SNSでも人気の「痛板」。「♯痛板」で検索すると、いろいろな方の痛板が見られます。痛板の魅力は、自分の推しと一緒にスケボーが楽しめること。最近では、痛板を作る女性も増えているようです。今回は、痛板の基礎知識をはじめ、その魅力や著作権、痛板の製作で必要な道具を紹介します。
痛板とは
痛板とは、アニメやゲームのキャラクターがデザインされたスケートボードのこと。痛車や痛バイクなどと同じと考えてよいでしょう。ここでは、痛板に興味がある方に向けて痛板の魅力と著作権について解説します。
痛板の魅力
痛車、痛バイク、痛板…アニメファンであれば、一度は聞いたことがある言葉でしょう。アニメやゲームのキャラクターが印刷された車やボードに「痛」という漢字をつけるようになったのは、2000年代前半頃からといわれています。
最初は、ごく一部のアニメファンが楽しんでいましたが、現在はSNSでも盛んに写真がアップされるなど、その人気は依然高いままです。
痛板は、スノーボードやスケートボードなど、板にアニメやゲームのキャラクターをデザインしているものを指します。日本痛板協会(JIBA)という痛板コミュニティーもあり、痛板愛好家の交流の場として親しまれています。
スケボー痛板の魅力は、ストリートでも「推し」と一緒だという点です。好きなキャラと一緒に滑るのは、自然とテンションが上がります。また、アニメの聖地の近くや同じ県にあるスケートパークを見つけて、滑りに行くという楽しみ方ができるのが痛板の魅力です。
同じキャラクターのファンがいれば、痛板が会話のきっかけにもなります。「自分の好きなものをアピールする」という点で、痛板は自己アピールのアイテムになるでしょう。
痛板の著作権について
痛板には、アニメやゲームのキャラクターがプリントされたステッカーを貼るのが一般的です。しかし、キャラクターや会社のロゴには商標などの著作権があることから、製作する際には注意しなければなりません。最悪、知的財産権に絡むトラブルに発展することも十分に考えられます。
初音ミクで知られるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社では、公式でキャラクターを用いた製品の発注をする場合についての回答を提示しています。
“個人の方が、非営利目的で、ご自身またはご家族・ご友人およびそれに準じる限られた範囲内で鑑賞し、または利用するような物品に当社キャラクターを用いるに際して、当該物品の制作を作家、業者等に発注することについては、当社の別途の許諾なしに行っていただくことができます。”
クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 キャラクター利用のガイドライン
このように公式でOKサインを出している場合もあるので、痛板を製作する際は、製作前に痛板で使用したいキャラクターの公式サイトや運営会社のホームページをチェックしましょう。
特に記載がない場合は、お問い合わせフォームでキャラクターを使用しても問題ないか確認してください。また、製作した痛板を販売するのは厳禁です。推しの利益が損なわれないように著作権についてはしっかりと確認しましょう。
痛板の作り方
ここからは、痛板の作り方を簡単に紹介します。
自作と業者に依頼する2パターン
痛板の製作には、大きく分けて2つの方法があります。業者に依頼する場合と自分で製作する場合です。
業者に依頼する場合、施工も任せるときれいな仕上がりになる一方で、自作するよりもどうしてもコストがかかります。自作の場合は、業者に依頼するよりもコストを抑えられますが、全ての工程を一人で行わなければなりません。
ただし、自作のほうが一生懸命に作ったという「愛着」が湧くメリットもあります。一般的には、業者にステッカーの印刷を依頼して、自分でデッキに貼り付ける方法が多いです。今回はこちらの方法を中心に紹介します。
痛板の製作工程
痛板の製作は、以下のような流れで行います。
- 板(デッキ)の採寸
- デザインの作成
- ステッカーの印刷
- ステッカーを貼り付ける
まずは、ステッカーを貼り付けるデッキ(ボード)の大きさを測ります。ここで間違えると、きれいな仕上がりにならないので慎重に行いましょう。
デザインについては、IllustratorやPhotoshop、フリーの画像編集ソフトなどを使って調整します。業者によっては、デザインの制作を請け負っているところもあり、自分でデザインするのが難しい方は業者を利用するのも一つの手です。
痛板用のステッカーを貼るための道具
ステッカーの準備ができたら、デッキに貼り付けましょう。必要な道具はネットでも購入が可能です。
ベースのデッキ
まずはベースとなるスケボーを用意しましょう。自分が持っているものを使うのもよいですが、表面に傷があったりエンボス加工が施されていたりするものはステッカーを貼るのに向いていません。そのため、スケボーを新調して、なるべく無地の凹凸がないものを選ぶとよいでしょう。
ブランクデッキは、スケボーパークのスクール講師もおすすめする高品質なスケボーです。3色から選べるので、ステッカーを貼るのにも向いています。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 無地のデッキ
- リーズナブルな価格
スキージー
「スキージーって何?」という方も多いでしょう。スキージーはステッカーを貼り付けるときに使用するヘラ状の器具です。定規で代用することも可能ですが、空気をしっかり抜いてきれいな仕上がりにしたい場合は購入してもよいでしょう。
フェルト付スキージーを使えば、素材に傷をつけずに空気を抜くことが可能。手にフィットする形なので、使い勝手もよいです。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 素材を傷つけない
- 用途に合わせて使い分けられる
- コンパクトで使いやすい
霧吹き
ステッカーを貼るときには、水と中性洗剤を合わせた液体が必要です。それを無水エタノールできれいに磨いたデッキに吹き付けて、空気を抜きながらステッカーを貼ります。
1プッシュ0.3ccの極細ミスト噴霧が可能な霧吹きであれば、一度に広い範囲をぬらすことが可能です。漏れ防止のトリガーも付いているので、手元を汚したくない方にもおすすめです。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 極細ミスト
- 漏れ防止のトリガーを搭載
アルコール
ステッカーを貼り付ける前にアルコールで汚れをふき取る必要があります。適量をタオルに含ませて磨く工程は、きれいに仕上げるためにも必ず行いましょう。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 使い切りやすい100ml
- 手肌に優しい速乾性タイプ
- 一般的な除菌にも使用できる
カッター
カッターはステッカーを切るのに使います。すでに持っているという方も多いと思いますが、経年劣化で切れ味が悪くなっていると、きれいにステッカーを切ることは難しいです。見栄えを重視するなら、切れ味のよいカッターを用意しましょう。
コクヨの安心構造カッターナイフは、安全に配慮したデザインが特徴。切れ味がよいことはもちろん、センタースライダーを採用しているので、安定した状態でボディを握ることが可能です。
【Xadventureのおすすめポイント】
- 切れ味を長く保てるフッ素加工
- 刃こぼれがしにくい
- 左右両用設計
まとめ
今回は、痛板の魅力や製作に必要な道具など痛板に関する基本的な知識を紹介しました。
痛板は、推しと一緒にスケボーを楽しめることはもちろん、コミュニケーションのツールとしても活用できます。痛板の製作には、業者を利用する場合と自作する場合の2つがあり、印刷は業者・貼り付けは自分で行うといったように作業を分担するとスムーズです。
ステッカーを貼り付ける際は、事前に必要な道具をそろえておくことがおすすめ。著作権にも気を付けながら、ぜひ世界に1つだけの痛板を作ってみてください。