スケーターのみならず、アートや音楽シーンに旋風を巻き起こしたSupremeは、今や一大ファッションブランドとして世界中の人たちに愛されています。また、コラボレーションは目覚ましく、デッキのコラボも有名です。今回は、Supremeのデッキがどのようにコラボレーションしてきたか、歴史を紐解いていきます。
Supremeとは
Supremeは、1994年にジェームス・ジョピアが設立したスケート系ブランド。当時のスケートショップとしては珍しく、店内は実にシンプルで高級ブティックを思わせるような内装でした。
暗くアンダーグラウンドなイメージから、大きく進化したスケートショップの誕生でした。初めは、人気のスケーターブランドを取り扱う店舗として、地元のスケーターが気軽に立ち寄っていたといいます。
当時はセレクトされたアイテムの中に、ジェームス・ジョピアがデザインしたSupremeオリジナルの商品がいくつかある程度でした。ところが、Tシャツが多くの若者に知れ渡り人気が出たことから、少しずつオリジナルアイテムを増やしていった経緯があります。
Supremeの意味
Supremeは日本語にそのまま訳すと「最高」といった意味を持ちます。設立当時にジェームス・ジョビアが付き合っていた女性とブランド名を考えていた際に、彼女が書き出した単語の中にあった言葉だったといいます。案外、気軽に決まったブランド名というのも魅力の一つです。
Supremeボックス・ロゴは代名詞
Supremeといえばボックス・ロゴをイメージする方も多いでしょう。このロゴの所以は、アメリカのデザイナーであるバーバラ・クルーガーの有名作品のパロディでした。
彼女の「I think therefore I am(我思う、ゆえに我あり)」という作品を、模して「I shop therefore I am(我買う、ゆえに我あり)」と表現したことが始まりだったようです。
その後、現在のように赤い四角枠に白抜きの文字で「Supreme」と書かれたロゴが浸透していきました。実は、ボックス・ロゴのデザインは年代ごとに少しずつ異なっており、生産拠点も時代によって違います。
例えば、2000年より前に製造されたアイテムは、「made in USA」となっていてアメリカが拠点ですが、それ以降はカナダが拠点となっています。
90年代から大流行
今でも、ストリートファッションにおいて欠かせないブランドですが、その流行は90年代から始まっています。つまり、設立当時から爆発的な人気を誇っていたブランドということになります。
日本では、当時流行していたストリートファッション雑誌で特集が組まれるようになり、じわじわと浸透しました。そして、現在は揺るがないファッションアイテムとして確立されています。
コラボデッキの歴史
Supremeの特徴といえば、スケート業界の枠を破り、数々のブランドやアーティストとのコラボレーションをしている点です。後になって告訴されるものの、設立当時の大胆な広告は、カルバン・クラインの広告にSupremeのステッカーを貼る戦略でした。とはいえ、1996年には公式にコラボレーションが始まります。
まず、コラボレーションをしたのが「VANS OLD SKOOL」でした。それ以来、次々とコラボレーションを続け、デッキでのコラボも数多く存在しています。
超高額デッキといえばルイ・ヴィトン
歴代コラボの中でも、ルイ・ヴィトンとコラボレーションしたデッキは高額商品となりました。ルイ・ヴィトンといえば誰もが知る高級革製品ブランドです。2011年に、キム・ジョーンズがディレクターに就任し、これまでにないラインを発表してきました。
その中に、Supremeとのコラボレーションもあり、注目を浴びました。価格は600万円を超えており、実に高級車並の価値ということがわかります。現在はさらに価格が上がっているそうです。
人気アーティストのコラボも多数
Supremeはブランドだけではなく、多くの人気アーティストとコラボレーションをしています。例えば、世界的に人気の画家でありアーティストでもあるKAWSとのコラボレーションは、有名でしょう。
グラフィティーアーティストでもある彼がデザインするデッキは、ストリートカルチャーにおいてもフィットしています。現在では、非常に高値で販売されているといいます。
そのほか、現代アーティストのキース・ヘリングとは、1998年にもコラボレーションを実施しました。続いて2009年にも再びコラボをしています。
また、水玉のデッキといえば、イギリスのコンテンポラリーアーティスト「ダミアン・ハースト」とのコラボレーションがあります。真っ白な板にカラフルな斑点は、ドラッグの錠剤を表しているとのことです。アングラ要素という角度から見ればSupremeとマッチしたコラボといえます。
日本人では村上隆とのコラボデッキが有名
村上隆といえば、ルイ・ヴィトンとのコラボも有名です。ポップな花柄を見たことがある方も多いでしょう。そんな彼とSupremeのコラボレーションは、2007年に始まりました。三種類の犬をデザインしたデッキが発売されています。
セサミストリートともコラボレーション
Supremeのお膝元であるニューヨークといえば、セサミストリート。セサミの人気キャラクターであるカーミットがデザインされたデッキは、今やニューヨークでも入手困難な代物だそうです。Tシャツもリリースされており、多くの有名人が愛用しているようです。
トリビュート作品も多数
Supremeはコラボレーションも有名ですがトリビュート作品も多く、ジョン・F・ケネディやキング牧師、マルコムXなどを讃えたデザインをリリースしています。最近ではオバマ元大統領をトリビュートしたアイテムも話題になりました。ハワイ生まれの力士である高見山をモチーフにしたものもあります。
オリジナルデッキも人気
もちろん、オリジナルデッキも欠かせません。もはやストリートファッションブランドということもあり、持っているだけでもおしゃれに決まってしまうアイテムが揃っています。
それほどかっこいいデッキだけあって、価格もそれなりにするのがSupremeの特徴です。さすがのブランディングといってもよいでしょう。デッキだけで2万円を超えるものがあることから、貯金をして頑張って購入するスケーターも多いようです。
Supremeのおすすめデッキ3選
スケーターなら憧れるSupremeのデッキを3つ紹介します。今すぐにでも手に入れられる商品もあります。
KAWS Chalk Logo Skateboard 2021
KAWSがボックス・ロゴをチョークでデザインしたデッキです。2011年にもコラボレーションをしているタイプで、当時は横向きのボックス・ロゴを採用していました。こちらの2021年モデルは、大きくロゴを落とした大胆なデザイン。Supremeファンだけではなく、KAWSのアートが好きな方にもおすすめです。
【Xadventureのおすすめポイント】
- デッキ裏面にはオリジナルのロゴ入り
- インテリアにもおすすめ
Supreme DISTORTED LOGO SKATEBOARD
Supremeのボックスロゴを、あらゆるグラフィックを使って落とし込んだデッキです。もはやSupremeだらけといっても過言ではない存在感抜群なデッキは、ストリートでの注目を集めること間違いなしです。
使うのがもったいなくて飾っている方もいるほどですが、せっかくなら使いこなしたい一品といえるでしょう。
【Xadventureのおすすめポイント】
- Supremeを思いっきり感じられるデッキ
- インパクトのあるデザイン
Supreme – Black Ark Cruiser Skateboard
レゲエにおける神とも称されたリー・ペリーによるアートワークが施されたのがこちらのデッキです。これもSupremeが得意とするコラボレーション作品の一つです。
リー・ペリーといえば、レゲエ・タブシーンにおけるレジェンドでもあり、タブを世界中に浸透させた人物です。そんな彼のデザインということもあり、多くのファンを魅了するデッキといっても過言ではありません。ここ数年、Supremeはレゲエファンの心も掴み続けています。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 同じラインのアパレルもあり
- インテリアに取り入れたいアイテム
まとめ
大人気ブランドにも歴史があります。スケートブランドのセレクトショップから始まったSupremeは、数々のビックネームとコラボレーションをするほどの存在に駆け上っていきました。コラボレーションしたデッキは、購入後にかなりの高値になっていることも珍しくありません。まさしく家宝として飾りたいデッキといえるのではないでしょうか。
もちろん、Supremeの定番となっているオリジナルデッキやその他のラインナップもかっこいいものばかりです。多少、値が張るものもありますが、スケーターならぜひ手に入れておきたいデッキでもあります。