アーリーウープが成功しないのは環境の問題かも?波の見極め方を徹底解説!

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波の上に飛び出して360°回転。難易度の高いアーリーウープを決められれば、サーファーとしての自信がつきます。姿勢や力の入れ方に注意しながら何度練習しても上達しないときは、環境を見直してみる必要がありそうです。今回は、アーリーウープを成功させやすい条件について解説します。

アーリーウープを習得したい!

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空中で華麗に回転するアーリーウープ。鮮やかに決めるこの技は、サーファーにとって憧れの技です。サーファーとしてのレベルを上げるためにも、習得したいと思っている方は多いのではないでしょうか。

アーリーウープの基本知識をおさらい

アーリーウープは、エアーテクニック、エアリアルと呼ばれる波の上に飛び出す技術の一つです。進行方向を自在に変えるマニューバは、サーフィンの大会でも高得点が期待できます。ダイナミックに飛び出しながら、進行方向とは逆に回転するアーリーウープは、その中でも難易度の高い花形のテクニック。

アーリーウープを成功させるためには、まず基本的なパドリングや、テイクオフ、波頭でターンを行うリッピングなどのテクニックを、しっかりと習得できている必要があります。アーリーウープは、高い波の上でジャンプしながら回転し、着水する文字通りの離れ技。

上級者サーファーとして、安全についての知識もあわせて理解しておくことが大切です。

アーリーウープを成功させやすい環境

世界大会に出場するクラスのプロであれば、どのような環境下でも難易度の高いアーリーウープを決められるかもしれません。しかし、まだ技の成功率が低いサーファーの場合、波の立ち方や風の向きといった環境を選ぶ必要があります。

アーリーウープが成功しやすいのは、風の向きが海から陸に向かって吹いているオンショア。なぜなら、風によって足元からボードが離れにくく、技を仕掛けやすくなるからです。逆に、オフショアを選んでしまうと、ボードのコントロールを失いやすくなります。さらに、バレルと呼ばれる巻きの入った波は、アーリーウープやその他のエアーテクニック向きではありません。

また、日本のサーフスポットでは、あまり気にする必要はありませんが、アーリーウープの練習に適しているのは、底が砂地のビーチブレイク。そうした場所で、リップが切り立っている「ホレた波」を見たら、アーリーウープにチャレンジしましょう!

波を見極めてアーリーウープにチャレンジ!

アーリーウープの成功には、波を見極める目が必要です。漠然と波を眺めるのではなく、アーリーウープのための波はどれかを発見する意識を持つことが大切。次はアーリーウープに向いている波のサイズと、セクションを説明します。

アーリーウープで必要な波のサイズ

アーリーウープに向いている波のサイズは、頭~頭上の大きさです。スピードを落とさずに完璧に回転するためには、波の力強さが決め手となります。

アーリーウープに向くセクションは?

アーリーウープを仕掛けるならば、波のブレイクし始めとブレイクの終わりのいずれか。特に、初心者のうちは、波の崩れ始めを狙うのが無難です。アーリーウープでは、大きく波を飛び出すため、正しい位置に戻るのが難しく、慣れていないと裏側に出てしまう可能性があります。

崩れ始めの早い段階で仕掛けたほうが、波上に戻りやすくなるのでおすすめです。

コツを掴んでアーリーウープマスターに!

「波さえ良ければ必ず成功できる」といった、アーリーウープマスターになれれば最高です。最後に百発百中を狙えるコツを確認します。

アーリーウープのキモはスピードとタイミング

アーリーウープの特徴は、進行方向とは逆に180°以上の回転を加えること。そのため、動きが大きく非常に華やかです。この技を成功させるのは、「いかに素早いアクションができるのか」にかかっています。

高めの波から大きくジャンプし、回転しながら着水するためには、スピードの維持が必須です。また、もっとも失敗しやすい場面となる着水を安定させるためには、先述したように波の見極めと、セクションに仕掛けるタイミングがポイントとなります。

プロ級のサーファーであれば、どのセクションからでもきれいに波に戻れるかもしれません。しかし、完全にコツを掴むまではブレイクし始めのセクションを狙って、着水時のリスクを減らすようにします。アーリーウープへのアプローチでは、波の中頃のミッドフェイスでボトムターンを行ってください。

完全にボトムに降りきってしまうと、リップに向かう間に失速する恐れがあります。 

回転の仕方は?

アーリーウープの回転は、レギュラーフッターのサーファーは時計回り、グーフィーフッタ―であれば反時計回りが一般的です。回転を加えるためには、テールを強く蹴り上げ、肩と腕を使って上半身をひねります。視線を着水地点に先行させるのが重要なポイント。

視点が定まれば、自然に体の向きが正しく決まるため、肩を回して視線を送ると意識しなくても下半身とボードが付いてきます。体に力を入れ過ぎないように柔軟性を保ち、ボードを蹴った勢いと肩のひねりで回転させることを意識しましょう。

着地までの姿勢に注意

リップから飛び出し、空中で回転をする。ここまででも、当然さまざまなテクニックが必要となります。しかし、アーリーウープの難しさは、さらにそこからの着地です。初心者では、波の裏側に着水してしまい、不安定となってしまうケースが散見されます。

アーリーウープを仕掛けるタイミングをうまく合わせられると、ある程度のリスクは回避可能です。しかし、美しく着地するためには低姿勢でバランスをとりながら行うことが大切。最初のうちは、棒立ちになってしまいがちですが、バランスを失い転落の可能性が高くなります。

そうならないためにも、腰を落として重心を定め、ボードが足から離れないように意識することが重要です。また、着地するセクションにも留意しましょう。フラットな場所での着地は、衝撃によるケガやボードの破損を招きかねません。

波が砕けたあとのスープセクションに降りられれば、泡が衝撃を吸収してくれるため、やわらかく着水できます。

イメージトレーニング&練習

アーリーウープを習得するためには、プロや上級者によるパフォーマンスをじっくりと研究してみるのがおすすめです。テクニックはもちろん、アーリーウープを成功させているときの海や波の状態、仕掛けているセクションなどの環境に注目します。

そのうえで、以下のような内容を見るようにすると、波に対してのテクニックをより詳細に知れます。

・リップへのアプローチ
・バランスのとり方
・重心の位置
・回転時の体の使い方

イメージトレーニングができたあとは、いざ実践です。アーリーウープの達人を目指して、練習を重ねるのみ。難易度が高いアーリーウープであっても、努力を続ければ必ずいつか成功できる日が訪れます。諦めず挑戦してください。

まとめ

「アーリーウープが決められるサーファーになりたいけれど、何度練習してもうまくいかない」という場合は、環境に目を向けると改善点が見つかるかもしれません。波の種類や風の状態など、わずかな違いにより、技の失敗の原因となっている可能性があります。

高いテクニックの持ち主となれば、多少の環境にも左右されることがもなくなるでしょう。アーリーウープに向く、ベストな状態の波を見極めて挑むことで、成功率がグッと高まります。一度成功体験を得られれば、習熟度が一気に向上が期待できます。アーリーウープに適した環境を見極める目を養い、どんどんチャレンジしてください。

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