サーフボードにデッキパッドを貼る理由とは?デッキパッドを使うメリットを解説

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出典: 宮本 亜門 / PIXTA

デッキパットとは、サーフボードの後ろ足部分に貼るアイテムです。その種類は一体型と分割型があり、素材もさまざまです。デッキパットを使用するといろいろなメリットがありますが、多くのメーカーが取り扱っており、どれを選べばよいか迷うでしょう。こちらでは、サーフボードデッキパットのメリットや貼り方を解説し、人気のデッキパットも紹介します。

サーフボードデッキパッドはメリットがたくさん

出典: マッハ / PIXTA

サーフボードにデッキパットを貼るかは個人の好みですが、最近はパフォーマンスを上げるために貼る方が増えています。

デッキパッドの登場は1980年代

サーフボードデッキパッドは、グリップやトラクションパッドとも呼ばれています。デッキパットは、ボードカルチャーの中心的人物である、ハービー・フレッチャー氏が初めて作ったといわれています。彼は、トラクションパッドのアストロデッキの創設者です。

1980年代になるとデッキパットは一般的になり、常に進化して現在に至ります。最近では、エアやクリティカルなどのアクションをするときに、サーファーにとってなくてはならないアイテムとなっています。

デッキパッドのメリット

デッキパッドを使用するメリットには、以下のようなものがあります。

  • グリップ力が向上する
  • ボードに塗るワックスを減らせる
  • サーフボードの保護的な役割を果たす

デッキパッドを貼ると、後ろ足をボードに置いたときに滑りにくくなるのがメリットです。グリップ力が上がるので、ボードを海に沈めやすくなります。テイクオフ時やドルフィンスルーなどが決まりやすくなるでしょう。また、足を置く位置がわかりやすくなるという効果もあります。

デッキパッドを貼れば、ボードの見た目を変えられるので、好みのファッションやインテリアに合わせられるのもメリットです。

デッキパッドの種類

デッキパットは、大きく分けると分割型と一体型の2種類があります。分割型は「3ピース」と呼ばれます。サーフボードごとにテールの形はさまざまなので、分割型の方がテールの幅に合わせやすいことから、現在のデッキパッドでは分割型を使う人が多いようです。

一方の一体型は1枚になっているデッキパットを指します。「1ピース」とも呼ばれています。貼り方や位置を気にすることなく貼れるので、初心者でも使いやすいのがメリットです。

デッキパッドの選び方

好みで選んでもよいですが、一度貼れば2年、3年は使うので、ボードの形やデザインに合ったものを選びましょう。キックテール部分の高さが25mm以上あると、ターンするときなどに蹴りやすくなります。

耐久性を高めるには、できるだけ少ないピースのデッキパッドを選ぶのが正解。デッキパットは分割数が多いほど粘着力が落ちやすく、耐久性が下がる傾向にあります。 また素材や質感、表面のグリットパターンなどによって使い勝手が変わってくるので、自分の好みに合わせて選びましょう。

使いやすいグリットパターンでは上下左右からの力を受け止めやすい「ダイヤモンド型」が挙げられます。素材は水を弾く素材がおすすめ。デッキパッドが水を吸収しやすい素材だと、剥がれやすくなってしまいます。

サーフボードデッキパッドの貼り方

出典: blanscape / PIXTA

デッキパットは、サーフボードの後側に貼り付けて使います。貼る位置や貼るときの注意を紹介します。

デッキパッドを貼る位置

デッキパッドはエンド部分に貼ります。デッキパッドのほとんどは中央部分がリーシュカップ用にくぼんでいるので、その部分を目安に合わせます。実際に貼る前に仮置きし、足を置いてみた感触も確かめておきましょう。

3ピースのデッキパッドは、自分の足を置く場所によって左右の位置をずらして貼ってもかまいません。ボードの回転力を高めたい場合は、サーフボードの一番後を踏めるようにぎりぎりの位置に貼ってみましょう。

デッキパッドを貼るときの注意点

デッキパッドを貼るときは、以下の点に注意してください。

  • 油分や汚れをふき取る
  • 空気が入らないようにする

ボードに貼り付ける部分に油がついていたり、貼ったときに空気が入ったりすると剥がれやすくなります。デッキパッドを貼る前には、キッチンペーパーなどで汚れを拭き取り、スクレイパーやリムーバーでワックスを取り除いておきましょう。

また、使用済みのボードの表面にはへこみができている場合があります。一気に貼るのではなく、少し張ったらへこみ部分を押し込むように貼っていきましょう。

デッキパッドが剥がれてきたら?

デッキパッドが剥がれてきたときは、剥がして新しいデッキパッドを貼り付けます。剥がすときには、ドライヤーでデッキパットをよく温めて糊を柔らかくし、端からゆっくりと剥がしましょう。ボードに残った糊は、ワックスリムーバーを塗って取り除きます。

塗ってから10分ほど待ち、糊が溶けてきたらスクレイパーやティッシュで拭き取ってください。剥がれたデッキパッドを引き続き使いたい場合は、剥がした部分に接着剤をつけ、再度貼り付けて使えます。接着剤はゴム系ボンドを使いましょう。瞬間接着剤を使うと、後から綺麗に剥がせなくなるのでおすすめできません。

サーフボードデッキパッドを扱っているブランド

デッキパッドは、さまざまなブランドの製品があります。その中から代表的なブランドを紹介します。

FCS

FCSは、メジャーなデッキパッドブランドのひとつです。ジュリアン・ウィルソンやコロヘ・アンディーノなどのプロサーファーから、休日サーファーや初心者まで、多くの方が愛用しています。

デッキパッド以外には、ボードケースやリーシュコードなどアクセサリー全般を扱っており、中でもフィンシステムでは世界1のシェアを誇っています。

DAKINE

DAKINE は、サーフィンアクセサリーを扱うブランドです。DAKINEはハワイ語で最高という意味を持ち、その名の通り、機能性を第一に考えたサーフアイテムを数多く生産しています。世界のプロサーファーからのフィードバックを元に商品を企画していることも、高いクオリティを実現している理由のひとつです。

VOLCOM

1991年に、リチャード・ウールコットとタッカー・ホールの2人が設立したブランドで、世界で初めて、サーフィン、スノーボード、スケートボードの3つのボードスポーツをカバーしました。そのためアパレルやアクセサリーなど、扱っているアイテムが幅広いのが特徴です。

デッキパッドでは、VOLCOMのサーフチームに所属するプロライダーのシグネチャーモデルがあります。

おすすめのデッキパッド3選を紹介

分割型と一体型それぞれについて、おすすめのデッキパッドを紹介します。分割型はサーフボードの形に合わせやすく、一体型は初心者向けです。

FCS ESSENTIAL SERIES FCS T-1 TRACTION 1ピース

人間工学に基づいてホールド性能を強化し、軽量で溝のついたデザイングリップ力を向上させたデッキパッドです。4種類のパッドがボードに合わせてデザインされているので、ボードにも足にもフィットしやすくなっています。センターアーチがあるのでキックやステップバックも楽に行えます。

DESTINATION サーフィン用デッキパッド 1ピース

超軽量で扱いやすいデッキパッドです。高圧プレス加工による深いハニカムのエンボスが優れたフィット感と高いグリップを発揮します。カラー展開が7色あるので好みに合わせて選べるのもポイントです。

FCS デッキパッド JULIAN WILSON TRACTION 3ピース

フリーサーフィンを得意とするジュリアン・ウィルソンのシグネチャーモデルとして開発された3ピースのデッキパッドです。極薄加工による軽量性と等間隔の穴加工がグリップ力を高めてくれます。

アーチとキックの間に足を置けるよう、デッキパッドが大きめにデザインされているので、安定感がアップするでしょう。テールキックが高めで蹴りやすいうえに、砂のような表面がグリップ力をさらに高めてくれます。

BRUCE IRONS PRO PAD 5ピース

ブルース アイアンズのシグネチャーモデルとして発売された5ピースのデッキパッド。テールキックの高さは25mmあり、しっかり踏み込める高さです。ダイヤモンド型グリッドパターンを採用しているので安定しやすくなっています。

まとめ

サーフボードにデッキパッドを貼ると、足の滑りを軽減できてアクションが安定しやすくなり、使用するワックスの量を減らせる、などのメリットがあります。デッキパッドには分割型と一体型があり、分割型は自分のボードの形状に合わせて貼りやすいのが特性です。

サーフィン初心者は貼りやすい一体型から使ってみるとよいでしょう。見た目も感触も自分の好みに合うデッキパッドを探してみてはいかがでしょうか。

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