ホバーボードってなに?人気のマリンスポーツを楽しむ

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マリンスポーツで、水上スキーが空中を飛び回っているシーンを見たことはありますでしょうか。大きなホースを逆噴射して自由自在に宙に浮かんだり、回転したり、スノーボードでジャンプを楽しむように遊べる水上アクティビティです。そうしたマリンスポーツの一つ、ホバーボードを紹介します。

ホバーボードはフライボードのサーフィン版

出典:めがねトンボ / PIXTA

ホバーボードは、水上で水圧を使ったマリンスポーツの一つです。ホバーボードをよく理解するには、フライボードを知る必要があります。

フライボードから誕生したマリンスポーツ

フライボードは、フランス生まれのウォーターアクティビティです。水の上を一つのステージのように自由自在に飛び回ります。2008年2月に設立された水上オートバイメーカー、ZAPATA RACNGが開発しました。

フライボードは、水中の水を大量に吸い上げながら、強力に水面に向かって噴射します。ジェット推進のパワーを利用して空中に浮遊する仕組み。フライボードの最大のポイントは、肩幅程度のボードに専用ブーツが装着されていることです。

利用者は、立った状態で足をブーツに固定。ボードの底面には、ジェットスキーの噴射口が搭載されていて、強力な水圧が海面や湖面に強く圧力がかかると、自然に上空へと飛んでいきます。フライボードは足元と両腕を使ってバランスを取りながら高く飛び回ります。

フライボードは、水圧が強くなるほどバランスを崩しやすく、初心者はすぐに姿勢が乱れて水中に落下することも。真っすぐに立った状態で空中を飛び回るようになるには、ある程度練習が必要です。慣れてくると、高さ10m程度まで飛び上がれます。

ホバーボードは「空飛ぶサーフィン」

フライボードに注目が集まる中、2014年に生まれたのがホバーボードです。スノーボードの上に乗った状態で水圧を利用して水上を滑ったり、水上を飛んだりする様子から「空飛ぶサーフィン」と呼ばれています。

フライボードとの大きな違いは、ボードの後部に噴射口が搭載されていることです。フライボードでは、ボードの底部に噴射口が2つ付いていて、真下に水を噴射します。一方で、ホバーボードは水中から吸い上げた大量の水を後方やや斜めの方向へとジェット噴射するのが特徴です。

また、ホバーボードは上空5m程度まで飛び上がれます。フライボードよりも浮かび上がることはできませんが、波の上を最高時速25kmで滑走できるのが魅力です。

ホバーボードの特徴

出典:おゆき / PIXTA

ホバーボードは、フライボードに比べて自由自在に飛び回れる点が特徴です。ホバーボードならではの魅力をまとめます。

ホバーボードはSFさながらのマリンスポーツ

フライボードは、水面から上がったり下がったり、ちょうどエレベーターのように上下移動を楽しむアクティビティです。そのため、「左右に動く」「回転する」といった動きはほぼありません。

一方で、ホバーボードはサーフィンのようにボードの進行方向に対して横向きに移動します。ジェット噴射が後方に出るので、上下運動よりもサーフィンのようなイメージです。前方向へスピードよく移動するのを楽しむアクティビティといえます。

水上を自由自在に飛び回る光景は、SF映画の名作「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」に登場した未来の遊びを連想させます。ホバーボードが紹介されるようになったころ、SF映画のように遊んでみたい人たちを中心に人気が広がりました。

ホバーボード体験をしてみよう

ホバーボードは、慣れるまでバランスを取りながら滑ったり、回転したりするのが難しい海遊びです。そのため、全国のマリンスポーツショップやスクールで体験するところから始めてください。ホバーボード体験コースを実施しているマリンスポーツショップの一例を紹介します。

体験時間は30分程度。高校生から50代が対象年齢です。

・ステップ1

最初に、ビーチで体験コースの基本的な説明を受けます。ホバーボードのジェット噴射を含めた推進力の仕組みを学んだり、水上での姿勢やボードでのバランスの取り方を教わったりします。水面を移動するポイントなど、基礎知識をしっかりと学んでください。

ビーチでは、浅瀬でイメージトレーニングを行います。実際に、水上に出たときを思い浮かべながら、バランスの取り方や空中から水面へと落下するときのコツや危険なときの姿勢の取り方も学びます。

・ステップ2

ビーチでは、ライフジャケットとヘルメットを着用。安全確認も忘れずに行います。沖合まで移動するときは、ボードを抱きかかえて上半身が水面から出た状態でインストラクターらが誘導してジェット噴射で移動します。ゆったりと水中を水圧がかかりながら動く感覚も楽しい経験です。

・ステップ3

安全にホバーボードができる場所まで移動したらスタートです。水面をスノーボードと同じように滑るところからスタート。インストラクターがその都度、姿勢の確認やバランスの取り方を教えてくれます。

サーフィンと同様に前後のバランスを取りながら進んでください。視線をできるだけ遠くにおくと、バランスを取りながら前身移動しやすいです。

ホバーボード体験で必要なアイテム

ホバーボード体験で用意するのは、まず水着です。初夏や秋口など、風が冷たいときはラッシュガードを着ていくと保温に役立ちます。秋冬や春先は、水温が下がるため、ウェットスーツが必要です。

ホバーボード体験ができるマリンスポーツショップなら、ウェットスーツのレンタルができます。ただし、事前に「レンタルをやっているか」「サイズがあるか」などについて確認しておくと安心です。安全のために着用するライフジャケットは、体験コースの費用に含まれている場合が多いでしょう。

また、ビーチではウォーターシューズやビーチサンダルがあると足裏を気にせずに移動できます。この他、体験後の着替えやタオル、日焼け止め、シャンプーやトリートメント、ドライヤーなども用意すると海から上がった後に便利です。

ホバーボードは購入できる

ホバーボードが気に入れば、購入を検討してみてはいかがでしょうか。正規代理店で販売しています。

ホバーボードキット

ホバーボードキットは、次のようなものがセットで販売されています。

・Hoverboard デッキ
・Yコネクタ
・メインホース
・エルボコネクタ
・ユニバーサルポンプインタフェース
・ホースストラップ
・接続ストラップ
・クイックコネクトホーススイベル
・メインホースクランプ
・必要なすべてのアセンブリハードウェア

ホバーボード購入時の注意点

体験を通して購入したいと思ったら、全国の正規代理店に相談してください。ホバーボードは購入前にショップのインストラクターから安全講習を受けなければいけません。なぜなら、「ジェット噴射を使っている」「水上スポーツ」といった観点から、安全面の配慮が必要だからです。

なお、ホバーボードは商標登録です。正規代理店での購入以外は類似品の可能性があります。また、正規代理店では必ず安全技術講習を実施しているので、確認してください。また、シリアル番号で管理されているので、譲渡したいときは正規代理店での手続きが推奨されています。

まとめ

ホバーボードは、水中を自由自在に飛び回ることができる、夢のようなマリンスポーツです。テレビで見て憧れた人なら、ぜひ一度マリンスポーツショップで体験するのがおすすめです。スクールの体験コースでは、30分程度で基本的な説明や移動のコツなどを教わって、実際に体験が可能です。

インストラクターが丁寧かつ安全にアドバイスしてくれるので、安心して水上を滑走したり、飛び回ったりできるでしょう。

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