連載企画【ゲレンデの輪】今回は三菱グループ内でチームリーダーとして、スノーボードの楽しさを伝える活動をしている尾形文規さん。尾形さん自身もサラリーマンで、小さい娘さんがいる一児のパパです。今回は尾形さんに競技とのワークバランスや、スノーボードへの想いについて語っていただきました!
今回インタビューしたライダーはこちら!
【尾形さんプロフィール】
- 名前:尾形文規
- スノーボード歴:23年
- ホームゲレンデ:長野県菅平パインビークスキー場
━━━早速、尾形さんのライフスタイルを伺いたいと思います!
社会人になって始めたスノーボード
初めてのタイム計測がいきなり大会!?
━━━スノーボードを始めたきっかけを教えてください。
尾形:元々スキーをやっていたのですが、僕の勤めている会社では社員のスノーボードの大会をやっており、それに同期から誘われて出場したのが競技を始めたきっかけでした。大会が初めてのゲート体験だったんです。ゲートとはポールを通ってタイムを競う競技のことです。
━━━初めての大会、結果はどうでしたか?
尾形:もちろんボロ負けでした。それが悔しくて、でも頑張りたいという気持ちになりました。そこでバッジテストを受けたりしながら、少しづつ滑りの技術を身に付けて、翌年から毎年欠かさず自分にとってのオリンピック「オール三菱スキースノーボード大会」に参加しています。
━━━なるほど。ところでその、オール三菱スキースノーボード大会とはどういう大会ですか?
尾形:三菱グループ企業約27社が集まる大会です。48回(49年前から)続いていて、開始当初はスキーのみの大会でした。20年前くらいから大会の中でスノーボードがエキシビションとして始まり、14年前からスノーボードも正式種目となり、会社対抗で戦ってます。今では、スノーボードだけで出場者数が200名になり日本最大級の大会となっています。
━━━200名は多いですね。200名いると練習はどうしていたんですか?
尾形:大会はあったのですが、練習環境がなかったんです。そんな悩みを抱えていた時に、偶然当時スノーボード界で有名なコーチ(以下、向川さん)に居酒屋で出会い、彼からスノーボードコーチを派遣する仕組みを作りたいと言われました。ちょうど僕たちも練習環境が欲しいと思っていたので、向川さんを僕たちのコーチとして派遣し、そうしてできたのがオール三菱スノーボード部です。
━━━居酒屋の出会いとは、偶然でしたね。大会の為の部活だと練習はハードなんですか?
尾形:向川さんのコーチングは月に1回ありました。最近は忙しくて向川さんがあまり来られないので、プロをコーチに呼んだり、チームの上手い人が教えたりして活動しています。みんな3月の大会で勝つために必死です。
ライフスタイルの変化
スノーボードのおかげで仕事の効率アップ
━━━サラリーマンということで、週に行けて2日しか滑れないかと思います。限られた時間で意識していることはありますか?
尾形:年齢を重ねてきて意識はだんだん変わってきていますが、1本1本考えて滑ることに集中していました。今は子どもができて、怪我をしないようにちょっと抑え気味に滑ってます。それに今シーズンはシーズン8日しか滑れませんでしたね。社会人って自分の置かれた環境によって滑るスタイルが変わってきちゃうんですよ。だから趣味の継続が難しい人が増えてきています。
━━━尾形さんは今の環境下でも、スノーボードを続けたいと思っているんですよね?
尾形:はい。子どもが大きくなり、手がかからなくなったら再び競技を頑張っていくつもりです。もちろん娘も連れて行って一緒に滑ります。最近オール三菱大会では、子どもも参加できるキッズの部もあるので、娘と一緒に参加出来たらとても幸せです。第1世代が大人になって子どもができ、第2世代にスノーボードさせるみたいな感じですね。
━━━なぜもう一度頑張ろうと思ったんですか?
尾形:会社のスキー・スノーボード部に所属したおかげで、会社のいろいろな部署の人と顔見知りになり、仕事がし易くなりました。社外での人脈も広がり、実際に商談が成立したりと、ビジネスチャンスも生まれてます。いままでに関わってきた方々への恩返しの意味でもう一度頑張ろうと思いました。趣味で繋がった関係が仕事にも反映されることはすごく充実してて良いと思うし、自然と笑顔になれます。こんなおっさんでも仕事もプライベートも充実しているということをみんなに伝えて、夢を与えられる人になりたいと思います。
━━━すごく素敵な夢ですね。
尾形:世代関係なく遊べることが仕事のモチベーションアップになると思っています。
━━━では、仕事とスノーボードの切り替えで何かやっていることはありますか?
尾形:私の場合、特に切り替えてるという意識はありません。趣味と仕事のメリハリが大事だと思っています。スノーボードでも仕事でも色々な社会人と付き合うことができ、様々な話ができるため、それがきっかけになって仕事のヒントとなり、成功に繋がっています。
仲間とオフトレ
SUPとの出会い
━━━オフシーズンはどのようにして過ごしていますか?
尾形:SUP(スタンドアップパドル)という、ボードに立ってパドルで漕いでいくマリンスポーツをやっています。嫁さんのご両親が海辺のレストランを経営しており、場所をお借りしてみんなで楽しんでいます。
━━━なぜSUPをやろうと思ったんですか?
尾形:部活のメンバーで夏何か集まるきっかけを作りたいとメンバーから言われて、SUPなら手軽に始められるし、そこそこ簡単なスポーツだと思い始めました。道具も知り合いのツテで手に入れられたので、来るメンバーは濡れても良い服さえあれば楽しめるようになっています。
━━━夏も冬も充実してて良いですね。
趣味を持とう!
スノーボードが仕事のモチベーション
━━━同じ社会人ボーダーの皆さんに何かアドバイスをお願いします!
尾形:限られた日数での滑走を思いっきり楽しんで滑って欲しいです。集中することも大切ですが、楽しみながら続けていってほしいです。私たちにとってスノーボードは仕事を頑張る為の原動力だと思っているので。
━━━なるほど。では、これから社会人になる方へのメッセージもお願いします!
尾形:社会人はライフスタイルの一部としてスポーツなど、趣味を作って息抜きする時間が必要だと思います。中でもスノーボードとSUPは季節が違うので両立できるし、簡単に始められます。
━━━何かに打ち込むことは普段の日常でもすごく大切なことだと思います!
まとめ
一年中趣味があると仕事の効率も上がるんですね。最近は人間関係やストレスで仕事をやめてしまう社会人も多い中、尾形さんはとても充実したライフスタイルだと思いました。お子様もいらっしゃるので一緒に楽しめるのも良いですよね。趣味の中でもスノーボードやSUPのヨコノリは横の繋がりが多く、仲間が増える趣味だと思います。ぜひ残暑厳しい夏にSUPを、冬はスノーボードにチャレンジしてみてください!