言わずと知れた大手スポーツブランド「デサント」。長年愛され続けているのには必ず理由があるもの。そんな知られざるデサントの魅力を、「中の人」に根掘り葉掘り聞き出してきました!今まで考えていたデサントのイメージがガラリと変わるかも!?
デサントのものづくりのこだわりを聞いて来ました!
お話を聞いたのはこの方!:ブランドマネージャーの宮下征樹さん
デサントに勤めて12年のプロフェッショナル。選手の商品プロモーションを経て、現在は国内のスキーウェアの企画を担当。スキー歴40年で、全日本技術選では優勝経験もあります!スキーとデサントについて詳しい宮下さんに、お話を伺いました。
デサントにとってのスキーとは?
━━━ デサントというと「スポーツブランド」のイメージが強いのですが、スキーへのこだわりは強いものなのでしょうか?
宮下:もちろんです!例えばデサントの印象的なロゴ。このデザインの意味をご存じでしょうか? そもそも「デサント」とはフランス語で「滑降」を意味するんですよ。
ブランドロゴであるスピリットマークもスキーに関連し、基本技術である「直滑降」「斜滑降」「横滑り」を表現しています。このように、デサントにとってスキーは1957年のブランド展開から根幹にあることがわかりますよね。
モノづくりの観点からも、スキーの基本技術と同様に「基本に忠実であれ」という想いが込められています。
━━━ デサントのロゴにはこんな想いも込められていたのですね!
「デサントが当たり前だった」
━━━ 宮下さんにとって、「デサント」とはどんな存在ですか。入社したきっかけは何だったのでしょうか?
宮下:私は長野県白馬村の出身で、幼少期からスキークラブに入っていました。この辺りではスキークラブが託児所みたいなものだったので、当たり前のように入っており、小学生からデサントを着ていましたね。
デサントに入る前も海外のスキーブランドに勤めていたのですが、スキーに携わっていく上で、かねてよりものづくりをしたいと感じていて、「日本のブランドならデサントだろう!」と思って入社しました。
━━━ 現在は念願だった開発の担当となり、力が入りますね!早速、デサントの凄いところをどんどん教えて下さい♪
魅力その① 歴史があるからこその「ノウハウ」
━━━ デサントにしかない魅力ってどんなところでしょうか?
宮下:「デサント」という一つ屋根の下に、野球やサッカー、ゴルフ、自転車などのさまざまな競技カテゴリーを豊富に持っているところです。多様なカテゴリーのブランドがあることで、各ブランドで開発したノウハウが蓄積され、その技術を共有・応用できるのが強みです。私達が現在作っているスキーパンツも、元々は野球のパンツをベースに作られたものです。
宮下:もう一つ魅力だと思うところは、モノづくりをするプロフェショナルな人材です。開発に移動して思ったことは、モノを作るのと、売るのではまるで違うこと。モノづくりのプロフェッショナルがいるからこそ、今まで製品ができて売ることができたのだと痛感しました。普段、気に留めない細部も、彼らが綿密にこだわって作っていたからこそできたものです。
魅力その② 開発設備・技術力がスゴイ!
━━━ デサントの歴史を拝見して、開発技術がとても優れているように思ったのですが、研究所などをお持ちなのですか?
宮下:昨年(2018年)に、スポーツアパレルの研究開発拠点「DISC※」を大阪府・茨木市に開設しました。より一層、企画開発力の強化に努めています。この施設では、「世界一、速いウエアを創る」をコンセプトに、素材や製品の開発、品質管理などについて日夜研究しています。
※DESCENTE INNOVATION STUDIO COMPLEX (デサントイノヴェーションスタジオコンプレックス)の略。
宮下:デサントでは2、3年後と未来へ向け、「こんなアイテムはできないか?」と、生地メーカーを交えて自社で開発することもあります。ゼロからのスタートなのでスムーズにはいかないし、失敗もありますが、研究施設があることはデサントの強みと魅力だと思います。
宮下:素材開発以外にも品質の管理、向上の面でもデサントは優れていると思います!この施設には「人工降雨室」という設備もあり、雨量を制御して均一に降らせることができ、スポーツやアウトドアウエアの耐水性、仕様の開発、品質のテストにも活用しています。
今後のスキーウェアの展望とは?
━━━ デサントの今後の目標や展望はありますか?
宮下:スキーウェアというのはある程度完成されたアイテムなので、なかなか新たなアイディアを出すのが難しいですが、なにか糸口があるのではとデザイナーと模索しながら、常に前進したいと思っています。そして、今後はさらにスキーウェアの汎用性を広げていきたいですね。
私たちはウィンタースポーツ専門なので、街着は意識していないのですが、スキーをしない人たちからも「街でも全然着れるよね」と手にとってもらえるアイテムにできればと思っています。
知っておきたいデサントの歴史
デサントの創業は1935年。創業者石本他家男が「ツルヤ」を創業したことから始まり、1953年にクリーム色の野球ユニフォームを発表。1957年には日本人初のプロスキーヤー西村一良氏のアドバイスをもとに、携帯用ウインドブレーカー「ラウスビー(RWSB)」を発表するなど、当初よりスポーツウェアを製作しててきました。
デサントが残してきた軌跡
ダウンヒルスーツ
1973年に、スキーパンツをブーツの中に入れる従来のインナー式から、アウター式に改良した「デモパン」を発表。79年には選手たちから2秒速い「魔法のスーツ」と呼ばれたデサントのダウンヒルスーツが誕生しました。他にも88年に太陽光を熱に変換し、保温性を発揮する「ソーラーα」をユニチカと共同開発するなど、現在の歴史に残るアイテムや、技術を発表してきました。
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<応募期間>
2019年11月5日(火)~12月5日(木)
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まとめ
私達が何気なく使用しているアイテムも、メーカーの担当者が日々努力した賜物なんだなと、ひしひし感じられる取材でした。スキーウェアは想像以上に複雑で、作るのにもテクニックがいることを教えてもらい、とても尊い気持ちになりました。皆さんもぜひ、こだわりの詰まったデサントのウェアを手に取ってみて下さい♪