サーファーの楽園、カムチャッカ半島の魅力と環境問題について解説

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ユーラシア大陸の北東部に位置する島、カムチャッカ半島をご存知でしょうか。日本人にとってあまり馴染みのないように思えますが、自然が豊かで数々の絶景が見られ、サーフィンにも最適な島として知られています。今回は、そんなカムチャッカ半島について詳しく解説します。

カムチャッカ半島とは

カムチャッカ半島はロシアの極東、日本からもほど近いところにあります。日本との時差は3時間で、火山や海、湖など手付かずの自然が最大の魅力です。名前を聞いたことがあっても、その場所や人口、日本との関係については知らない人も多いのでは。ここでは、カムチャッカ半島について解説します。

地名の意味は?英語ではなんと呼ぶ?

カムチャッカ半島には原住民コリヤークが住んでおり、彼らの言葉で「カムチャッカ」とは、魚の燻製を意味します。コリヤークは生業活動として魚やアザラシの狩猟を行い、保存する際に乾燥や燻製加工をします。これらが島の名前の由来と考えられています。
英語では、Kamchatka Peninsula(カムチャッカペニンシュラ)と表します。

カムチャッカ半島の場所、地図は?

カムチャッカ半島はオホーツク海と太平洋の間、ユーラシア大陸の北東部に位置します。面積は日本の1.3倍、472,000平方kmの大きさです。
カムチャッカ半島の観光情報センターがカムチャッカ半島の地図や、魅力を紹介した動画を公開しています。

人口はどのくらいか

日本の国土面積よりも大きいカムチャッカ半島ですが、その人口は約31万人です。さらには、人間よりも熊の方が多いというから驚き。人口の数も、雄大で美しい自然を残している理由のひとつであることに間違いありません。

樺太との関係

樺太や千島列島などと共にカムチャッカ半島は、領土を巡り話し合いがされてきましたが、1855年からロシア領となりました。カムチャッカ半島が1991年に外国人観光客を受け入れてから、今では樺太のサハリン州とカムチャッカ州を巡るツアーなどが行われています。

カムチャッカ半島の魅力

カムチャッカ半島はその雄大な自然が魅力のひとつ。知る人ぞ知るサーファーの楽園となっています。ここでは、カムチャッカ半島の魅力を紹介します。

手付かずの自然が生み出す絶景

カムチャッカ半島には数多くの活火山や、高地植物、温泉などの自然が残り、人の手がついていない最後の秘境のひとつとされています。豊かな自然が生み出した風景は一見の価値あり。ぜひカムチャッカ半島の絶景を楽しむため足を運んでみてください。

星野道夫も追ったカムチャッカの「熊」

写真家・星野道夫もカムチャッカ半島の自然に魅了された人々のうちのひとり。カムチャッカ半島には多数の熊が生息しており、ベアーウォッチングなどのツアーが人気です。多くのヒグマが見られるとして、島南部に位置するカムチャッカ半島で最も深い淡水湖・クリル湖が有名です。

一年中サーフィンが楽しめる

なんといっても、カムチャッカ半島の最大の魅力は一年中サーフィンが楽しめること。火山活動により生み出された黒い砂のビーチで有名なハラクティルスキービーチでは、一年中サーフィンやSUPを楽しめます。波は15メートルまで上がることがあるようです。Nixon Surf Challengeという世界サーフィン大会の開催地になるなど、サーフィンをするのに最適なビーチが魅力的です。

カムチャッカの海洋生物に危機が?原因とは

世界のサーファーたちが集まるカムチャッカ半島。しかし、近年貝や魚などの海洋生物が大量死する問題が発生しています。海に入ったサーファーたちも角膜化学炎や体調不良を訴えました。海洋汚染が原因とされていますが、何が起こっているのでしょうか。考えられる原因を紹介します。

火山活動によるもの

カムチャッカには現在も活動を続ける火山が多数あり、その火山活動による地震が影響しているのではという見解があります。

自然現象によるもの

また、有害な藻の異常発生が原因ではないかとも考えられています。有害な藻は、バクテリアやプランクトンが引き起こし、発生を未然に防ぐことはできません。世界各国で有害な藻による健康被害が報告されています。

有害物質の漏えいによるもの

ビーチの近くにある軍事基地からロケット燃料が漏えいした、あるいは別の施設からの有害物質が海に流れ出たのではないかという見解も。
海洋汚染の原因の追求がされていますが、まだはっきりとした理由はわかっていません。安全にサーフィンが楽しめるようになるのが待ち遠しいですね。

カムチャッカ半島を観光するならここ!おすすめスポットを紹介

毎年夏休みの時期には、成田空港、関西空港からカムチャッカ半島へのチャーター便が出て比較的アクセスもしやすくなっています。また、カムチャッカ半島では、交通の便が悪いため、ツアーに参加するのがおすすめです。ここでは、カムチャッカ半島へ行く際に観光したいおすすめスポットを紹介します。

アヴァチャ山をトレッキング

日帰りでトレッキングを楽しみたい方には、アヴァチャ山がおすすめ。登りやすく、高山病の心配も少ないのでトレッキング初心者でも安心です。山頂からの眺望がとても良いと定評のある山です。

パラトゥンカ温泉郷

市街地から50kmほど離れたところにあるパラトゥンカ温泉郷。サーフィンや登山後に疲れた体を癒すのに最適です。ホテルやプールが多く、観光客に人気のスポットです。

クリル湖でベアーウォッチング

約1,000頭ものヒグマが生息するクリル湖では、夏の時期に鮭を求めてヒグマが集まります。ヒグマを観察してみたいという人は、クリル湖でベアーウォッチングのツアーに参加するのがおすすめです。

トルバチック火山

トルバチック火山は、クリュチェフスコイ自然公園の中にあり、2012年に噴火したことで有名です。ガイドが引率するツアーもあるのでぜひ参加してみてください。

ヴァレーオブゲイザー

ヴァレーオブゲイザーへはヘリコプターでのみアクセスできます。火山の噴気孔や温泉などがみられます。スタッフの同行が必須となっていますが、へリコプターから見える大迫力の火山群とカルデラ湖は忘れ難い体験となるはずです。

ルスカヤ湾

山々に囲まれたルスカヤ湾は、クジラやシャチ、アシカなどが生息することで知られています。ボートに乗ったり、野生動物を観察するツアーがあるので参加してみてください。

ハラクティルスキービーチ

サーファーの集まる、ハラクティルスキービーチ。ここがお目当ての人も多いのではないでしょうか。市街地からもアクセスしやすく、人気のビーチとなっています。夏でも水温が15℃を超えることはほぼありませんが、波が良くサーフィンには最適です。サーファーのためのキャンプ場があり、インストラクターが常駐しているので初心者でも気軽にサーフィンを楽しめます。有名サーファーであるキース・マロイやデーン・グダウスカスなども認める良い波が特徴です。サーファーなら一度はカムチャッカ半島の波に乗ってみては。

まとめ

カムチャッカ半島には世界中のサーファーが集まり、サーフィンを楽しんでいます。また、雄大な自然が作り出す絶景が魅力です。ぜひカムチャッカ半島で、サーフィンやトレッキングを楽しんでみてください。

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