【ブランドマネージャーにインタビュー】世界を目指すOGASAKA SNOWBOARDS

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【ブランドマネージャーにインタビュー】シリーズ、今回はスキー界でも有名なOGASAKA SNOWBOARDSの代表笹岡祐治さんにメーカーに対する思いを語って頂きました。ブランドの歴史はもちろん今季の新商品の誕生秘話も大公開しちゃいます!

スキーの開発者から生まれたスノーボード事業


━━━OGASAKAはスキーのイメージが強いですよね?スノーボードの事業は、どうやって生まれたんですか?

笹岡:スキーの開発者が当時スノーボードもやってみよう!と思ったのがきっかけです。最初は全然流行りませんでしたね…。開発して5、6年後にやっと軌道に乗るようになったんです。

━━━どのようにして軌道に乗せたのですか?

笹岡:当時は板を開発してテストする人がOGASAKAにはまだいなかったので、最初のテストライダーに、今も現役で選手をしている相澤盛夫プロにお願いしたんです。相澤さんがアルペンのレーサーだったことから、OGASAKAはアルペンボードの開発が最初に始まりました。

━━━この方が相澤プロですね!オーラがある気がします。彼の魅力は何だと思いますか?

OGASAKAライダー相澤盛夫プロ

出典:instagram(@morioaizawa)

笹岡:彼の突出した点はテストにおいての感覚が鋭いこと。例えば、1週間前にテストしたボードと今日テストしたボードが同じだったとしますよね。通常の人だったら、雪質や斜面、ゲレンデが変われば、乗り味の違いがわからなくなってしまう所ですが、彼はピッタリ「同じボードだ!」って言い当ててしまうんですよ。そして50歳を過ぎて今でも現役のプロスノーボーダーだというところも尊敬しますね。

ライダーと共に作るメイドインジャパン


━━━板の材料にもこだわりがあるんですよね?

笹岡:はい。特にスノーボードを作るのに1番大切なのが木材(ウッド)です。様々な種類のウッドの中から特に粘りがあるものを選んで使っているので、出来上がった板が曲がっても戻り、跳ね返って来て反発のある板に仕上がります。

━━━なるほど〜。それぞれ木材を選んで、組み合わせるのってすごく大変ですよね?

笹岡:工場の人間は皆職人気質で、長年の経験と勘でそれぞれ品質が微妙に異なる木材を微調整し、ほぼ同クオリティに仕上げることができるんです。製品が良ければ販売になりますけど、違えばまた微調整して…これも勘でやっているんですけどね。

━━━すごいですね。それも社員さんたちがやっているんですか?

笹岡:工場の社員はほぼ全員が、長年やっている職人さんです。「メイドインジャパン」というブランドとして恥ずかしくない、とても丁寧な物作りをしています。またオガサカはスキーの歴史、ノウハウも兼ね備えているため、伝統的な板作りの知識をスノーボードにも応用できました。そのため、仕上がる品質も高いのです。

━━━他に強みはありますか?

笹岡:オガサカは長野市内に工場を構えており、長野市内には30分以内で行けるアクセスのいいゲレンデが多くあります。そのため、すぐに板を作って試乗するという、トライアンドエラーを繰り返すことができるため、開発時間が短縮されて効率がいいんです。そこが強みといえます。

ライダーにもこだわりを聞いてみました!

OGASAKAライダー越博さん

━━━開発でこれだけは守っているということはありますか?

越:自分の主観ではなく、あくまでユーザーが求めている板を作るように心がけています。自分が良いと思ってもユーザーは違うかもしれない…。そこは想像して作っています。また、ユーザーレベルも年々進化しているので、僕らもそれに合わせていく必要がありますね。あとは感覚に嘘をつかないことも大事にしていますよ。

━━━ただ乗りたいだけでは販売には繋がらないんですね。越さんありがとうございました!

来季注目商品をピックアップ!


━━━今季1番開発に苦労した板は何ですか?

笹岡:スプリットボードですね。今までのスプリットボードの特徴として、山に登ることを中心に考えられており、滑る際のことはあまりフォーカスされてなかったんです。

━━━何にフォーカスされたんですか?

笹岡:登る際は歩くため板を硬くする必要があるのですが、下る時は滑って降りるので板が硬いとダメなんです。そのため、下るときの板の硬さ調節にとても苦労しました。開発が進み、かなりご好評はいただいていますが、まだ完全に完成ではありません。まだ改良の余地がありますね。

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━━━オガサカといえばこのモデルですよね!CTの魅力を教えてください。

笹岡:ソフトフレックスなのにトーション(板のねじれ)があって反発がある。いろんなジャンルのスノーボードに対応。反発が強いのでカービングにも適しています。

笹岡:CTは開発テスターがテストしていくうちにどんどん上手くなってしまい、それとに伴い板もどんどん難しい板になってしまったんです(笑)。そしたら、一般の方には難しくて乗れないと言われてしまい、柔らかくてより乗りやすい板に改良しました。それが今のCTです。大ヒットして、現在も人気のある板になっています。

━━━どんな方におすすめですか?

笹岡:どなたでも滑りやすいですよ。初心者もちろんオッケーです。

━━━滑り方にコツは要りますか?

笹岡:滑り方もコツはありません。誰でも乗りやすく、扱いやすいです。

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━━━来季の注目商品はこのSPOUTですよね!どういったボードなんでしょうか?

笹岡:OGASAKAって一般的にはカービングボードが主流だと思われがちですが、春先のシャバ雪で遊んだり、谷を滑ったりする際にはカービングボードだとちょっとエッジが引っ掛かって難しいなと感じていました。そんな時に滑らかに動いてくれて、でも頼りなくないボードが欲しいということで開発されたのがこのSPOUTです。

━━━滑らかにするための工夫はどんなことをしましたか?

笹岡:色々ありますが、サイドカーブの設計だったりボードの太さを特に工夫しました。

OGASAKAが挑戦したいこと

━━━今後挑戦したいことはありますか?

笹岡:OGASAKA SNOWBOARDSが始まった頃から思っていることなんですが、世界にOGASAKAの板を売りに行きたいですね。アメリカ、ヨーロッパでもOGASAKAが流行って、メイドインジャパンはやっぱりいい板だなと思っていただきたいです。

━━━海外と雪質って違うんですか?

笹岡:もちろん同じではありません。なのでメイドインジャパンのいいところを残しつつ、海外の雪に対応できるような板の開発を進めています。

━━━これから作りたいボードはありますか?

笹岡:あっためているものはあります。だけどスノーボードって流行り廃りがあるので、我々メーカーがそれに対応していき、用途に合わせた板を作ることですね。時代とともにスノーボードも変化しているので。

━━━スノーボードって流行りがあるんですか?

笹岡:ありますよ。昔流行っていた遊び方が今になって復活したり、それとは逆に全く新しい商品が出たりしています。今は昔流行っていたカービングが再びブームになっています。新しい遊び方だと海外では元々流行っていたのですが、最近日本でも流行りだしたバンクドスラロームが広がっているのを感じます。

まとめ


いかがでしたか?創業当初はレースボードから始まり、今はパウダーボードの開発を進めているOGASAKA。時代とともに変化するスノーボードを常に追い求めていますね。そして新商品のSPOUTが気になります!お求めの方はお近くの取り扱いショップまでお問い合わせください。

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