメンテナンスは必要不可欠です。ホットワックスは板の滑走性能を向上させ、滑走面の保護にも役立ちます。しかしホットワックスの種類選びや重ね塗りには、適切な知識が必要でしょう。今回はホットワックスの種類や重ね塗りの方法、さらにおすすめのホットワックスも紹介します。

知っておくべきホットワックスの基礎知識とは?

ワックスには種類があります。間違ったものを選ぶとすぐに剥がれ落ちたり、うまく効果がでなかったりするでしょう。手間とお金をかけてメンテナンスするからこそ、適切なホットワックス選びが大切です。

ワックスの種類は大きく2種類

ワックスとは、ソール(板の底面)をコーティング剤で覆うメンテナンスの一つです。大きく2種類にわかれ、ホットワックスと簡易ワックスが存在します。ホットワックスは固形ワックスのことを指し、高温で溶かして塗布するワックスです。簡易ワックスはペースト状や液状のワックスを指し、簡単に塗布できます。

ホットワックスと簡易ワックスの違い

ホットワックスと簡易ワックスは、同じコーティング剤で覆う作業です。しかし、ソールに塗布するだけの簡易ワックスと違い、ホットワックスは持続力や滑走性能に大きく差があります。

冷めると固形になるホットワックスは一度の滑走では剥がれ落ちず、重ね塗りすることで2、3日は快適に滑走可能でしょう。逆に、簡易ワックスは何度か滑走するだけで剥がれ落ちてしまいます。

日帰りの短い時間を滑るのであれば簡易ワックスがおすすめです。しかし、一日中高いパフォーマンスで本格的な滑走やトリック(技)をしたい方には、ホットワックスがおすすめでしょう。

ホットワックスは滑走性能を向上させる

ホットワックスは滑走性能を向上させます。滑りが悪いと快適に滑走できません。また、ソールと雪面に摩擦が生じ、急停止のような引っ掛かりを覚えます。飛んだり回ったりするトリックの最中に起こると転倒や怪我の原因にもなるでしょう。

これらのストレスや危険を防止するためにワックスが存在します。特にホットワックスは持続力があり、その日の雪面温度や雪質にあわせて適切なワックス選びが可能です。どんな環境でも最大のパフォーマンスを発揮できる。それがホットワックスのメリットです。

なぜホットワックスを重ね塗りするのか?

ホットワックスの特徴は重ね塗りが可能なことです。販売されるワックスの種類が豊富で、環境に適したものを選ばなければなりません。ホットワックスの知識を正しく理解し、常に最高のパフォーマンスをだせるようにしましょう。

ホットワックスには「ベース用」と「滑走用」がある

ホットワックスにはベース用と滑走用が存在します。ベース用ワックスとはホットワックスする上で下地になるワックスです。さまざまなホットワックスを何層にも重ね塗りし、最後に滑走用ワックスを塗布するために使用します。

滑走用ワックスとは、滑りをよくするためのフッ素が含まれたワックスです。ワックスがけにおいてベース用ワックスで下地を作ったあと、最後の仕上げとして重ね塗りします。

ホットワックスの「硬さ」を理解する

ホットワックスの特性として「硬さ」があります。硬さとは温度によって溶ける融点のことです。近い融点をもつワックスと強固に繋がる特性をもつため、重ね塗りではホットワックスの硬さが重要視されます。融点が高い、すなわち柔らかいワックスほどソールに馴染みやすく、落ちやすいワックスでもあるしょう。

滑走用ワックスの硬さは雪面温度から選びましょう。ホットワックスは硬さの指標を温度で表すため、滑走する当日の雪面の温度を基準に選びます。滑走用ワックスから逆算し、ソールに塗るベースワックスを決定しましょう。ベース用ワックスが滑走用ワックスの硬さに近づくまで重ね塗りします。

ホットワックスの重ね塗りはソールを保護する

重ね塗りの目的は滑りやすくするだけではありません。スキーやスノーボードで滑り続けると、ソールに汚れが付着し滑りを悪くします。さらに雪の結晶は角張った構造です。滑るだけでもワックスを削り落とし、ソールを傷つけるでしょう。ホットワックスの重ね塗りは、これらの汚れや傷からソールを保護する目的でもあります。

最上層に硬いワックスを塗布する意味では、重ね塗りの工程と同じです。何日か滑走しないのであれば、硬めのベースワックスを最上層に塗布して保存。滑る前日に滑走用ワックスで仕上げるといった方法も手間がかからずおすすめです。

ホットワックスをかける前に!準備物と注意点

ホットワックスをかける工程にはさまざまな道具が必要です。道具が欠けてしまうと、途中で中断するトラブルにも繋がるでしょう。最低限必要な準備物や注意点を解説します。

ホットワックスをかけるために必要な道具

ホットワックスをかけるために必要な道具は以下のとおりです。

・ワックス用アイロン
・滑走用ワックス
・ベース用ワックス
・ナイロンブラシ
・スクレーパー
・コルク
・ファイバーテックス(スコッチブライトでも代用可能)
・ワクシングペーパー
・キッチンペーパー
・クリーナー

家庭用アイロンの代用をおすすめしない理由

アイロンは準備物の中でも高価なため、家庭用アイロンでの代用も考えるでしょう。結論からいうと、ワックス用アイロンの使用をおすすめします。理由は温度調整機能です。

ホットワックスはいくつかの「硬さ」をもったものを使用します。硬さによってアイロンの設定温度が異なるためです。また、ワックス用アイロンは鉄板部分に厚みがあり温度を一定に維持できます。ムラなくワックスを伸ばすためにもワックス用アイロンがおすすめでしょう。

ブラシはナイロン製を選ぶ

ブラシはホットワックスをかける上で何度も使用します。厳密にはブロンズ、ナイロン、馬毛の3種類のブラシが必要です。使用目的にほとんどかわりないため、中間モデルのナイロンブラシでも代用可能でしょう。

ブロンズブラシのように硬いブラシを必要とする作業には、体重をかけてブラッシングします。ナイロンブラシでは激しく消耗しますが、3本揃えるよりも安価でしょう。

ホットワックスをかける際の注意点

特に注意するべきはアイロンの取り扱いでしょう。正しい温度設定でなければ火傷や火事の原因だけでなく、ホットワックスの効果が落ちたり、ムラがでたりします。ホットワックスから煙がでない程度に調整しましょう。

ワックスの削りカスが発生します。敷物を敷くなどの対策が必要です。また作業中は常にソールを上にし、ときには体重をかけて施工します。板の表面にあるビンディングを外すと作業しやすいでしょう。

全てノーズからテールにかけて作業します。ノーズとは板の前方向(スノーボードではビス穴から板の先端までの距離が長い方)のこと。テールとは板の後ろ方向(スノーボードではビス穴から板の先端までの距離が短い方)のことです。上手くゴミを掻き出せなかったり、ワックスが塗布できなかったりするため注意しましょう。

初心者でも安心!ホットワックスのかけ方

ホットワックスのかけ方を解説します。方法は大きく「汚れの除去」「ワックスの塗布」「不要なワックスの除去」にわかれ、工程を覚えてしまえば重ね塗りにも応用できる方法です。

手順1.板の汚れを落とす

まずはソールに溜まった土や油分を落としましょう。クリーナーの液体は直接ソールにかけず、キッチンペーパーにかけます。汚れが付着しなくなるまで繰り返し拭き取りましょう。

手順2.ブラシとコルクでさらにゴミを掻き出す

ソールの細かい溝に溜まったゴミをブラシで掻き出します。ゴミが残ると仕上がりに影響するため、体重をかけながらしっかり掻き出しましょう。

次に細かい毛羽を除きます。コルクにファイバーテックスを巻きつけ、軽くソールを擦りましょう。このときもノーズからテールにかけて行うよう注意が必要です。

手順3.アイロン使ってホットワックスを浸透させる

ソールの表面を綺麗にした次はホットワックスを浸透させます。ノーズの上にワクシングペーパーを置き、その上でアイロンを使いホットワックスを溶かしましょう。

ワクシングペーパーに五百円玉サイズの大きさまで垂らし、アイロンで押しあてます。さらに片手でワクシングペーパーの余白をもち、アイロンと一緒にテールまで滑らせましょう。途中でワックスが伸びなくなるため、再びホットワックスを溶かしながら全体に伸ばします。

2回目のアイロンがけはホットワックスの浸透が目的です。ホットワックスを付け足さないよう注意しましょう。1回目と同じように、ワクシングペーパーをノーズからテールに向かってアイロンがけします。ゆっくりと動かしながら、ワックスを全体に伸ばし馴染ませましょう。

手順4.スクレーパーで余分なワックスを削る

アイロン後は数時間放置して冷まします。冷まし終わったあとは、スクレーパーで余分なワックスを削りましょう。力を入れすぎると浸透させたワックスまで剥がれ落ちてしまうため、軽い力で斜めからソールを押しあてます。

手順5.ブラシで毛羽を取り除き仕上げる

細かいワックスや毛羽をとるため、再び力強くブラシをかけましょう。上手くブラッシングすると、ワックスが細かい粉状になって発生します。ワックスの粉はファイバーテックスを使うときれいに拭き取り可能です。滑走用ワックスやベースワックスを重ねする場合には、ホットワックスを溶かす作業と不要なワックスを取り除く作業を繰り返します。

ガリウムのおすすめホットワックス!初心者用のセット商品も紹介

ガリウム製ホットワックスのおすすめ商品を紹介します。ホットワックスの中でも、ガリウム製のホットワックスは人気です。1988年から研究され続けさまざまな温度、雪質に対応します。現在は世界中のプロ選手も愛用するほどであり、信頼のあるホットワックスでしょう。また、初心者用にセット販売されていることもおすすめする理由です。

【ガリウム】スキー&スノーボード ジェネラル・F・セット

ベース用ホットワックス、滑走用簡易ワックス、クリーナー、コルク、ナイロンブラシ、ワクシングペーパーの6点セットです。柔らかいベース用ホットワックスを直塗りし、その上に簡易ワックスを塗るだけでワックスがけできます。非常に手軽で日帰りでの滑走に活躍するでしょう。

【Xadventureのおすすめポイント】
・ポーチ付きで持ち運びが簡単
・アイロンが不要

【ガリウム】ワクシングキット

アイロン、ベース用ホットワックス、クリーナー、ワクシングペーパー、スクレーパー、ナイロンブラシ、ファイバーテックスの7点セットです。アイロンを使ったワックスがけに挑戦したい、ホットワックス初心者におすすめのセット商品でしょう。

【Xadventureのおすすめポイント】
・ホットワックスに挑戦したい初心者向け
・専用ケース付きで持ち運びに便利

【ガリウム】トライアルワクシングセット

ホットワックスに必要な全ての道具が揃っています。ブラシも3種類含まれており、より本格的なホットワックスが可能です。

【Xadventureのおすすめポイント】
・より本格的な仕上がりでホットワックスに挑戦したい方におすすめ
・1セットあれば買い足す必要がないほど完全に道具が揃っている

【ガリウム】ガリウム エクストラベース バイオレット(200g)

ベース用ホットワックスです。-4〜3℃までの雪面温度に適しており、ソールへ最初に塗布する最適なホットワックスとして人気があります。

【Xadventureのおすすめポイント】
・対応雪面温度がシーズン中のどの環境にも対応できる
・滑走用簡易ワックスとも組み合わせて使用可能

【ガリウム】ガリウム エクストラベース ピンク(200g)

ベース用ホットワックスの中でも最も柔らかいホットワックスで、0〜10℃までの雪面温度に対応します。非常に溶けやすい性質で、水分量の多い雪質にも対応可能です。バイオレット同様、万能に使用できることから人気のあるホットワックスでしょう。

【Xadventureのおすすめポイント】
・3月頃の春スキーシーズンに大活躍
・水分量の多い雪質に対応できる

【ガリウム】ガリウム ベースワックス(100g)

全雪質対応でベース用、滑走用、クリーニング用の3役に対応したワックスです。フッ素が含まれていないため他の滑走用ワックスよりも性能が劣りますが、このホットワックスのみでどの環境にも対応できます。

【Xadventureのおすすめポイント】
・どの環境にも対応できる
・ベースワックスやソールの保護用ワックスとして優秀

【ガリウム】ガリウム 滑走ブルー(50g)

滑走用ホットワックスで、-12〜-3℃までの雪面温度に適したホットワックスです。本格的なシーズンには非常に人気のあります。重ね塗りする順番としても、ベース用バイオレットから滑走用ブルーを塗布するだけで、大きな手間もかからないでしょう。

【Xadventureのおすすめポイント】
・本格的なシーズンに対応できる
・日本のほとんどの雪面温度に対応できる

【ガリウム】ワクシングペーパー

ホットワックスの次に消耗するのはワクシングペーパーです。ホットワックスする際、ワクシングペーパーを切らしており諦めた方も多いでしょう。また、ガリウム製ワクシングペーパーはアイロンの熱によるソールの焼付きを防止します。

【Xadventureのおすすめポイント】
・ホットワックスを数回してもなくならない50枚入り
・アイロンの熱からソールをガードする

まとめ

安全で快適に滑るために板のメンテナンスは必要です。そのためホットワックスの種類選びや重ね塗りには、適切な知識が必要でしょう。ホットワックスにはベース用と滑走用があり、雪質と雪面温度にあわせた重ね塗りが必要です。また、おすすめのホットワックスも紹介しました。本格的に滑りたい方はアイロンで仕上げる方法がおすすめです。

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