パラレルターンはスキー上級者の証!やり方やコツを解説

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スキー上級者の証といっても過言ではないのが「パラレルターン」です。いわゆる「ハの字」のプルークボーゲンを卒業してパラレルターンへ進歩するにはどうしたらいのでしょうか。今回はパラレルターンの特徴から、パラレルターンのやり方、コツを紹介します。

パラレルターンとは?

パラレルターンとは、足を揃えたままターンをするテクニックのことを指します。パラレルターンが滑れれば上級者と言われますが、完全に足を揃えてパラレルターンをできる人は少なく、ハの字よりになってしまう方がほとんどです。ここではそもそもパラレルターンとは何か、また他の滑り方とは何が違うのかを解説していきます。

爽快感あふれる滑り方

パラレルターンはボーゲン(ハの字やプルークボーゲン)を卒業した後に滑れるようになる滑り方といわれています。人によっては最初からパラレルターンを習得する人もいますが、パラレルターンはスピードが勢いよくつくため恐怖心を克服していないとなかなか止まれません。従って初心者はパラレルターンよりも簡単にスピードを緩められるプルークボーゲンを先に習得するのです。

パラレルターンの最大の特徴は、爽快感あふれる滑り方です。プルークボーゲンの場合は完全に止まる状態までスピードが落ちてしまうため、安全に滑れる半面、物足りないと感じることもあるでしょう。しかしパラレルターンの場合はスピードを殺さずに滑れるので、少し滑り慣れてきたころでもうちょっとスピードを出したいと思った方にはおすすめです。

足を揃えたまま滑る

パラレルターンは足を揃えて滑るだけと聞くと、簡単に滑れるのではないかと思われがちです。しかし、実際にやってみると雪によるでこぼこ斜面上で足を常に揃えたままでいるということ自体が難しく、初心者の方は意図しなくてもプルークボーゲンの形になってしまいがち。

またプルークボーゲンで慣れてしまっている方はスピードがつくと恐怖心からスピードを止めたくなってしまうので、パラレルターンを維持するのが難しくなってしまう可能性があります。スピードを緩める時もパラレルターンで行うことを頭にいれておきましょう。

パラレルターンは何ができる?

ここまでは、パラレルターンの特徴を解説してきましたが、実際にパラレルターンでは何ができるのでしょうか。ここからは、パラレルターンではどのような滑り方ができるのかを解説します。ぜひ参考にしてみてください。

エッジを効かしたS字ターン

パラレルターンではエッジを効かしたS字ターンを行えます。オリンピック等で選手が斜面を颯爽と滑っているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。

パラレルターンではターンをする際にエッジを立てることから、細かくなおかつ素早くターンできます。またエッジを立てますので、プルークボーゲンのように大きく減速することなく、斜面を滑走することが可能です。

細かく切り返して斜面を滑れる

パラレルターンでは細かく切り返すことで斜面を下っていきます。つまりプルークボーゲンのように一回で止まるという意識ではなく、こまめに減速しながら滑っていくといったイメージ。

プルークボーゲンではスピードが落ちない分、スピードに負けないように体重移動しながら斜面を滑走する体幹の力も必要になってきます。

カービングターンとの違いは?

スキーのターンにはさまざまな種類があります。その中でも、パラレルターンと並んで有名なのがカービングターンと言うテクニックです。カービングターンはスキーのエッジを雪面に押しつけ、抉るように滑るのが特徴。対して、パラレルターンは両足を揃え、左右のスキーを平行にしてターンをすることを指します。この2つは全く異なるターンというわけではなく、パラレルターンでカービングをするなど、応用が効くので覚えておくと便利です。

大回りも小回りも!パラレルターンのコツを紹介

パラレルターンについて理解したところでいよいよパラレルターンの滑り方をマスターしていきましょう。パラレルターンはただ単に足を揃えて滑るのではなく、重心移動や目線もしっかりコントロールすることが重要です。

横滑りや片足ターンを練習

パラレルターンをする際、最初は足を揃えられているのに、ターンの途中で足がバラバラになってしまうということはよくあります。そんな時に練習したいのが、横滑りや片足ターンです。

横滑りは、外側のエッジを使って滑る方法。横滑りをすることで、両足を鍛えられるので、パラレルターン中に足が揃えやすくなります。片足ずつ練習を行いましょう。例えば右足の練習をする際は、右足を山側にした状態で右足だけで立ち、その状態から真下に向かって斜面を滑っていきます。出来るだけ長い時間真っ直ぐ滑れるようになったら、左足の練習も行いましょう。

片足ターンは、その名の通り片足でターンを行います。バランス感覚を養うのに最適な練習方法として知られていて、膝やスキー板を倒すイメージでエッジを立てて滑ると成功しやすくなります。ぜひ練習してみてください。

ストックワークを意識

ストックを使うことやその動きをストックワークと言います。ターンのきっかけを作ったり、重心移動をサポートしたりする際には、ストックワークが重要です。

パラレルターンでは、ストックをつき、外足を踏み込み、重心を移動してターンします。ストックをついたタイミングでターンの準備姿勢に入るとスムーズです。ストックをつく位置はターンの円の中心を目安にすると、重心移動がしやすくなります。

外足荷重や重心移動に着目

パラレルターンを行う上で最も重要なのが「重心移動」です。パラレルターンの場合はプルークボーゲンのようにエッジをたてて止まるのではなく、滑っている足の片方の重心をずらすことでターンを行います。

左にターンする場合は右足の重心を外側、右にターンする場合には、左足の重心を外側へ意識することが重要となってきます。初心者だと足をなんとか動かしてパラレルターンを行おうとするのですが、大事になってくるのは重心移動となってくるので、重心移動を第一に考えましょう。

腰の向きや目線も注意

パラレルターンは腰の向きや目線も重要になってきます。ここで覚えておきたいのが「外向姿勢」です。外向姿勢とは、ターンの外側に腰が向いている姿勢のことを指します。スキーでは外向姿勢が基本と言われていますが、難しく考えず、ターンしたい方向へ腰を向けるように意識しましょう。また、目線も気を付けたいポイントです。車を運転したことがある人は分かるかもしれませんが、人は目線の方向へ動いていく習性をもっています。そのため、自分がターンしたい方向へしっかり腰を向け、目線を移動しながらパラレルターンを行いましょう。

動画でイメトレ!

スキー初心者には、パラレルターンのイメージが難しいかもしれません。そんな時、動画を活用すれば、イメージがしやすくなります。ここでは、パラレルターンを解説をしている動画をいくつか紹介。ゲレンデ以外でもイメージトレーニングで上達を目指しましょう。

渡辺一樹のスキー3分速習

わずか3分でパラレルターンの要点を紹介してくれる動画です。何度も視聴して要点を覚えれば、実際にゲレンデに出たときに実践できます。

初心者のためのスキー入門

パラレルターンは中級者以上のスキルと言われていますが、この動画では初心者でも分かりやすく、パラレルターンの習得方法を紹介してくれています。

パラレルターンをマスターしよう

今回はパラレルターンの特徴から、やり方、コツを紹介してきました。初心者にはなかなか難しいターンですが、しっかり基本を押さえて練習すればマスターできます。今回の記事を参考に、練習してみてください。

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