初心者ならスケボーの交換時期がわからないという方もいるでしょう。スケボーは使用頻度に応じてウィール(タイヤ)が徐々に減っていきます。今回はどのような状態になれば寿命なのか、ウィール交換のサイン、ウィールの種類について紹介します。
ウィールは走れば走るほど減る
スケボーのパーツはさまざまな種類がありますが、基本的にはどれも消耗品です。その中でもウィールは、走れば走るほど路面との摩擦によって削れて減っていきます。
コンクリート製のきれいなパークや、屋内などのスケートパークでスケートをする場合には摩擦が低いため消耗しづらいですが、同じコンクリートでも凹凸がある場合や、アスファルトの路面などのときは摩擦が大きいため早く消耗します。
ウィールの大きさを選ぶときは、加速を重視するのか、ターンの安定性を重視するのかなどで直径、硬さのバランスを決めましょう。この2つを選ぶときのポイントを紹介します。
直径
どうせ減るのであれば、最初から直径の大きいものにしておけばよいかというと、単純にそうではありません。一般的なウィールの直径は50mm~75mmです。その中でどのような乗り方をするのかによって変わります。
基本的にはウィールの直径が小さくなるほど加速性能が優れ、スピードが出にくくなります。その分軽量なので、トリック時のコントロール性は高い傾向。逆に直径が大きくなるとスピードが出やすく、路面が悪くても滑りやすくなります。
硬さ
ウィールの減りにくい硬い素材を選べばよいかというと、こちらもそうではありません。理由は、グリップ力に影響するためです。ウィールが硬いとグリップ力は弱くなるのでスピードは速くなります。そのため、スケートパークなどの路面が滑らかな場合に適しているでしょう。
反面、ウィールが柔らかいとグリップが強いためスピードは遅くなりますが、路面の小石や亀裂も簡単に越えられます。
ウィール交換のサイン①小さくなる
ウィール交換のサインとしての1つ目は、直径のサイズが減る場合です。乗っているうちに摩擦でウィールが削れると直径のサイズが小さくなりますが、急に小さくなるわけではないので、変化に気付きにくいです。
スピードが出にくくなる
ウィールの直径が小さくなると、地面との接地面にも変化が現れます。断面としては丸みを帯びた台形になっているため、新品時は接地面積が小さいですが、削れていくと徐々に接地面積が大きくなり摩擦が大きくなって、スピードが出にくくなります。
一般的なウィールの直径は50mm~75mmですから、新品の時から比較して5mm以上小さくなれば、走行において影響は大きいでしょう。
シェイプとは?
ウィールの接地面積に関しては、シェイプという2つの代表的な形があります。1つ目はクラシックシェイプで、断面の形状として丸みを帯びた形で接地面積が少ないタイプです。
もう1つはコニカルシェイプといい、クラシックシェイプに比べて角張っているため接地面積が広くなります。そのためスピードは出にくくなりますが、角張っているぶんターンやカーブの際にグリップが利きやすいです。
直線的な動きの多いストリートで滑るには差が出にくいかもしれませんが、パークの形状によっては違いが出てきます。
どちらのシェイプを使っているかを把握したうえで、購入時の直径サイズから比較しどの程度ウィールが小さくなったかを計測しておきましょう。ウィールの消耗をどこまで許容できるのかを決めておくと交換のタイミングが明確になりますが、初めの基準としては5mmを目安にするとよいでしょう。
ウィール交換のサイン②パンク
ウィール交換のサインとして2つ目は、パンクした場合です。パンクと聞くと自転車や車のタイヤをイメージすると思いますが、それとは異なります。空気が入っているタイヤがパンクすると空気が抜けてしぼむ状態ですが、ウィールの場合はゴム製ではなく硬い素材のため、空気は入っていません。
ウィールのパンクとは一部が削れてしまった、もしくはへこむ状態をパンクといいます。
パンクを確認する方法
パンクの確認方法は、異音がするか、スピードの減速があるかで判断します。硬くて丸いウィールの一部が削れているので、ガタガタ、ゴロゴロという音が出ます。アスファルトの場合ではわかりにくいですが、滑らかな路面ではかなりの異音が発生。
さらに、パンク状態では通常時のようにスピードが出ないため、いつもやっている技ができなくなることがあります。
パンクしたらどうすればよい?
ゴム製のタイヤであれば穴をふさいで空気を入れ直せば済みますが、ウィールの場合はそうはいきません。ウィールのパンクについては削れてへこんでしまっている状態のため修理は難しく、基本的には交換します。
全体を削るという方法で修理を行っているところもあるようですが、ウィールの直径が全体的に小さくなるというデメリットもありますのでご注意ください。
発生原因としては経年劣化もありますが、アスファルトのような凹凸路面での滑走、オーリーの着地など1カ所に強い力が加わることでパンクしてしまう場合もあります。技の練習の上では仕方がないですが、パンクの原因になること、パンクするとウィールを交換する必要があることを覚えておくとよいでしょう。
ウィール交換のサイン③フラットポイントができる
ウィール交換のサインとして3つ目は、フラットポイントができた場合です。
フラットポイントと2つ目に紹介したパンクは、同義語として扱われることがあります。また、フラットポイントではなくフラットスポットと呼ばれることも。
フラットポイントとは?
意味はウィールの変形という状態ですが、フラットポイントは文字通りウィールの接地面の一部に、平らな面ができてしまった状態のこと。この平らな面ができる原因としては、パワースライドなどの滑らせるような技を行うからです。
フラットポイントが発生するとどうなる?
フラットポイントが発生した場合は、パンクと同様に走行中にカタカタ、ゴロゴロという異音が発生します。平らな面が大きければ大きいほど異音も大きくなります。
さらに、タイヤとしての丸い形状が損なわれてしまうので、デッキ自体の乗り心地も悪くなるでしょう。当然スピードも出ないので、今までできていた技を失敗してしまうようになります。
フラットポイントを防ぐには?
フラットポイントの発生を防ぐ方法のひとつとしては、高品質ウレタンを使用すること。ウィールの材質で強度も変わってくるため、低価格帯の製品で頻繁に交換するのか、ワンランク上の材質を選択して交換頻度を抑えるのかは、ウィール選択時の大切なポイントです。
フラットポイントに関してウィール選定の補足。体重の重い方はウィールの材質が柔らかいとフラットポイントが発生しやすいです。材質選びの際にはフラットポイントを気にするのであれば少し硬めの材質を選ぶとよいでしょう。
まとめ
今回はウィールの交換時期、寿命についてまとめました。ウィールのサイズ、材質、形状、パンク、フラットポイント(フラットスポット)についてまとめたので交換時の参考にしてください。