スケートボードのメイン部分となるのが、実際に足を乗せる板であるスケボーデッキです。スケボーデッキの選び方には、顔となるデザイン以外に3つの大きなポイントがあります。デッキの長さ、幅、そして形の3つです。それぞれの選択がピッタリ合ったときに、自分好みのスケボーデッキとなります。
デッキはスケボーの顔
スケボーデッキを選ぶとき、最初に決めるのがデザイン、つまり絵柄です。絵柄は、スケボーデッキの性質やスケボー自体の性能とは無関係な部分であり、選び方に決まりはありません。自分らしさをもっとも発揮しやすい要素といえます。
好みで選ぶ顔としてのデッキ
デッキはスケボーの顔と表現されることが多く、自分の好みが強く表現できるパーツです。自分の好みのスタイルを選びみましょう。好きなデッキであれば、自然と練習に出かける機会も増え、上達も早くなります。
デッキ選びには初心者もベテランも関係ない
初心者もベテランも関係ないのが顔です。スケボーを始めたばかりで、派手な絵柄はどうだろうか、と気にする必要はありません。プロスケーターの使っている絵柄やブランドが気に入ったのであれば、似たようなデザインや同じブランドのデッキを選んでもよいでしょう。早く上達するように、顔から真似してみるのもありです。
デッキを選ぶポイント①長さ
デッキ選びで重要となる3つのポイント。最初はデッキの長さです。どのくらいの長さが自分に合っているのかを判断する材料に、身長と足のサイズがあります。
デッキの長短による違い
デッキが長くなると、重量も増えるのが一般的です。長く重くなると、取り回しが悪く、反応が遅くなるというデメリットが生じます。メリットとしては、長くて重いからこそ、安定感が増すという点も。
さらに、長いデッキは高さを出しやすいとされています。一方、軽い分だけ反応が速く扱いやすいのが短いデッキです。ただし、長短どちらであっても、自分に合った長さであることが前提となります。
デッキの長さと身長の関係
デッキの長短はスケボーの乗り心地や操作性に関係しますが、そこに絡む要素は身長だけではありません。デッキサイズ自体が幅をメインに表示されていることもあり、デッキ選びで身長を神経質に考える必要はないともいわれています。また、デッキの長さは初心者が気にする要素ではないとの声も。したがって、ほとんどの方は身長をそこまで気にする必要はありません。
とはいえ、身長に対してあまりにも長いデッキや、逆に短すぎるデッキを選ぶと、乗りにくさを感じる可能性が高くなります。初心者がデッキの長さを選ぶ目安として、身長160cmくらいの方は、29インチ前後のデッキが適当でしょう。170cm以上ある方は、30~32インチあたりです。
使っているデッキの長さの適否が分かるようになったら、新しいデッキ選びをしましょう。
足のサイズを考慮したデッキ選び
足のサイズに合わせてデッキのサイズを選びましょう。小さすぎると不安定な乗り心地になり、大きすぎると操作性が損なわれます。初心者であれば、販売店のスタッフに教えてもらって購入すると安心です。
デッキを選ぶポイント②幅
次に考えるべきデッキ選びのポイントは幅です。デッキの幅はある程度長さと関係していますが、長さの同じデッキすべてが幅も同じとは限らない点に注意します。
幅の広さは安定感に直結する
デッキの幅の広さは、そのままスケボーの安定感に直結する重要な要素です。足のサイズとの差が長さよりも少ないため、安定感を重視するのであれば、デッキの幅は軽視できません。幅が細めのデッキより太いデッキのほうが安定します。
目安として、足のサイズが26cmなら8インチ前後、24cmでは7.5インチ前後、28cmだと8.5インチ前後といったところです。
太ければよいわけではない
安定感があるからといって闇雲に幅の太いデッキを選ぶと、重さが増してコントロールしにくいかもしれません。自分に合っていない幅が太くて重めのデッキを選んでしまうと、軽いデッキを選んだ場合に比べて回転やキャッチがしにくいなどのデメリットが生じてしまいます。使う方によって、細めのデッキがよいケースも考えられます。
デッキ幅は種類とも関係がある
スケボーにはストリート・パークやクルーザー、サーフといった種類があります。厳密にいえば、どの種類のスケボーを行うのかによって、最適なデッキの幅が変わってくるのです。ただ、一般的にスケボーといって多くの方が思い浮かべるのは、テレビなどで目にする機会の多い、ストリート・パークだといえます。
ストリート・パークは競技でよく見るスケボーで、斜面や階段を利用して技を競ったりするもの。クルーザーは文字通りのイメージです。スケボーに乗って走ることが主な目的であり、移動手段となる場合もあります。サーフは海に入らなくてもできる、サーフィンのイメージがピッタリです。
デッキを選ぶポイント③形
デッキ選びのポイントで、初心者にはわかりにくいのがデッキの形です。専門用語とともに適した形の選び方を解説します。
ノーズ・テールそしてキック
ノーズは鼻、つまりデッキの前部分です。テールは尾部、後ろ部分を指します。ノーズとテールが重視されるのは、それぞれにキックがあるためです。キックとは反り。つまり、ノーズとテールは反っているのです。
キックの角度が大きい・強いほど足をかけやすくなります。その反面、過剰反応してしまうことがあるため、慣れない初心者はキックが弱めのデッキがよいでしょう。
コンケーブ
コンケーブのデッキの反りですが、キックがテールとノーズの反り上がりであるのに対し、コンケーブはデッキ自体の反りを指します。ターンコントロールのしやすさなどに影響する形です。初心者が使う場合はキックほどの影響がなく、好みの問題が大きいともいえるため、あまり気にしなくても構いません。
コンケーブを真剣に考えるのは、初心者の域を脱してからでも遅くないでしょう。
オーリー
スケボーのジャンプのことをオーリーといいます。キックが強いほどオーリーしやすい面があるのもたしかです。初心者のスケボー全体として考えた場合は、キックは弱めがよいものの、オーリー重視で練習するのであれば、キックが強めのデッキが適しています。
まとめ
スケボーデッキの選び方のポイントは、長さ、幅、形の3つ。ほんのわずかなサイズや反りの違いで、スケボー自体の乗り心地や操作性が変わります。とはいえ、初心者の場合は、そこまで細かい違いにこだわるよりも、まずはスケートボードに慣れることが重要です。自分が乗れそうなサイズ感であれば、ある程度の幅があってもよいでしょう。スケートボードを楽しく続けていれば、段々と細かいことも分かるようになってきます。